大寺山・北峰・麻王山・麻生山・淺川峠 ’5/08/28(日)

昭文社の「高尾」で見ると権現山→麻生山→北峰の先の市町村界上に・1226、△1234.7、佐野峠がある。
その先は「奥多摩」の図で奈良倉山、松姫峠、鶴寝山、大マテイ山から牛ノ寝通りを経て大菩薩に連なる。
最近、松姫峠からの一般車通行止めの林道が稜線沿いに小寺山と大寺山の中間の北側まで延びている。

「高尾」の図に戻って、(三ツ森)北峰と、奈良倉山との間はルート記載のない稜線である。
静かな山域として好事家に愛されているらしい。

左の中風呂の辺りから、この稜線に登って西原(さいはら)の阿寺沢に抜ける道が地形図に記載されている。
地図に記載されてはいないが稜線に出た鞍部を西原峠と呼んだらしい。 地図は こちら 51kb

ここ数日、この時期にしては気温が低くクーラーを使わないで済む気候。
こんな季節に藪漕ぎをする人は誰も居ない筈だ。
曇りなので展望を期待出来ないから、こういう所に行こう。

高尾8:01発甲府行きに乗り、猿橋8:42着。
前の方の車両に乗っていれば、バスは8時46分発なので十分間に合う。
タクシー2台が待機中。 
タクシーの電話番号を控えておく。0554-22-2221。バス営業所は 0554-22-6600

バス停には釣りの人が独り待っていた。大月発 上和田行きのバスは空でやって来た。
釣り人は奈良子入り口で降りた。途中、地元の女の子が2人乗って来て終点まで。

運転手は山道に詳しいようで、佐野峠と標識のある場所で止めて呉れた。560円。自由乗降区間。
ここは 小寺バス停の50m程先で、中風呂の200m手前である。


ゆるい坂を下って行くと、車両通行止め、一人づつ渡って下さいと書かれた橋を渡る。
対岸の道を上がって行くと人家に向かっているので驚くが、玄関の左を抜け、
風呂場の脇を通り過ぎると、バス停を指す手作りの標識が見えた。
近づくと、古道の石の導標みちしるべには、ひらがなで「右、西原 左、秩父・小菅」とある。

直進(地形図の佐野峠方向)にも藪っぽい道が見えるが、右向けに佐野峠と小枝で書いてあり、そちらに向かう。
本来は西原峠だったのが、笹尾根の西原峠が登山地図に出ているので、佐野峠と変名したのだろうか。

陽当りの良い斜面は草薮だ。ゆったりとした傾斜のツケられた歩きやすい道だ。
熊の出没する領域なので熊鈴をストックのストラップに取り付けて歩く。

道は尾根の左右をジグザグにゆったり上がる。1時間ほど上がった所に大きな岩があったので、
腰掛けて休憩。  GPSと地図で確認すると 峠までの半分の距離だ。
ガスが濃くなってきた。雨が降る気配はない。

2時間弱で峠に到着した、新しい林道が左右に延びている。ここでは直進の道はない。
左(北)を指して「佐野峠」と大月市の標識がある。来た方は「七保(中風呂)」。
赤い標識では南が権現山、林道は南に2km先で行き止まりと書いてある。

白い手作りの標識は「松姫鉱泉」を指している。

左の佐野峠(と言っても1.5km先方向)に数百m進んで坪山との分岐点まで行ってみる。
三叉路の手前に古びた標柱が立っている。

直進は松姫峠。 坪山方面へは右折して50m先左に上り口があるらしい。

西原峠に戻り、藪の濃い季節だから、ここから稜線に入るのを避け、林道を南に向かう。
下地の丸太が谷側に突き出ているしっかりした造りの林道だ。
途中、山側が崩れて道の半分を埋めている所もあるが、歩く分には支障ない。

30分程度で林道が檜林に突き当たって終わっている。ちょうど12時なので休憩。

右側の小尾根の踏み跡を上がると15分ほどで稜線に出た。

「松姫鉱泉」を指す標識が2枚ある(稜線方向と林道方向用か)が、どちらも支柱が折れて倒れている。
稜線の道の途中にある小寺山1165mを越した地点、大寺山1226mとの中間点だ。    
西原峠から稜線を歩くよりも林道経由のほうが時間はかかるようだ。

左(南)に進む。
この先、25-26日に関東に上陸した台風11号の為か、小枝のついたままの木の葉が散乱した道が続く。
12分程で「大寺山」と小さな手作り山名標を取り付けた木があった。


大寺山の先は一旦90mほど急な下りがあってから上り返すが痩せた尾根になり、ちょっとした岩場も出てくる。
右:鋸尾根(楢尾尾根)への分岐を示す大月市の標識がある。直進1分弱で三ツ森北峰だ。


手作り山名標に1202mをマジックで消して1240mとあるが、自分の標高計では1250mだった。
地形図では1240m圏だ。

もう一枚の山名標には「郡内鋸岳 北峰(別称 三ツ森)」とある。


もう14時なので下山の時間だ。
  鋸尾根を下って杉平バス停までは約2時間半。
  バスは17時24分だから1時間弱余裕ある。

家に電話して天気の具合を尋ねると、どうやら雷雨はなさそうだ。もう少し足を伸ばすと伝える。
麻生山に寄りたいので更に稜線を進む。
15分ほどで駒宮分岐(大月市標識)尾名手峠。

更に10分ほどで古びた標識に「麻生山」とあり腰掛代わりの丸太がある。

右手が富士山の眺望が見られるように切り開かれている。もちろん今日は見えないが、
皆さん、お天気の良い日には、ここで休憩するだろう。
然し、N:35 40 18.6 E:138 59 50.7は1267.5の三角点とは250m程離れている。

更に5分程歩いた三角点の所に、麻生山山頂の標識が立っている。

14時45分。 尾名手峠に引返し、富岡バス停まで2時間20分、17時25分発バスに間に合うが
ここまで来たら権現山まで1時間程度だ。もう少し早足で頑張ってしまうことにした。

14時49分 「恩43」の石標のある小ピークを通過。
        ここで右に折れると地図に急登とある所から長尾根を経て富岡に下れる。

殆ど平坦な稜線の道だ。 標高700m以上の山に雲がかかっている状態だ。
ガスが濃いので権現山はカットし、手前で右折して、淺川峠に着いたのは16時20分。

扇山を越えて鳥沢駅までは3時間程度かかるから19時半頃になる。
あと1時間程登る余力はあるが、そんな遅くまで頑張ってはまずい。
淺川に向けてヤブ濃い道を下る。 20分で林道終点に降りた。

草薮の生えた林道を15分程で淺川バス停。ここは午後は15時のバス1本だけ。
人家のある所でも、 この辺り一帯携帯は圏外。

仕方なく、バス道路を30分歩いて淺川公民館の手前10mのお店でビールが買う。

17時30分。 淺川公民館前の電話ボックスでタクシーを呼ぶ。


15分でタクシーが到着。殆ど信号のない道だから15分程で猿橋駅に着いた。3290円。   
自宅には20時半頃着いた。33800歩。 

高尾8:01⇒猿橋駅8:46⇒小寺9:20→11:10西原峠11:27→12:00林道終点12:20
→12:53大寺山→13:40北峰14:00→14:15駒宮分岐→14:24麻生山14:40→14:45麻生山山頂
→15:32淺川峠分岐→16:20淺川峠→16:56淺川→17:30淺川公民館⇒18:03猿橋駅18:26⇒高尾

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