冷たい風の吹く冬、牡牛座の東の天頂に近い夜空に仲良く輝く2つの星、それが双子座の兄カストル(右側・２等星)と弟ポルックス(左側・１等星)。
オリオン座のベテルギウスを左上に伸ばしても見つかります。
カストルの足元に120個程の星が群がる散開星団Ｍ35があります。

カストルとポルックスは白鳥に姿を変えた大神ゼウスとレダの間にできた双子です。
二人はとても仲が良く、兄カストルは乗馬と軍事、弟ポルックスは拳闘の名手でした。
ある日、二人はいとこのイーダス、リュンケウスと争いになり、カストルはいとこが放った矢に当たり息絶えます。
ポルックスは愛しいたった一人の兄の死に、気が狂うほどに嘆き悲しみ、一緒に死のうとしますが、彼はゼウスの血を引く不死身の身体。
自分もカストルのもとへ行かせて下さいと泣き叫ぶポルックスの姿に、哀れに思ったゼウスは兄弟そろって天にあげて星座にしました。
お陰で今も二人は冬の夜空で仲良く並んで輝いています。

毎年12月13日頃、双子座方向から放射状に沢山の流れ星が出現します。
これが｢双子座流星群｣で、多い時には１時間に30個以上の流星が流れます。
双子座の二人のように、誰かと仲良く観測したいものですね。

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