大山1251m・鐘ケ嶽561m (一部マニアックルート) 05’11/03(祝)  

久しぶりに大山に一般ルートで登ろうと思い立ち、一ケ月ぶりの山に出かける。

下りは鐘ケ嶽北尾根を経て別所温泉に。
以前には在った標識が無くなったり、地面に落ちているし、鐘ヶ嶽の北尾根には標識もテープもない。
地図読みの能力の低い人は、目的地とは違う所に出て、時間切れになる。 面白い所だ。

家を出たのが7時半過ぎでは、ちょっと遅かった。

伊勢原駅からのバスは満員になって発車。大山ケーブル駅でバスを降り、土産物屋の並ぶ急な階段道を上がる。
右に折れてケーブル駅に行く所を直進して歩く人達も居るが、ケーブルに乗る人の方が多いようだ。
ケーブルも満員になって発車。新しくなった階段で下社に上がり、左奥の登山口から急な階段を上がる。

尾根筋に出るまでの40分ほどは全く急な道だ。
若い人達も初めの勢いを無くし、たちまち歩が遅くなってしまう。

山頂まで10分とあるイタツミ尾根との分岐で見ていると、ヤビツ峠方面から上がって来た人達は
さほど疲れた顔をしていない。

銅製の鳥居の手前で左折してアンテナのある山頂に向かう。


トイレの東側の樹林の中で道を探している人達が居たので声を掛けると、案の定、北尾根を下りたいとか、
アンテナの建物の間の入り口を教えてあげる。十数人のパーティだ。

本社の方に上がると、大変な賑わいだ。


下りは鐘ケ嶽北尾根を経て別所温泉に出るつもり。地図にないルート。
12:05 東の見晴台方面に階段道を下り始める。
12:18 不動尻方面に分岐を左に進む。この道も意外に人が通る。登り、降りの10人以上に会った。
12:45  日向薬師から上がって来たという3人づれの女性ハイカーと言葉を交わす。うち2人は知人。
12:48 両側に鎖の張られた崩落地がある。

その先20mほどの小さな高みの手前右側に分岐がある。ここは唐沢峠の手前の・893の直前でもある。
右への分岐は年々、明瞭になっている。歩く人が多いのだろう。
ここから鐘ヶ嶽手前の山ノ神峠までは、昭文社の「丹沢」では、ルートが描かれていない。

右に折れて直ぐに、尾根筋の岩の段差を避けて右の急斜面を下る所で一時的に踏み跡が薄くなる。
北側が切り立った崖になっている道の左半分に崩落で大穴の開いた空いた所もあったり、険しい痩せ尾根もある。

13:20 ・778で迷った親子連れに会う(詳しくは後述)。右(南)のキャンプ場に降りる方も明瞭な踏み跡。
     南に下る尾根道を閉じていた枯れ枝やテープでの邪魔がなくなっている。ここで左折する。

13:35 ・778から左に折れて、10分ほどで大沢分岐(日向薬師分岐) 。


分岐からは直進の鐘ヶ嶽方面に進む。
ガレ場があって、虎ロープの下がった岩場がある。このあたりで重そうな荷物の若い単独男性とすれ違う。
13:50東屋のある巨木の森分岐
13:52すりばち広場 ここでは↓(南)キャンプ場 →(東)見晴広場の標示がある。
       (即ち、南のキャンプ場にある七沢弁天の森案内図の範囲内だということ)
14:17  ・674(見晴広場Aの標示板は割れているので知らない人は気が付かないだろう)。  ここで2,3分休憩。

この辺りから先、左手に鐘ガ嶽の姿が見える。従って、間もなくそちらに向かって左折する所がある事が知れる。


14:25 見晴広場Aから5分強で尾根が二分する所がある。標識・踏み跡追随派はここで間違う。
    右手の尾根を下る道が見えるので間違えてキャンプ場方面に下る人が多い。
以前は正面の手前に私製標識があって左:鐘ガ嶽 右:キャンプ場と、道が分かれる事が判ったのだが、今は無い。
気が付きにくいが、左手の樹の所に、「見晴らし広場B」の朽ち果てた標識がある。これが地面に落ちている事が多い。
その樹の右脇に北に向かう尾根を下る道があるのだ。
 


