語る私の人生に君が居るんだ

 

 あなたが生きていたら 私は変わらずにいたでしょう

 こうして歌っているのも あなたが居ないために

 あなたが生きていたら 私は泣かずにいたでしょう

 今は黙っているけど 泣き暮れた日が通り過ぎたんだ

 あれから二年余り過ぎて 私は迷いの中

 忍びくる夜の蔭ですすり泣いた私に

 手を差し伸べてくれる人はいなかった

 

 あなたを忘れようと 幾度か旅に出たんだ

 こうして思い浮かべるのも あなたが居たために

 あなたを忘れようと 幾度か人に物語らず

 今は一人の中で 自分を罵っているんだ

 あれから二年余り過ぎて 人の温かさを避けた

 訪れる人もなく にが笑う自分に

 歌だけが私の人生を語ると

 

 この身を生かすために 私はすべてを越えて

 こうして笑っているのも 私が居るために

 この身を生かすために 悲しみを乗り越えて

 今はさすらう人生の中で自分を見つけたい

 あれから二年余り過ぎて この身を捨てようと考えた

 いつまでも悲しみに溺れてゆくなんて

 この身のために生きることにはならない

 

 あなたが居なくても 歌う私が居る

 語る私の人生に君が…


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