ドレアム戦記

第一編 玄白胎動編 第7話

 満月の夜。
 ノルバ城の奥、居住区の上の階、カゲトラ公爵の病室。
 数名の人影があった。ジロー、アルテミス、アイラ、ミスズ、ユキナの5人。誰も口を利かずにただ待っている。
 モトナリ、ノブシゲ、ランの3人の姿もあった。アイラ、ユキナと共にジローが書いた魔方陣の上に立っている。彼等がこれからの出来事にどうしても立ち会いたいと言ったので、ジローが出した条件だった。神聖魔法の使い手であるジローとアルテミス、それから封印の武具の所持者であるミスズ以外の者は魔方陣から出ないこと。さもないと、夢魔を退治しても、他の人に取り付かれてしまうという説明を受けていた。
 満月の光が窓から射し込んでいた。その光が徐々に伸び、カゲトラ公爵のベッドに。そして、その指に嵌めた指輪に当たる。
 急に部屋が明るくなった。というよりも、白い靄がかかったと言ったほうが正確かもしれない。月の光が射しこんでいる窓も、カゲトラ公爵の寝ているベッドも、そして公爵自体も見えなくなり、一面の白い世界が展開した。
 アルテミスはジロー、ミスズと共にその世界の中にいた。知覚できるのはこの2人だけ。
「ジロー様・・・」
「ああ、もうすぐ出てくるぞ」
 3人が見つめるその先に漆黒の点が現れた。その点が見る見る間に大きくなり、いつしか人の大きさくらいになると、今度は人の形を取り始めた。
「ち、父上・・・」
 ミスズが思わず漏らす。漆黒の人型はノルバ公カゲトラの姿形を形成した。但し、黒以外の色はどこにもなかった。全身が黒。その瞳に宿る筈の光さえ漆黒。
「ぐうぅぅぅぅ・・・。我を呼び出すのは誰か・・・」
 空間全体に響く声がジロー達に届いた。黒いカゲトラ、夢魔の実体化した姿から発せられた言葉が。
「あんたが夢魔か。悪いが、依り代を返してもらうぞ」
 ジローが言葉に、夢魔はにまっと笑った。
「魔界十二将たる我に何を申すかと思えば・・・己の立場をわかっていないようだな」
「ふん。十二将だか何だか知らないが、おとなしく去るか、それとも・・・」
 夢魔の表情がますます不敵になった。
「人間風情が我に命ずるとは片腹痛い。それに、ここがどこかわからないと見える。おとなしく去らなければどうだと言うのだ。我を倒すか。個手空拳で」
 ジローは不審に思い、自分が握った刀を見た。と、刀身がなくなっていた。
「なっ」
 夢魔が嗤った。
「ばかめ。ここは我の結界の中。満月の光で我を呼び出したはいいが、その先のことは知らなかったようだな。ふふふ・・・久々の生身の人間、頭から喰らってくれよう」
 そう言うなり夢魔は左手を前に差し出す。指が触手のように伸び、ジロー達を襲う。が、寸前で透明な壁に当たって撥ね返される。
「ぬ・・・。神聖魔法か・・・。その娘だな・・・。ふっ、だが、いつまで持つかな・・・」
 触手による攻撃が執拗に続く。アルテミスの額に汗が浮かんできた。
「アルテミス。もう少し頑張れ!」
 冷静さを取り戻したジローが指で魔方陣を描く。その魔方陣から水色の光が溢れ、ウンディーネが実体化した。ジローの合図で水の刃が宙を舞う。夢魔の触手が切り裂かれた。
「ぐぅぅぅ・・・。ウンディーネ・・・」
 夢魔は先ほどまでの余裕の態度が消えた。触手を納めると代わって右手自体が凶暴な獣に変じて襲ってくる。
 ウンディーネが獣を押しとどめる。水の球体に変じて獣自体をその中に閉じ込めた。それを見て、夢魔が嗤う。
「ばかめ!」
 夢魔が左手を振ると、無数の触手が再度出現した。アルテミスが再び、『障壁』の術を張る。しかし、前よりも強烈な打撃が襲い、アルテミスの口から苦しみの声が漏れた。
「姫様、いま助けます」
 次の瞬間、空間を切り裂くように白刃が舞った。ジローの眼に玄武坤を両手に宙を舞うミスズの姿が飛び込んできた。
<何、何故、武器が使える・・・>
 ミスズの持つ玄武坤は夢魔の結界の中でも実態を失っていなかった。ミスズは踊りを舞うように軽々と身体を動かしながら玄武坤で襲い掛かる触手を片っ端から両断し、夢魔に近づいていく。
