「誕生石はムーンストーン」の感想


友人からのメール、ブログで拙著をご紹介いただいた一部を転載させていただきます。



加藤純子様よりいただきました。  

なおこさんの文体には、いつも不思議な力が宿っています。
 きらきらした感性で綴られているストーリーのところどころに散りばめられた、思いきりのいい言葉。
 そのフレーズにさしかかるたび、私は「ああ、なおちゃんだ」とうれしい気持ちになります。
 
  なんでなおちゃんは、つらくて、こんなたいへんなことを、センスあふれる軽やかさで描けるのでしょう。 
 
 この『誕生石はムーンストーン』は、崩壊寸前の家族へ問いかけの物語です。
けれどそれを家族の内側の問題として囲い込んでいないところが、ある意味、新しく、おもしろいです。
 胸のどこかにすきま風は吹いているような、そんな心を持った親類縁者・知人たちの、ごった煮の寄せ集まり。
 血のつながりがあろうが、なかろうが。
いろいろな人たちが、この作品の舞台である「ムーンストーン」には集まっています。
そしてみんなで肩よせあい、力を集めながら生きているのです。
 
 主人公の「しずく」と、「ミキ」(ふたりの関係は物語の重要なキーワードなので、ここでは明かしません。
お読みになってのお楽しみ)ふたりの出会いのシーンから、すっごくステキで、おしゃれです。

 なおこさんの作品には、いつもご自身を投影するような登場人物が出て来ます。
そのなおこさんの、作品を支えている明るさと前向きさとセンスのよさは、
どうやら、なおこさんを産み、育ててくださったお父さま、お母さま譲りだったようです。・・・
 
 それに、ちょっとだけバラしちゃいますと、児童文学界では作家のMさんと二分するくらいのミーハーなんです。
実はおふたりは私生活でもとってもなかよし。
 なおこさんはいまだって、解散したロックバンド「YM’S」のYくんの追っかけを・・・。
 だから、いつも、きらきら輝いていらっしゃるんですね。

【JUNKO’S HOME PAGE】


アン様よりいただきました。

「誕生石はムーンストーン」は、
13歳のしずくちゃんのまわりで起こった
さまざまな出来事が、さりげなく、
そして暖かい目線で描かれています。

両親のことで、傷つき悩むしずくちゃんと、
障害者というだけで、意味のない偏見に悩みながら
独り立ちしようとしているミキ。

重い内容のはずなのに、全然重くなくて、
すーーっと、作品の中に、入っていくことができます。
感動して、涙して、喜んで。。
読み終わったあとに、とっても幸せな気分になれました。

ジャンルは、児童文学ですが、よろしければ
大人の方も、手にとってみてください。
ちょっぴり、勇気をもらえるかも?(*^.^*)

アンの小箱




井出裕子様よりいただきました。

昼は喫茶店、夜はライブハウスの『ムーンストーン』の関わる人々のお話。

そして「こんな無責任な親がいるんだよね」と驚いたはずだ。

「ムーンストーン」の中では、少し障碍をもつ、ミキちゃんの存在が大きい。

社会が障碍者に理解があるようになっても、障碍児(者)の親や兄弟の心の葛藤は大きい。

0 物語が進むにつれ、しずくの「無責任ママ」・あきほさんがだんだんしっかりしていくので救われる。

「あきほさん、これからだよ! ミキちゃん、しずくちゃんをきちんと見守ってね」と声を掛けたくなった。



井出裕子 本の部屋から
 



澤めぐみ様よりいただきました。

「誕生石はムーンストーン」を読み終えたので、ホヤホヤ〜の感想を…と思いメールします。

人と人との出会いや関わり合いは、口では簡単に説明出来ない様な…運命と言うか、宿命と言うか …
何か不思議な巡り合わせが有ると…私は思って居ます。
そして、すべての出来事には意味が有ると思わずには居られません…
私が今まで生きて来た半世紀を振り返ると、そのような結論になりました。

ムーンストーンを中心に人と人の点が線で結ばれ、そして関わり始める…
それがとても納得出来たし、在りうる事だと思うんです。
だから、岡田サンが何らかのモデルを元にストーリーを作りだしたのだと解って居ても、
知らない間にスーと本の中に入り込んで居ました。
岡田サンの作ったストーリーだと解って居ても泣けて来ます…

