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　　　　　　　　　　　　　　　　　　2009, 435x607mm

　蓮の花と空と水、ただ夢の中のような世界を描きたかった。蓮を描く事によって、

心配していた程、仏教的な世界にならなくて良かったと思う。


　ただ、１１月にデザインフェスタギャラリーで行われた「原宿奇想サーカス」に照準

を合わせて制作していたので、後半はかなり時間に責められた感じで描き続けてい

た。そのため、空に極端な色ムラが出てしまったり、肉体が上手く表現出来なかった

りと、ほとんど半泣き状態、トラウマになりそうな制作の日々だった。


　ただ、色ムラをごまかすための手段ではあって、不幸中の幸いなのではあるが、

空に様々な光る素材を使っているので、まるでモザイク画のように、照明の当たる角

度や種類によって、空が様々な輝きを見せる。同じような絵を、少し構図を変えて、

もっと時間に余裕のある状態で描きたいと思ったりもする。


　現在、制作途中の絵もあるが、この数年は、本当に作品点数が少ない。点数に追

われて手抜きのような作品は創りたくないが、これからはもう少し点数を増やして行

きたい。