「な、なぜ・・・だ」
 夢魔もまた、玄武坤が彼の結界の中で力を発揮していることを理解できないでいた。ウンディーネは防いだものの、小娘が使う武器が彼の攻撃を無力化して近づいてくることに恐怖を覚える。
「こ、小娘ぇぇぇぇ・・・」
 そのとき、ウンディーネもまた夢魔が作った獣を打ち破り、夢魔の元に近づいていた。夢魔は咄嗟に新たな依り代を探すが、今まで入っていたカゲトラには煌々と月の光が当たっていて入れず、魔方陣の上にいるモトナリ達の姿は夢魔からは見えない。迷っているうちに、ウンディーネが後ろを取っていた。そして、ミスズが目前で玄武坤を真上に構える。
「お父様を帰してもらうわ!」
 気合のこもった一撃が夢魔の頭上から夢魔を一刀両断にした。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ・・・」
 叫びとともに夢魔がどんどん小さくなり、空間に溶けて行く。そして、空間自体に掛かっていた白い靄がだんだん薄くなっていき、元の部屋の風景が復活した。
ピシッ。カタッ。
 ベッドの上で物音がし、床の上に金属片が落ちた。夢魔が封じられた指輪だった。その台座に収まっていた石は見事に真っ二つに割れていた。

 カゲトラ公爵は目を覚ました。
 長い長い悪夢を見ていたというのが本人の談である。ただ、最後の夢魔とジロー達の闘いは見ていたらしく、最初に言った言葉がミスズに対するものだった。
「やはり生きていたか・・・よく戻った」
 それからの数日間、カゲトラは健康の回復と共に、自分が眠っていた間に起きた様々な出来事について精力的に吸収していった。特に、自分だけでなくノルバを救ってくれたジロー達を積極的に傍に呼んで、いろいろな話を聞いていた。
 その中で、ジローが自分の娘であるミスズとユキナを妻にしたと聞いた。並みの父親なら怒りまくりそうだが、カゲトラ自身も正室の他に側室を12人も持っていたこともあり、英雄色を好むとばかりに快く祝事として受け入れた。
 それよりもアルテミス姫の良人であると言うことが最も衝撃的であったかもしれない。カゲトラにとってアルテミスは主家であるノースフロウ王家の姫君である。その良人であれば当然臣下の礼を取るべき相手としてジローを見た。そして、ジローはそのおめがねに適うだけの資質を持っていた。
 カゲトラはジローに対する最大限の待遇を命じた。これにはモトナリもノブシゲも、いや城内の誰にも依存はなかった。カゲトラ公爵を魔の手から救った魔法剣士。いつの間にかジローはそう認められ一種の英雄として崇められ始めていた。
 一方、ノルバを巡る情勢も大きく変化していた。
 ノルバに攻め寄せたレギオス将軍率いる軍は壊滅した。捕虜になった兵士は約4千。そのうちジャムカの騎馬隊の生き残り5百は帰国を望んだ。モトナリはそれを承諾し、馬は貴重な財産故に召し上げたが、食料を持たして兵士達を開放した。
 次に、ノースフロウ正規兵達に対しては、モトナリが一計を案じた。アルテミス姫に兵士達の前に出てもらったのである。但し、アルテミスは既に国葬までして大陸各地にその死を悼まれている存在でもあるため、葬儀を行ったアルテミス姫は実は替え玉で、ここにいる姫が本物、そして今後はルナ姫と名乗ると説明した。元々アルテミスはノースフロウ国民の誰もが敬愛し、人気からいえば現テセウス王を遥かに凌いでいた。その効果は絶大で、ノルバの生き残り兵士と合わせて6千がルナ姫に忠誠を誓った。
 攻防戦で傷んだ城壁は、突貫で補修工事が行われた。特に激しい戦闘があった東門は新たに出丸が築かれ、新しく外側と内側に門を作った。こうして、城のあちこちに今後来たるべき防戦への備えが準備されていった。
 モトナリは戦略的に今後どうするかについて毎晩ノブシゲやシメイと議論を重ねていた。時にはジローやアルテミスから名前を変えたルナ達もその輪に加わり、ノースフロウの動きや、周囲の情勢などを集めて戦略を練っていた。