     ここはY字分岐になっている事を判らずに、鐘ヶ岳に行きたいのに、誤って右折する人が多い
    直進に近く見えるのか?  (右折は弁天見晴、ひょうたん広場を経てキャンプ場)

 
    鐘ヶ嶽に行く人が右の弁天見晴やキャンプ場に降りてしまったとネットに複数の報告がある所だ。
   慎重な人なら、右に5分の弁天見晴で気が付くだろう。
     もう少し広範囲なルート図は こちら 92Kb

    左右のどちらも、ちょっと険しい下りである。
14:38 樹の脇を左折して下って行くと、ヤセ尾根の先で急傾斜を下って右の方に方向が変わる。
      ここは逆コースの時、ちょっと戸惑いそうだ。

14:43 また、尾根が分岐する所に来た。 標識・踏み跡追随派はここで間違う。コンパスを取出して確認。

フェンス沿いの尾根を東に向け進むとカメラ付不法投棄防止用ゲートの辺りでニノ足林道に降りれるので広沢寺方面には近い。
左下:北向きの枝尾根に乗り換える。山ノ神峠、鐘ヶ岳方面への分岐だ。 

14:53 山ノ神峠 。ここには鐘ヶ嶽コースNo14の緊急時連絡番号が付けられている。
右折すればトンネルを出たところの駐車場に降りて舗装林道を右に下れば広沢寺方面だが、鐘ヶ嶽へは直進30分だ。
     山の神の祠は尾根を1分ほど直登した所にある。先のほうで右を巻いて上がる道と合流できる。

15時20分 鐘ヶ嶽山頂に着。誰も居ない。ここは鐘ヶ嶽コースNo10の緊急時連絡番号。
    石像が2体あって、休憩用に丸太が置かれている。右側の金網が無粋だ。
    このまま直進して下れば、指導標がある一般ハイキングコースだ。


ちょっと遅いので、数分先にある神社には寄らず、石像の所で左折し、北尾根に分け入る。ここからは明瞭な道は無い。
15時30分 少し見通しの良い所にでた。前方に小ピークが3つ見える。3つ目まで行くのだ。


尾根の右側にフェンスがあってその中の方が歩き易そうだが、尾根の側の潅木をぬって歩く。
しまいには潅木で行く手を阻まれたので、鋸を出して邪魔な枝を払って突破。
薄い踏み跡を辿ると行く手も金網になったが、丁度倒木で大穴が空いた所を潜って左に廻りこんで左のフェンス沿いに進む。
左のフェンスの向こう側は歩き易そうだが、こちらはちょっとの間は潅木の藪漕ぎだ。藪の濃い所は時間にすれば5分程度。
金網の開放の扉を出ると、その先は綺麗な尾根道だ。フェンスを出たところは地形図で破線が横切っている辺りで、小広い所だ。この先の尾根に藪は無い。

山頂から40分ほどで「福神山420m」の札が掛かった小ピークに着いて小休止。此処からは少し左に方向が変わる。
踏み跡は明瞭になってきて、次のピークの右を巻いていく。この先、一切標示類はない。

16時20分。標高280m。ススキの生えた少し藪っぽくなった所がある。

ここを を下ると鞍部になっていて、右には少し草をかぶっているが作業道が谷の左岸の山腹を下って行くのが見える。
これが別所温泉への道と思われるが、直進の15mほど上がる小ピークから東に枝尾根が延びているのも見える。
地形図の別所温泉への破線は支尾根から延びているようだし、山腹を行く道に崩落箇所でもあったら嫌だ。
暫く、どうしようか迷ったが小ピークまで上がって右折することにした。16時30分。暗くなって来た。

右折して枝尾根伝いに下って行くと植林の中を下るようになるが、踏み跡は判るので、どんどん進める。
沢の手前の明瞭な作業道に直角に降り立った。沢の向こう側に電灯の点いた建物が見える。

この地点には踏み跡以外の目印もないので、下から来た場合は作業道をそのまま上がって行くのだろう。
右に作業道を少し上がって見ると山麓を右の方に回り込んで行く感じなので、先ほどの鞍部に繋がるらしい。

