目が見えなくない、夢と希望を無くしてしまいそうになった8年前・・・」。
鍼灸院開業のお知らせが届いた。突然の病から視覚障害者となられたTさんは、盲導犬と一緒にいつも明るく、前向きに歩んでこられた。公共の場に盲導犬をと、各地で公演しながら運動を続けられている。
数年前の文化祭に、箱型のフラワーアレンジメントが出展されていた。製作中の写真とエピソードに添えられたメールアドレスに、はじめてお便りを書いた。後に、道で声をかけると「点字が読めるようになったんですよ!」とうれしそうに語ってくださったことがある。
 鍼灸師の道を志され、休みに点字の解答用紙を持って点訳の会に遊びに来てくださってこともあった。中途で視力を失い、指先で点字を読み取る開業大変さには、どれほどの努力が必要だろう。国家試験に合格され、開業の運びとなったTさんの頑張りは並大抵ではなかったはずだ。
 「二度と見ることができませんが、人の体と心を診ることが出来るよう、心眼を見開いて頑張ります」と結ばれた文面に、笑顔に隠れたご苦労を思いながら胸が熱くなった。念願の鍼灸院開業、心からお祝い申し上げます。
4月28日声欄
「胸が熱くなる心眼開く決意」
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