 そんな情勢の中で、カゲトラ公爵の復活は非常に大きかった。
 カゲトラは、ノルバ随一の勇将と名を馳せ、文武両道に秀でた名将であった。故に故ジブナイル王は最大の信頼を寄せていたのだ。ノースフロウ3大公の残り、バスク公ボルトンは政治力はあったが武勇に欠け、リガネス公アルタイアは武勇に秀でていたものの政治には全く興味を示さなかったから、必然的にジブナイル王はカゲトラを重用した。バスク公ボルトンがカゲトラにライバル心を燃やしていると言うのはよく聞く話であった。
 カゲトラは今置かれた立場というものを冷静に分析していた。幸い、ノルバは人材に恵まれている。戦略ならばモトナリ、軍事ならばノブシゲ、そして両者に秀でた軍師シメイ、兵を率いる武将もラカンやランなどが揃っている。
 議論の末、一つの結論が導き出された。即ち、ノースフロウの現王テセウスを倒さなければならないだろうということである。
 何故カゲトラが夢魔に捕われたのか。夢魔の封じられた指輪を形見分けとして渡したのはテセウス王の奥方、ナージャ王妃であった。ナージャは中原セントアース皇帝ゼノンの4人の娘のうちの一人で、政略結婚ではあったが夫婦仲は良いようだった。
 指輪はナージャから直々に渡されたものであった。しかし、ルナはそのような指輪を持っていなかったことを断言した。となると、意図的にやったと考えるのが自然であった。
となると、カゲトラが夢魔に捕われることを見越してノルバ謀反の噂を流し、詰問に来られないのをわかった上で時限を切って城内の穏健派の反対を封じ、ノルバに攻め込む。この一連の流れから明確に悪意を感じることができる。
『ノルバを抹殺せよ!』
 テセウス王の声が聞こえてくるような気がした。
「既に、テセウスの軍勢を壊滅させてしまっている。今更、ウンディーネに言って弁明しても何にもなるまい。かといってこのまま指を咥えて滅ぼされるなどと言うのは祖先に対して申し開きできん。反乱大公の汚名を着せられるかもしれないが、テセウスに対抗するしかない」
 おおっと一同がどよめいた。ノルバ城の政務を行う大広間に揃った重臣たちがカゲトラを見つめる。
「但し、今の戦力で打って出るのは適うまい」
 そう言って横に座っているルナを見た。
「しかし、我々にはノースフロウの至宝アルテ・・・、いや、ルナ姫がおられる。姫は、兄であるテセウスの諌計によって死地に追いやられたが、こうして我々の元に身を寄せられた。故に、今後は姫を主として、テセウスに対抗していこうと思う」
 群臣から歓迎の歓声が上がった。当のルナもやる気満々の顔で頷いた。その視線の先にはジローの姿がある。魔法剣士として肩書きを与えられたジローは客将としてテーブルの一番手前に座っていた。モトナリとノブシゲがカゲトラの右手に並び、ルナの左側にミスズが座っている。ジローの位置は、その次であり、破格の待遇と言えた。
「当面は、専守防衛を柱とし、テセウス軍の攻撃に備えることにする。依存はないな。よし、解散!」
 群臣たちが大広間を出て行くと、カゲトラ達は広間の後方にある政務室に入った。
「さて、今後の事、お前たちはどう思う?忌憚のない意見を聞かせてくれ」
 促されて全員がソファに腰掛けた後に、カゲトラが尋ねた。すかさず答えたのはモトナリであった。
「父上、テセウスは馬鹿ではないので、当面は攻めてこないでしょう。もしかしたらバスクのボルトン公爵が攻めてくるかもしれませんが、たかが知れています。それよりも、リガネスのアルタイア公爵と連絡を取る必要があると思います」
「うむ。シメイはどう思う」
「はっ。モトナリ様の言われる通りかと。リガネス公が自領を離れれば南方を守る軍がいなくなります。セントアースは最近好戦的になり、皇太子ハデスは野心家と聞いております。噂では、断絶したサウスヒート王家に代わり朱雀地方を領国に組み入れたとか。そんな中で内戦を起こし、南の守りを空けるとなると・・・」