元に戻って左に下ると間もなく、電柱と黄色のプラスチックカバーのかかった支索の間から非舗装道路に出た。
16時50分。日は暮れたしまった。

林道を左に下ると100mほどで舗装が始まる所に「清川村ふれあいセンター別所の湯」がある。
駐車場はほぼ満杯だ。営業時間10時から9時、休業日月曜日 (祝日の場合は翌日)とある。

下着を着替えるだけでバスに乗ることにして、今日はこのままバス停に向かう。
バス停に着いてシャツを着換え終えると、1時間に1本のバスがやってきた。


伊勢原⇒大山ケーブル⇒下社10:00→11:30大山山頂12:05→12:18不動尻分岐→12:33 ・989→
12:48 ・893分岐→13:21 ・778→13:35大沢(日向薬師)分岐13:37→13:50巨木の森分岐→
13:52すりばち広場→14:17 ・674→14:25見晴広場B→14:53山ノ神峠→鐘ケ嶽山頂15:20
→(北尾根)→15:57福神山16:00→尾根分岐16:30→林道16:50→17:04別所温泉17:08⇒17:44本厚木

地図 全体           こちら
    鐘ヶ嶽まで       こちら
    福神山-別所温泉  こちら



ちょっとハプニング
 13時20分。 ・778の山頂の100mほど手前で、小学生を連れたお父さんに出会う。
 日向薬師の駐車場を8時半に出て、奥の院に誤って下り、登り返し、またここで(・778)直進してしまって
  ダムみたいな所が見えたので戻ってきたとか。
  あれは何ですかと聞かれたので、ふれあいの森の日向キャンプ場の近くの堰堤でしょうと答えた。

  お子さんはいかにも疲れて憔悴している。
 8時半に駐車場を出て直ぐに、杖を持った3人の女性ハイカーを見かけて以来誰にも会わなかったそうだ。

 これから山頂に向かい、雷ノ峰を下って日向薬師に出るのはどうかと相談されたので、この先、険しい所があるし、
  (お子さんの疲れ具合を見ると無理そうなので)、ここから引き返すことを勧めた。
  元気付けにチョコレートを上げる。

 この道は分岐に標識が無い所が多く、地形図と磁石必携のマニアルートだと思っていたが・・・驚いた事に、
 持参されているヤマケイのアルペンガイドブック「丹沢」49頁の簡単な地図に雷ノ峰ルート同様の赤破線で
  このルートが載っている。黒破線で描かれている昭文社の「丹沢」もお持ちだがザックの中だ。

 お父さんが間違えた2箇所とも、分岐から南に下ったのだ。
 分岐の所で左折の方に浄発願寺奥の院があり、その正面赤テープ方向に不明瞭な道を直登すると理解したのだ。
 正しくは、道標に従う左折は浄発願寺奥の院に下る道だから、(道標のない)正面の道を直登する、ということ。

 磁石も持っていないそうなので、赤い針が北ですよと、予備の磁石(中国製)を差し上げた。

 ・778から10分ほど東の大沢分岐で、右折して日向薬師の駐車場に戻る彼らと別れた。


後日、どういう記述がされているのか、確認の為、ガイドブックを購入した。
 49頁の地図を見ると奥の院も日向キャンプ場も経路ではないことは判るのだが、
   ・778の所は西に直進で描かれている。文章の方にもここで右折だと明確な記載が無い。

   実際にはY字というよりT字の分岐だ。
  ・778には 右から反時計回りに廻り込んで近づくので、尾根通しの直進は南に向かいキャンプ場の方に下ってしまう。
   西の、唐沢峠からの尾根と合流して南に上がる大山へはピークから右折になる。   拡大地図は こちら
    以前は南に直進しないようテープが張られていたこともある間違いやすい所だ。
梅ノ木尾根がガイドブックに載っている現状では、奥の院の分岐の所で直進方向に「大山」と標示が必要だし、
・778のピークでも方向標示板が必要だと思う。 (後日マーキングをしに出かけた。)

大山からの帰路にこの道に入ろうにも、分岐に標識が無いのだ。
初めての人だけでのファミリーハイキングには向かない。


戻る   HOME