中国民謡目次          

康定情歌 四川省

 歌詞の中の跑马山は、四川省康定県甘孜西蔵族自治区にある平たい小山です。

 古くは西蔵語で「登妥」と呼ばれていましたが、「座布団」と言った意味です。

 この曲は1950年始めに広く世間に紹介され、以来明るく軽いメロディーが多くの人に親しまれてきました。1990年初頭世界の民間歌謡10曲に選ばれ、アメリカの宇宙衛星から世界に放送されたこともあります。


蓝花花 陕西省

 題名は、染料に使う藍の花です。

 陕西省の省都西安は、かつての秦の始皇帝の都。有名な兵馬俑もあります。

 唐の都でもあり、長安と呼ばれた時期もありました。

 この歌は、私には童歌そのものに聞こえます。いつ頃から歌われたのでしょうか。歌詞の中にその秘密があるかもしれません。私にはこの歌詞の意味が分かりません。古い歴史を持つ民謡だと思います。或いは楊貴妃もこの歌を歌ったのではないかと想像すると、楽しくなります。


茉莉花 江苏省

日本名マツリカ、モクセイ科、多年生、高さは3メートルくらい。5,6月に香りの強い白い花が咲く。花はジャスミン茶の原料になる。

2010年上海万博のテーマソングとして、広く愛唱されています。

小白菜 河北省

小白菜は、直訳したら小さな白菜。色白の女の子に対する呼びかけです。

 幼くして、母親を失った貧しい農村の女の子の悲しみを歌っています。中国は、特に農村は男尊女卑の社会です。そんな中にあって、白菜ちゃんの置かれた立場は、単調なメロディーの中に悲しみが溢れています。

凤阳花鼓 安徽省

 歌詞の大意

 鳳陽は元々良い所だった
 朱元璋の世になって以来荒れ果てた
 金持ちの家には騾馬がいる
 そうでない家には男衆がいる
 男衆は作男として売られていく
 私の家には男衆もいない
 私が花鼓を背負い旅に出る


安徽省鳳陽県には明の太祖朱元璋の父母を祭った明皇陵があります。朱元璋は猜疑心の強い暴君だった。 土地も荒れ果てます。

 花鼓はこの地方の民族楽器で、腰に下げた鼓。これは私の解釈ですが、「花」は花柳界を表しているのではないか。貧しさゆえ遊芸の旅に出る。即ち花柳界に売られて行く悲しさを歌っているのではないかと思うのです。


开花 山西省

 山西省は黄河の中流、中華民族発祥の地の一つでもあります。

 仰韶文化、龍山文化など旧石器時代の遺跡も多く残っています。

 歌ですが、曲はコーランそのものに聞こえます。歌詞は開花を主題に、女性が男性を切なく思う気持に溢れています。