「セントアース帝国に侵略を受けてくれと言っているようなものというわけか」
 ジローの発言にカゲトラとモトナリが頷く。
「では、アルタイアを説得するしかないな。問題は誰に言ってもらうかだが」
 カゲトラは思案げに皆を眺めた。
「私が行きましょう」
 ジローが言った。ルナとミスズが同時に頷く。
「ジロー様と私たちが行けばアルタイア公爵は信用してくれるでしょう」
「わかりました。姫、ジロー殿。よろしく頼みます」

 ジロー達は山沿いの道を進んでいた。ノルバからリガネスには通常ウンディーネ経由で進むのが一般的だあったが、少人数の隠密行ということもあって、ノルバから山沿いを南下し、リガネス西側の街道に出る道を選んだのだ。
 一行は5人。ジローと4人の愛嬢達である。それぞれ馬に乗っているので順調に行けば街道まで5日、そこからリガネス城まで3日の道程であった。
 ノルバを早朝に出立し、一日中走って夕方には西の大山脈の麓にたどりついた。西の大山脈の山々は今もなお活動中の火山が点在しており、山肌は地熱と硫黄のガスによって焼かれ、僅かなブッシュが茂っているほかはごつごつとした岩が突き出ているのみ。生き物が生育する環境ではないため、この付近には住んでいる人はおろか動物の姿もない。まあ、それ故にジロー達はこの道を選んだのだが。
「さすがに未踏の地にふさわしく雄大な景色だな・・・」
 ジローは大山脈の岩肌を眺めながらつぶやいた。
「はい、動物の姿もないので、猟師たちもここまではきません」
 ユキナが答えた。ジローは馬を止めるとルナに振り向く。ルナは暫く目を瞑っていたが、静かに瞼を開けた。
「この辺りには、私達しかいないようです。カゲトラ様も内緒で護衛を付けたりはしなかったようです。よほどジロー様のことを信用なさっているのでしょう」
 嬉しそうに言うと、ミスズとユキナも頷いた。
「そうか。これから街道に出るまで5日。楽しめそうだな」
 ルナの顔が赤くなる。ジローの感情に触れたのである。その顔をみて、ミスズとアイラも期待の入り混じった笑みを漏らす。ユキナだけは怪訝な顔。
「今日は朝から走り詰めで疲れたな。これ以上は無理をしないで、この辺で休もう」
「そうだね」
 アイラが軽く答えた。他の3人も同意し、馬から下りると野営の準備を始めた。アイラとジローが積んでいたテントを下ろして手早く組み立てる。ユキナとミスズは食料を取り出して調理に掛かる。ルナは簡易テーブルをセットして食器を並べていく。それぞれの息のあった行動により、日が落ちる前には暖かい食事にありつけた。
 食事がすむころには辺りは暗闇に包まれた。一応隠密行ということもあり、焚き火はせずに、持ってきたランプの明かりだけが5人を照らしていた。
「ご馳走様。おいしかったです」
 ルナが幸せそうにつぶやいた。
「ミスズの料理の腕は知っていたが、ユキナも中々だな」
「あ、ありがとうございます・・・」
「さて。食欲も満たされたことだし、今日の夜のことを決めないとな・・・」
 ジローの言った意味は直ぐに全員が悟った。今はまだ暖かいが、夜明けには冷える時期である。火は焚けないので、うまく暖を取る必要があった。そして、一行が持ってきた寝袋は3人が入れる大きさのものが2枚。準備をしたアイラがそれしか持ってこなかったのだ。
「寒さを凌ぐのは人肌で暖めるのが一番よ。3人と2人に別れるとして、不公平のないように毎日交代すればいいわ。でもジローは3人の方でいいでしょ。後は4人で順番を決めるだけね。じゃあ、集まって」
 アイラがここぞとばかりに仕切る。残りの愛嬢達はアイラの勢いにただ従うのみ。暫く4人で話していたが結論が出たらしくジローの傍に寄ってくる。
「ジロー。決まったわ。今日は私とミスズが一緒よ」
 と言うなり、ジローに口付けしてくる。ジローも負けずにアイラを抱きとめ、服の下に両手を這わせる。張りのある乳房を下から持ち上げて揉みしだくと、早速甘い吐息が漏れ始めた。
