おーぷんはあと心のミニ知識

明日を生きる 2003年3月号

 あなたにとって中学生活はどんな毎日なのでしょうか。3年生の皆さんは卒業してからの期待や不安が大きいでしょうか。心理学は人の心を科学で理解しようとする学問です。心というのはその人の気持ちや考えのことです。胸がドキドキしたり、キュンとしたり、心は心臓にあるように感じますが、脳の機能が関係しています。脳の反応で色々な気持ちになったり、体が動いたりします。それらは今までの経験から学習したものと身体の機能として備わっているものがあります。

 皆さんは思春期のまっただ中で体も心も大人に向けて大きく変化をむかえています。この時期の経験のひとつひとつが大切なあなたを育ててくれているのです。心理学では出来事に対する受け取り方(思考)で感情が生じるという考え方があります。人間は完全無欠な全知全能の神ではありません。うまくいかなかったり、失敗してしまったり、悪意がなくても人の心を傷つけてしまったりすることがあります。「成功しなければ」「うまくいかなければ」という「ねばならない」や「こうあるべき」ばかり気にしていると「自分はこうしたい」という主張がでてこなくなります。失敗するから次回には同じ失敗をしないためにはどうしたらよいかを考えるようになります。試行錯誤が行動を変え、成長を促します。結果が完全であるに越したことはないのですが、大事なことはマイベストを尽くして、その時を楽しむことではないでしょうか。

 「今の自分はこれしかない」というあるがままの自分を大切にしてください。今の自分を「これでいい」と励まし、ほめてあげてください。自分を信じて大切にしてあげてください。その積み重ねがあなたが明日を生きることにつながっていくのだと私は思います。

「あなたはあなたらしく、私は私らしく、みんな違って、みんないい」

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