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●はすの由来は? |
はすの花が咲いた後、実のはいった花もうが肥大します。これがハチ(蜂)の巣に似ているため、「蜂巣」、それがつまって「はす」になりました。
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●歴史あるれんこん |
食用として利用されるものの原産地はエジプト、インドのなどの説がありますが中国ではないかというの説が有力となっています。大陸から渡ってきた歴史は古く「常陸風土記」(718年)「延喜式」(927年)に記されています。また、1951年に千葉で大賀博士は2000年前のはすの実を掘り出しました。驚いたことにそれが芽をふき、花を咲かせるほどの生命力
があります。 「常陸風土記」より「神世に、天より流れ来たりし水沼なり。生ふる所の蓮根は、味わいとことに、うまきこと他し所に絶れたり。病ある者、この沼の蓮を食へば早く差えて験あり」とあることから、今とかわらずれんこんはおいしい上に病気が早く治るというのような薬膳の効果があったようです。
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●花 |
花は7月〜8月の盛夏に集中して開花します。20枚あまりの花弁が朝早くから開き始め、午後には閉じて、4日目には開いたまま散ってしまいます。
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●種類 |
古くからの在来種と明治以降からの中国種に大別されます。栽培の主な品種は支那種、備中種、朝鮮種、早生種、愛知種など。
特長として
● 在来種は細長く、茶色がかった色。中国種より粘り気があります。地下茎が深く収穫量が少ないので、観賞用などで栽培されたりしています。天王(てんのう)、上総(かずさ)等の品種があります。
● 中国種はふっくらとしていて、肉厚でシャキシャキしているのが特長です。地下茎が浅く、病気に強い。備中(びっちゅう)、支那(しな)などの品種があります。
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● れんこんの「穴」 |
はすは水生植物なので、空気を運ぶ通気組織、気孔が発達しています。葉、茎、花などすべての部分に縦に貫通した数本の穴があり(穴の数は真ん中に1〜3、まわりに7〜9)、地下茎であるレンコンに連結しています。この穴によって葉から取り入れた空気を根に送り込んでいます。また、このレンコンの穴を覗くと「先が見通せる」ことから、縁起がいいとして慶事には欠かせない食材となっています。
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● 栄養価 |
ビタミンC、カリウム、カルシウム、鉄、銅、ビタミンB1・B2が含まれてます。また、野菜では珍しく、貧血予防のできるビタミンB1・B2を多く含んでいるところにも注目です。また、腸を整える食物繊維も多く含まれています。
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● 選び方 |
茨城産れんこんはふっくらしているのが特徴です。とくに丸みがあり肉厚で、節が短く、皮が淡褐色で傷がないものを選びましょう。小さいもの、芽のついた部分はやわらかく、よりシャキシャキ感が楽しめます。 表皮が淡い赤褐色のれんこんをみかけることがあると思います。泥中での酸化鉄によるもので本来の姿でもあります。
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● れんこんの旬は? |
れんこんがよく見かけられるのは夏ごろから翌年の春ぐらいまで。その時期によりれんこんの味、食感もかわってきます。時期にあわせた料理で楽しみも増えるのではないでしょうか。"新れんこん"は8月下中旬ごろからです。アクが少なく、みずみずしい味が特長です。サラダ、炒め物にむいています。
翌年の5月の終わりごろまで収穫時期だといわれていわれています。秋口頃よりれんこんに身がはいり、甘みがでてきます。煮物、てんぷらなどにも利用できます。
冬場ごろは集荷量も増え年末、年始のお祝い事やおせちにはかかせない食材となります。 |
● 料理のコツ! |
・れんこんを切ると空気に触れるために起こる黒ずみが見られますので、皮をむいたらすぐに水につけます。切った後すぐ酢水につけるとより白く綺麗に仕上がります。(10分ぐらい)
・茹でる時も酢水につけると白く仕上がります。
・身がしまった根元は煮物に、歯ごたえある真中の部分は天ぷらやフライものに、先端は軟らかいのできんぴらやサラダに。 |