 と、ジローの背中に柔らかな双球の感触が伝わる。ルナが背中から抱きついて豊満な胸を押し付けながらジローの首筋を舐め始めた。同時に股の部分でカチャカチャと音がして、ズボンが下着ごと下ろされ、覆いがなくなった肉棒が力強く露出する。その肉棒がちろちろと両側から舐められている。
 ジローは極楽を味わっていた。4人の愛嬢達はポジションを交代しながら愛しいジローに快楽を送り込んでいく。いつしか、全員が裸になっていた。夜の空気は冷え始めていたが、ジロー達の廻りだけ温度が上昇していた。
 ジローは今、ルナとキスをしていた。背中にはユキナの発育途中の乳首が当たり、肉棒はアイラを後ろから貫いていた。ミスズはアイラのクリトリスを舐っている。
「あぁぁぁぁ・・・、いいぃぃぃぃぃぃ・・・」
 アイラはここぞとばかりによがり声を上げている。廻りには夜の帳が降りた荒野が広がっているだけ、思う存分声を上げられる。
 アイラの膣を20回程突くと、今度はルナの番だった。20回を目安に代わる代わる4人の中を堪能する。そして、2周目に突入すると、ジローも発射の欲望が高まってきた。
「はひぃぃ、いぃぃです・・・、あっ、あぁぁぁ・・・」
 ユキナの狭い膣がジローの肉棒をきゅっきゅっと締め上げる。ユキナも絶頂を更に登りつめ、感じまくっている。
「くっ、行くぞぅ・・・」
 ジローは快楽の塊を放出した。ユキナの膣内の圧力が一気に高まり、子宮口に当たった精子が逆流する。どくっどくっという脈動に合わせてユキナの身体が波打ち、ジローの肉棒でかろうじて立っていられる状態。その結合部からは膣に収まり切らなかった精子が溢れて下にいたルナの顔にべとべとこぼれた。
 ルナはそれを嬉しそうに舐め、ユキナの性器から溢れたジローの精液をしゃぶった。ようやく意識が戻ったユキナはジローが肉棒を抜くと、ふらふらとテントの方に歩いていった。ランプの明かりが精液が垂れた太腿とユキナの尻をぼおっと映した。
 戦線離脱したユキナを追うように、今夜ユキナと寝るルナが絶頂を迎えた。ルナはジローの精液を口で受け、乳房と性器をアイラとミスズに攻められて簡単に登りつめてしまった。
「ルナ。口の中のものを呑まないで、そのままユキナと分け合うんだ。いいな」
 うつろな目をしたルナは頷くと、じんじんした身体を引きずるようにテントに入った。テントの中ではユキナが寝袋に収まっていたが、物音に気づいてルナを見た。ルナは、寝袋のチャックを開け、一糸纏わぬ美体をユキナの隣に滑り込ませた。そして、まだ火照っている身体をユキナに巻きつけると、ユキナの銀色の髪を後ろから触って、ユキナの唇を奪う。
 ユキナはルナの口の中からどろどろとした液体が流れてきたのを感じたが、抵抗せずにルナの舌を吸った。2人の口蓋の中をジローの精液が行き交い、唾と混じって薄くなったそれは、絶妙の美味となって2人の心を満たしていった。最後に半分ずつ飲み込むと、快感と共に幸福感が2人を包み、そのまま深い眠りに落ちていった。
 そのころ、テントの外では、アイラとミスズが交互にジローに貫かれて絶叫の声を上げていた。ジローは3回目をアイラに、4回目をミスズの中に放出し、それでも萎えない肉棒を欲望のままに2人の膣に叩き込んでいた。
「ジ、ジロー・・・、あたし、も、もう、あぁぁ・・・」
「あぁん、あ、あぁん、あぁん、あぁぁぁ・・・」
 声にならない2人。既に5回以上絶頂の頂に昇っていた。それでもジローの性欲が収まらず、5回目の射精が二人の背中に発射され、大量の精液が降り注いだ。
「ふぅ・・・」
 暴走気味だったジローは我に返り、気を失ったアイラとミスズを抱えてテントに入っていった。そして、寝袋に2人をいれると、自分も間に身体を潜り込ませ、眠りに落ちた。

ノルバ城を出てから3日目が過ぎようとしていた。一行は山の裾野を横切るように伸びた間道を進んでいた。辺りは硫黄の臭いが立ちこめていた。
<そろそろ、今日の寝床を探すか・・・>
 ジローはそう思いながら馬のスピードを緩めた。辺りはごつごつした岩が転がっている。岩が黄色く染まっているのは硫黄のせいだろう。
