流下式塩田の採鹹さいかん鹹水かんすいをとること)のしくみ



 流下式塩田による採鹹さいかんのしくみは、次のとおりである。
 塩田地盤の表面にゆるい傾斜をつけて、さらに海粘土を張ったもの(表面には小石が敷設されている)を流下盤とし、その上に海水を流す。
 海水は、流下盤の上をゆっくり流れる間、太陽熱や風により水分が蒸発し、だんだん塩分濃度が濃くなる。
 これを二回行い(「二流下」という)、さらに孟宗竹もうそうだけの枝を組んだ枝条架しじょうか(高さ6m)の上から滴下させると、風力により水分が蒸発して塩分濃度が濃くなる。
 この枝条架しじょうかの循環を何回も行うと、さらに塩分濃度の濃い鹹水かんすいとなり、受壺にたまる。
 次の図は、流下式塩田の系統を表したものである。





 通常、海水の塩分濃度は、ボーメ比重で約3度あり、流下盤を一流下すると、濃縮されてボーメ比重4〜5度になり、さらに流下盤を二流下すると、ボーメ比重5〜7度になる。流下盤を一流下および二流下した後、鹹水かんすいは集水桶に集められ、ポンプによって中間槽へ送水され、一時的に貯蔵される。
 次に枝条架にかけることになる。中間槽にある鹹水かんすいをポンプにより循環桶に移し、一番枝条架しじょうかにポンプで揚水し、一番上から滴下させ、下の地盤に落ちるまでの間、主に風により水分が蒸発し、だんだん塩分濃度が高くなる。枝条架と循環桶の間を何回も循環させると、ボーメ比重8〜9度の鹹水かんすいとなる。
 さらに、二番枝条架しじょうかと循環桶の間を何回も循環させると、ボーメ比重11〜12度の鹹水かんすいとなり、受壺にたまる。この鹹水かんすいは、鹹水かんすい槽(鹹水溜)に貯蔵しておき、天気のいいときにポンプで高架槽(高架タンク)へ揚水し、濃縮台にかける。


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