小説書庫 は〜

<ページ内ショートカット>
○ 「這いよれ!ニャル子さん」
○ 「化物語」
○ 「ハサミ男」
○ 「バトルシップガール」シリーズ
○ 「バトル・ロワイアル」
○ 「バルト海の復讐」
○ 「晴れたら空から突然に……」
○ 「パンツァーポリス1935」



「這いよれ!ニャル子さん」1〜11巻

(著) 逢空万太
(刊行) GA文庫
(ジャンル) 怒涛のハイテンション混沌コメディ
(ランク) Bクラス
(付記) 第1回GA文庫大賞優秀賞受賞作。イラストは狐印。バッサリ言ってしまえば、クトゥルー神話のキャラを萌え女の子しただけの学園ラブコメ。「デモンベイン」などでも見られた手法だが、こちらは設定が徹底されておらず、「ちょっと拝借いたしました」程度の関連性しかないので、本格的なオマージュを期待すると激しくがっかりする。
 登場人物がやたらと少なく、ほぼ主人公とニャル子のみで進行するのが特徴で、これはキャラに自信がなければできない芸当である。文章力は意外と高く、特に難点もなく、読みやすい。そんじょそこらの著名美少女ゲームシナリオライターなどでは相手にならない程度の実力はある。
 ラブコメとしてはそれほどのスラップスティック感も萌え要素もないが、ことごとくニャル子とのフラグを折っていく主人公が新鮮だった。が、ヒロインがオタク趣味というのはもはや食傷気味。パロディネタやツッコミはありきたりの物ではあるが、テンポが良いので楽しめる。出せるモチーフはいくらでもいるので、今後に期待したい。



「化物語」

(著) 西尾維新
(刊行) 講談社BOX
(ジャンル) 現代学園怪異譚
(ランク) Sクラス
(付記) 西尾維新が「100%趣味で書いた」と言う上下巻。とにかくテンポが良く、会話が楽しく、パロディネタもふんだんに盛り込まれ、主人公のマシンガンツッコミが冴え渡る極上のエンタテインメント。ここまでライトノベル全開の作風も自由自在とは、全く恐れ入る。それでいて圧倒的なボキャブラリーと知識量をまざまざと見せ付ける、「モノが違う」と舌を巻くしかない。あえて苦言を呈せば、メインヒロインである戦場ヶ原の出番が後半少ない事だろうか(それでも存在感は抜群だが)。
 前日談である「傷物語」、後日談である「偽物語」も刊行されている。TVアニメ化も決定しており、非常に楽しみである。



「ハサミ男」

(著) 殊能将之
(刊行) 講談社ノベルス
(ジャンル) 本格推理
(ランク) Aクラス
(付記) 第13回メフィスト賞受賞作。タイトルからして猟奇サスペンス物を想像されるだろうが、そうではなく、本格的な推理小説を満喫出来た。実に巧みな読者操作(誘導)を行なう作品で、いとも簡単に2重・3重にまんまと騙されてしまった。先入観の恐ろしさを痛感させられた。完敗。実写映画化もされた。



「バトルシップガール」シリーズ

(著) 橋本紡
(刊行) メディアワークス・電撃文庫
(ジャンル) SFラブコメ
(ランク) Bクラス
(付記) 全6巻+スペシャル。イラストは珠梨やすゆき。毎回ミニポスター付き。アニメ「機動戦艦ナデシコ」に被りがちな内容で、ご都合主義が過ぎる。「人格付与戦艦が高校生に恋する」というトンデモ設定だが、収束感は見事だった。擬音をそのまま表記するなど文章力は低目だが、戦闘シーンはそこそこ熱く、通して読むと著者の成長が見える。



「バトル・ロワイアル」

(著) 高見広春
(刊行) 太田出版
(ジャンル) 中学生デスゲーム
(ランク) Sクラス
(付記) ちなみに私が持っているのは初版本である。今や映画化もされ、知らない人がいないほどの作品となった。「バトルロワイアル」物というジャンルを確立した、設定の勝利だろう。当時バイト仲間連中に、「これ絶対売れるよ」と言ったら大反対された。が、結果はご存知の通り。どうです、私の先見の明は?関連書「〜インサイダー」も大変面白い。



「バルト海の復讐」

(著) 田中芳樹
(刊行) 東京書籍
(ジャンル) 冒険活劇
(ランク) Cクラス
(付記) 15世紀の冬の北ドイツを舞台とした大冒険活劇。「ハンザ同盟」辺りのフレーズに知的好奇心をくすぐられる人は要チェック。黒猫の白(ヴァイス)が絶妙のスパイスとなっている。作家仲間の赤城毅との旅行が良い材料になったらしい。田中芳樹色は薄いので、印象にはあまり残っていない。私が買ったのはハードカバー版だが、文庫版も出ている。



「晴れたら空から突然に……」

(著) 田中芳樹
(刊行) 幻冬社文庫
(ジャンル) サスペンスアクション
(ランク) Dクラス
(付記) ヒロインは11歳の少女・日記(につき)ちゃん。ハイジャックされた豪華飛行客船「飛鳥」船内で起こる、恐怖の数々に見舞われる。ランクがこの評価なのは、私の最も嫌悪する種類の怪物が出てくるからである。普通の人であれば、もう1ランク上げても良いだろう。カバーイラストは山田章博。新書版が先に刊行されている。



「パンツァーポリス1935」

(著) 川上稔
(刊行) メディアワークス・電撃文庫
(ジャンル) パラレル伝奇SFアクション
(ランク) Bクラス
(付記) 第3回ゲーム小説大賞金賞受賞作。イラストはしろー大野。20世紀のドイツをモチーフとした異世界(パラレルワールド?)SFアクション。精霊石・神術兵器・超常識飛行戦闘艦などのワードに惹かれたら、ぜひ読んでみて欲しい。手に汗握るドッグファイトが待っている。キャラ同士が敵対はしていても完全な悪がいないなど、キャラ作りや世界観の設定にセンスを感じた。



トップへ
トップへ
戻る
戻る