<もしかして、温泉があるかもしれないな。ちょっと探してみるか>
 そう思うと岩肌を縫うように馬を操り、岩場の奥に進んでいく。
「お、温泉発見」
 ジローはやったとばかりに後ろを振り向く。4人の愛嬢は怪訝な顔をしながらもジローを眺めている。
「おんせん?ですか?」
 ルナがジローに聞いた。
「そう。温泉」
 そう言ってジローが示したのは、湯気が上がっている白乳色した池だった。ジローは手を入れて温度を確かめる。
「うん、温度も丁度いい。久々に身体の汗を流せるぞ」
「あ、あの・・・」
「ん、何だ。ルナ」
「おんせんというのは何でしょうか」
「えっ、もしかして知らないのか?」
 ジローの言葉に愛嬢達全員が頷いた。
「そ、そうか・・・。温泉と言うのは、天然のお風呂だ。で、大抵は身体に役立つ成分が含まれていることが多い。例えば、傷の直りが早くなるとか、疲れが取れるとか、病気が治ったりすることにも役立つことがある。但し、適応しない病気もあるので、逆に悪くしてしまうこともあるが。まあ、健康体のものが入る分には問題ないな」
「で、でも・・・。お風呂は透明なお湯です。白いお湯なんて見たことも聞いたこともないです」
 ユキナが不安そうに発言した。
「気持ちはわからないでもないが・・・、じゃあ先に入るかな」
 ジローは着ているものをぱっぱと脱ぎ、温泉の中に入って行く。温泉の肌触りは滑らかで肌に吸い付くようだった。深さは思ったほどなく、腰の辺りまでのようだ。足元の石は細かい砂状である。ジローが肩まで温泉に浸かると、暖かな液体に包まれて幸福な気分になった。
「アイラ、ルナ、ミスズ、ユキナ。いい気持ちだぞ。大丈夫だから入ってこい」
 温泉の縁から様子を見ていた愛嬢達は、ジローの無邪気さにあっけに取られていたが、意を決して服を脱ぎ始めた。4人の美しい肢体が湯気越しに眩しい。それぞれ互いに目配せあって、一斉に足を入れた。その後の彼女達の感想は聞くまでもなかった。
 温泉の中でエッチな気分になったジローは愛嬢達とその場でセックスを開始した。全員と交わって膣内に濃い精液を発射したが、一向に性欲が収まらない。精液の量も全く減少する兆候はなく、逆に回数を経る度に濃さも量も増えているような感じがした。
その後、いい加減のぼせそうになって温泉から出たが、食事もそこそこに、というより食事中もミスズと繋がりながら、ジローはセックスを続けた。それは、夜の寝袋に入ってからも続き、その日一緒になったルナとミスズが夜更けまで抱かれ続ける結果になった。どうやら、温泉の成分に男性を絶倫にする成分が含まれていたらしい。
 翌朝、爽快な気分で目覚めたジローは、未だに性欲の暴走を抑えられないでいた。その証拠に、朝からルナを駅弁スタイルで抱き上げてテントから出てきたのだ。前日から抱かれ続けたルナの尻から太腿は、べったりと濡れそぼっていた。後から出てきたミスズもまた、全裸の陰部を隠そうともせず、口元についた精液をそのままに、ふらふらと食事の支度についた。
ユキナはそんなミスズの姿をどきどきしながら見ながらも、食事の支度を手伝う。その間にジローはルナの中に発射し、椅子代わりの荷物の上に座らせたところだった。感じまくったルナは脚をM字に開脚したままで、閉じる力も失せたかのようだった。その中心では膣口がぱっくりと開いて、今出されたばかりの精液が垂れてきていた。
「あん、もったいないなぁ・・・」
 アイラがそう言うなりルナの陰部を舐め始めた。ジローはそれを見ると、アイラの尻に廻り込んでズボンと下着を下ろし、挿入する。朝起きてからユキナとたっぷり舐めあったそこは、既に準備万端とばかりに濡れていて、すんなり肉棒を受け入れた。
 結局、朝食はアイラにバックから入れたまま、アイラの背中をテーブル代わりにして済ましたジローだった。
そして、その日の移動中も・・・。