ミキを連れてお母さんがケーキの配達に行った時、その家の人が、障害が移ると困るから、
代金を払ってケーキは要らない…と言った所有りますよね…
そう言った家のお母さんの頭の上から氷水を「ザバー」とかけたい心境になりました…
仮にも、人の子の母親だと言うのに、何と浅はかな薄っぺらな母親なんでしょうか…
ミキのお母さんがケーキを放り投げた…どんな気持ちだったのかと考えると胸が苦しくなります。
ミキが店に出なくなり、一人遊びが好きになっただなんて…悲し過ぎます。
でも私はミキの心は健康だったのだと思います。
お母さんの深い愛情に包まれて育ったから健康な心のまま成長したんでしょうね…
逆に体は健康なのに、心が病気のまま成長したのが、しずくのお母さんなんでしょうね…

私はどうしても母親の立ち場で読んでしまいますが…ミキのお母さんの気持ちが一番解る気がします。
しずくのお母さんの気持ちは嫌いですね。
自分に甘くて、回りに甘えて居るとしか言い様がないですね。
でも結局、お母さんの愛情を欲しい欲しいと思いながら、
心が未発達のままお母さんになってしまったんでしょうね…
一番の被害者はしずくですね。
でもしずくは周りに居る人達から強い愛情を貰ってちゃんと成長出来てる気がします。

人は強い愛情を親からだけ貰うとは限らないですね。
イロイロな人と関わり合って、人は健康な心を持ち、成長出来るんでしょうね
素敵なストーリーを有り難うございました。




マオアキラ様よりいただきました。

しずくは、十三歳の誕生日の日、一人で寿司屋に入る。
パパはあとから来ることになっている。しずくは緊張しながらパパを待っている。
・・・と、となりの席の女の子と目が合った。

女の子は、服装は大人っぽいけど、体は小さくて、顔つきからしずくと同じくらい。
「こういうお店に、一人で入るのって、緊張しますよね」と、女の子はしずくに話しかけてきた。

しずくは、ミキちゃんとこうやって出会い、物語ははじまる。
出会いの日に、ミキちゃんとしずくは誕生日が同じ、
つまり二人とも誕生石は「ムーンストーン」であることがわかる。
そして、ミキちゃんは、体にしょうがいがあった。

ミキちゃんは、しずくの名前や誕生日や誕生石が「ムーンストーン」であることがわかるにつれ、
なんとなく落ち着かない様子を見せる。
読者は、しずくとミキちゃんは、どうやら何らかの絆があるようだ、と感じはじめる。

この謎が、お互いの親のことなどがわかるにしたがって解明されてくるのだが、
展開はミステリアスな色合いをにじませてドキドキする。
またしずくとミキちゃん双方の親子の関係は、ミキちゃんのしょうがいの問題もからんで重く切ない。

でもあくまで明るく軽妙なタッチで描かれ、そこに生じている問題を、読者に押し付けてくるものはない。
私はここに、作者は、人が生きていく上で生じそれぞれが背負うものは、
それぞれが引き受けて潔く生きるしかないのだ、と言いたいのではないか、と捉えた。

作品のもうひとつの大きな特徴は、児童文学では、こどもの苦しみが描かれていくことが多いが、
岡田なおこのこの作品は、親の苦しみ、悲しみが顕われていることだ。
しずくにしろミキにしろ、親の苦しみに翻弄されている部分があるのだが、感傷でない受け入れをしており、
そこが作品のスケールを深くしている。

風立つままに  


牧野節子様からいただきました。


『誕生石はムーンストーン』の129ページ、
「お宅の子、バカでしょっ〜バカが移る。お金は払うから、〜」という、あの場面は、じつに印象的でした。

登場人物のあの奥さんのような人に、私は過去、会ったことがあります。
そんな言い方をする人がいるなんて信じられなかったけど、実際に、いるんですよね。
そして、そういう場面を、オブラートをかけずにズバッと描く岡田さんの、作家としての姿勢が、私はとても好きです。
また、ラスト近く、「私の周りのすべてをマンガにしちゃおうかなっ、とっ!」というミキちゃんの台詞は、
まさに、岡田さんの思いそのもののように思いました。

で、この、「とっ!」が。いいんですよね。
ここに、照れと、ユーモアと、一歩ひいたところと、シニカルな部分がうかがえる...と、
あ、なんか、評論みたいになってしまいました(笑)
これからも、どんどん、「歯に衣着せない」御作を書いてくださいね!

  「牧野節子の部屋」



2009年7月更新


      壁紙は【アンの小箱】さんからいただきました。