我 執

 

どこともなくさすらえば

気づいたものは多かった

どこともなくさすらえば

失うものも多かった

 

この道だけと思い込めば

空しい言葉がついフラリと

歌うことさえ辛くなる

俺はさまようこの街を

 

煩うことが多かった

安らぐことを願いながら

歩き続けたこの道は

一人が 一人が好きだった

 

ふと思う 日々に振り返る

過ぎた昨日が今の僕を

優しく包む日々もあれば

嫌になるほど辛い日も

 

いつかこの道にサヨナラが

心の底から言えたなら

悩み続けるほどでもなく

今の思いを抱きながら

 

あの空に向かってみても

心の中に叫んでみても

さすらったあの日に戻れない

だから今は今のままで

 

巡る人生を笑えない

僕の歌が語りかける

誰のためにも歌えない

生きてくために歌ってきた僕

 

愛することができないと

一人の道を選んできた

それが僕にできることだと

安らぐ時はいつの日かと

 

声に出せない人生が

今の僕にあるならば

歌うことができるから

この道いつまでも歩いてゆこうか

この道どこまでも歩いてゆこう


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