 ジローの馬は2人乗りになっていた。しかし、正面を向いていたのはジローだけである。もう一人は交代でジローの馬に乗り、ジローに抱きついたまま馬上で揺れていた。そして、その性器はジローの肉棒を深く咥え込み、馬の振動に合わせてぐちゅぐちゅと音を立てている。朝の出発時からずっとこの状態が続いていた。そして、ジローが射精すると愛嬢が交代し、欲望の収まらないジローを鎮めている。このために下着とズボンが穿けずにミニスカートだけを穿いていた愛嬢達の馬の鞍は、鞍に直に性器が触れている快感に思わず流れる愛液と、ジローが容赦なく放出した精液でどろどろになっていた。
 こうして4日目が過ぎ、夕方になってようやくジローの暴走が鎮まった。一日中交代でジローに抱かれていた愛嬢達もへとへとに疲れていたため、その夜は食事を済ませると早々に夢の中に落ちていった。

 5日目の夕方に、一行は街道に到達した。玄武地方の南西に位置する、テルパという宿場町の外れである。
「ノルバから荒野を走ってきて疲れも溜まっていることだし、今日は宿に泊まろうか」
「賛成。暖かいベットが待っているわ」
「ええ、お風呂にも入りたいですし」
「姫様。途中で一回入りましたけど」
「・・・・・・」
 ルナとミスズの会話にユキナが赤面した。
「あら、ユキナ。何を思って赤くなっているの?」
 ミスズがユキナをからかった。
「よし、皆の意見が一致したし、早く町に入ろう」
 一同異存なく頷き、テルパの町に入っていった。
 テルパは白虎地方と境を接し、玄武地方と白虎地方の交易品を取り扱う交易の町である。玄武地方との間には山道で繋がっていた。西の大山脈を外れ、火山ガスの発生も殆どない土地柄か、猛獣や野盗なども出没していたが、そのリスクを持ってもなお魅力ある取引が出来るということで商人の行き来は続いていた。そのため商人の往来には傭兵や用心棒を雇うことが多く、そういった腕自慢の連中もまたこの町に集まっていた。
 ジロー達は、リガネスの貴族の姫がテルパの商品を見に来たということにして、宿屋に身を落ち着かせた。ルナが姫で、ミスズとユキナが従者、ジローとアイラは護衛ということにした。
 その夜、5人は一室に集まった。今後の作戦を練るためである。
「3日後にはリガネスに着く。問題はどうやってアルタイア公爵に会うかだが」
「アルタイア様は正々堂々がお好きな方です。カゲトラ様の使者として行くのですから、正面から入った方がいいのではないでしょうか」
「直球勝負か。わかりやすい公爵だな」
「はい。でも、出来れば姫様の在命をお知らせするのは後にして、まずは父上からの使者として会うことにしてはいかがでしょうか」
「でも、公爵は正々堂々が好きなんだろう。そのやり方だとだましているみたいで感心できないよ」
 アイラの指摘にルナが頷いた。ミスズがユキナに助け舟を出す。
「ユキナの作戦だと姫様があまり目に付かなくてすみます。お父様の使者としてユキナが行って、その時に姫様の私信も一緒に渡したらどうでしょうか」
「では、私が生きているという証拠の品を一緒に託すことにしたらいいと思います」
 そう言って、首からペンダントを外す。
「このペンダントは、18才の誕生日にアルタイア様からいただいたものです。これを見せればユキナの言うことを信じていただけるはずです」
「よし、決まったな」
 ジローはそう言ってルナを手招きする。
「この先、当分抱けないかも知れないから、今夜はたっぷり抱いてやる」
 そう言って抱き寄せてキスをする。直ぐにルナの太腿を透明な液体が流れるのがわかった。
「ルナちゃん。今日は楽しんでおいで。ジロー、ミスズとユキナは私に任しておいて」
 アイラの明るい声を尻目に、ジローとルナは部屋の扉を閉めた。

 テルパからリガネスは馬で約3日の距離であったが、街道沿いということもあって、ところどころに民家が点在し、金銭や商品資材と引き換えに泊めてくれる場所には事欠かなかった。但し、日によって、寝床がベットだったり、藁小屋だったりはしたが。
 ジロー達5人は、予定通りリガネスの西の大門をくぐり、市街に入ることが出来た。小奇麗な宿に落ち着くと、先ずは情報収集ばかりに夕闇の市街に繰り出す。
リガネスは玄武地方でウンディーネに次ぐ大都市である。南にセントアース皇帝の治める中原を臨み、両国の貿易の拠点として発展してきた。加えて、有事の際にはノースフロウ王家を守る盾の役割も担っていた。城壁は高くはないが、東西南北に4重の構えを持ち、南の丘の麓には調練場が設けられて兵士達の訓練を行っていた。仮に南から攻められても、ここが第5の壁となるように配置されていたのである。また、東側には牧草地帯が広がっており、ここの牧夫達が有事には騎馬隊として活動するようになっていた。
 食事を終えて、軽く飲んだ後、ジロー達は宿に戻って一部屋に集まった。集めた情報を整理すると、この数日間で大きな変化はないことがわかった。約1万の兵を失ったテセウス王は、とりあえず第2陣を派遣してはいないようだ。その他にはバスク公爵がウンディーネに入ったらしいという話があった。
 リガネスの城宮殿は街の中心部に置かれ、ノースフロウ3大公の一人、アルタイア公爵が治めていた。アルタイア公爵はまだ30代前半、武闘好きの猛将として名を馳せ、活力が漲っている。その配下には夫人でもあり内政を仕切るライラ政務長官、財政と貿易を担当するマクウェル商務長官、兵務を司るライセツ将軍などの面々が補佐しており、外政内政共に充実した体制を所持していた。
「アルタイア公爵が最終的な決断をするとはいえ、3人の重臣達の意見が重要なウエイトをしめそうだな」
 ジローの発言に、ルナが頷いた。
「明日、私が父上の書状を持って城に行くとして、重臣の方々にどう信じていただけるかが問題だと思います」
 ユキナが少々不安げに言った。
「そうだねえ。公爵が信じても重臣達が信用してくれないと、ルナちゃんのことも言えずじまいで終わってしまうかも・・・」
「問題は商務長官のマクウェルかもしれません。巷の噂ではかなりの切れ者らしいのですが、リガネスの出身ではないらしく、あまり詳しい噂話は聞けませんでした」
 ミスズの発言にルナが続けた。
「マクウェルという名は聞いたことがあります。確かウンディーネで財務府の副官をしていたはずです。その力を買われてリガネスに来たのでしょう。爵位は持っていないので、これ以上ウンディーネにいても出世は望めないと思ったのですね、きっと」
 ルナの顔が曇る。
「本当は、そういうことではいけないとわかっているのですけれど・・・、ウンディーネでは爵位を持たないものが重用されにくいという伝統的なしがらみがあるのは事実です。それでも武官ならば大きな功を上げれば爵位を受けることができますが、文官なると・・・」
 ジローはルナのブロンズの髪をそっと撫でた。ルナは継げなかった言葉を出さなくてもいいとほっとした表情でそっと目を瞑った。
「ノルバのことはここにも伝わっているはずだ。そこにカゲトラ殿の使者が来れば、何事かと思うだろう。王家との関係を意識して、会わないというかもしれない。だが、公爵が直球勝負が好きな人物なら、会ってみると言わせる切り札を出せばいい」
「それは?」
「密使」
「密使?」
「ああ。カゲトラ公爵が3大公のアルタイア公爵に直接伝えたいことを承って来たと言えばいい。ユキナはノルバの将軍であり、カゲトラ公爵の息女でもある。使者の格から言って、直接でなければお伝えできないと言えば、一旦はその話がアルタイア公爵や側近の3人の耳にも入る筈だ。その後は、相手がどう理解してどう判断するかだが、まず情報を得ることを優先させるだろう。そうなると、直接会わないことには情報は引き出せないと悟るだろうし、多分聞き入れると思う」
「そういうものなのですか?」
「ああ、特にマクウェル商務長官あたりは好きそうな気がするぞ」
 ジローは笑った。その笑顔に不安そうだったユキナの顔も緩む。ジローはもう一度ユキナに軽く頷くと、話は済んだとばかりに横にいるアイラに手を伸ばした。



第8話へ

投稿小説の目次へ