小説書庫 ふ〜

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○ 「ファントム アイン」
○ 「藤森涼子」シリーズ
○ 「武装神姫 always together」
○ 「武装神姫 LOST DAYS」
○ 「武装錬金/Z」
○ 「武装錬金//」
○ 「BLOODLINK」シリーズ
○ 「フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人」



「ファントム アイン」

(著) 虚淵玄(Nitroplus)+(有)リアクション
(ジャンル) 同名PCゲームのノベライズ
(ランク) Dクラス
(付記) 「Phantom of Inferno」のまさかの一般ノベライズ。虚淵玄の名誉のために言っておくと、書いているのは鈴家一郎という人間である。テキストを単純にノベライズする作業で良かったのに、小説として破綻してしまっている。文字の大きさや太さを変える事でしか読者にアピールする事が出来ないのは恥ずかしい。効果音や悲鳴をそのまま文字化する文章力のなさも露呈し、原作を貶めかねないひどい代物。イラストは中央東口ではなく、山田秀樹。銃の詳しい解説は嬉しい。



「藤森涼子」シリーズ

(著) 太田忠司
(刊行) 角川書店、
(ジャンル) ヒューマンミステリー
(ランク) Bクラス
(付記) シリーズ4巻を所有。ひとりの女性が自己を探し、やがて強く生き、独り立ちしていく物語をリアルに描いている。太田忠司ファンにはたまらない、あの元警察官・阿南も登場し、彼女に随所で的確なアドバイスを授けてくれる。



「武装神姫 always together」

(著) ひびき遊
(刊行) コナミデジタルエンタテインメント
(ジャンル) 同名ゲームのノベライズ
(ランク) Bクラス
(付記) イラストはokama氏。実に7体もの神姫が仲間として登場するにぎやかな内容だが、正直5体ぐらいまでに絞った方が良かったように思う。さすがに多過ぎて1体ごとの密度が薄く感じられた。ジュビジーがメインヒロイン(?)という珍しい設定で、バトルよりも日常描写がメイン。そのジュビジーのカレンの成長具合が大きな見所。しかし、ストーリー的にはこのシリーズにありきたりな、前オーナーとの問題になってしまっているのがもったいない。文体はやや古めかしいが、しっかりと安心してスラスラと楽しめる。ラストもきっちりと締まっており、エピローグにも満足。神姫達がとにかく健気で、ついつい感情移入してしまう。2007年に刊行された物で、現在は絶版となっており、入手困難。新書サイズ。



「武装神姫 LOST DAYS」I〜III

(著) 陸凡鳥
(原作) コナミデジタルエンタテインメント
(刊行) 小学館ガガガ文庫
(ジャンル) 同名ゲームのノベライズ
(ランク) Aクラス
(付記) イラストは秋谷有紀恵&亀谷響子。亀谷氏はアニメ版である「武装神姫 MOON ANGEL」の作画監督でもあり、その世界観を安心して堪能できる。PSP版ゲームに登場する刑事を主人公に据える、心憎い設定。時系列的にはライドシステムが実装される直前が舞台。メインヒロイン(神姫)はアーンヴァルであり、ライバルはやっぱりストラーフ。登場する神姫はほぼこの2機のみで、そういった意味での派手さはない。だが、こういう可愛げのないアーンヴァルは新鮮だった。そして有能過ぎる。ポリス装備は非常にかっこよく、ゲームにも実装して欲しい。全体的にハードボイルドで、本格ミステリとしてもしっかり楽しめる。豊富なボキャブラリーにエスプリが効き、ライトノベルの域を超えている。二転三転するストーリーで、最後には不覚にも思わず涙させられた。「武装神姫」ファンのみならずお薦めできる一冊。欲を言えば、もう少し挿絵が欲しかったところだ。 → 続編の「武装神姫II STRAY DOGS」も発売された。前作に比べてバトル色がさらに濃くなり、日常を求める人には少々毛色が違うかもしれない。



「武装錬金/Z」

(原作) 和月伸宏
(著) 黒崎薫
(ジャンル) 同名漫画のノベライズ
(ランク) Dクラス
(付記) イラストはもちろん和月伸宏。タイトルの「/Z」は「スラッシュゼータ」と読み、「12」とかけてある。相変わらず読破には2時間もかからない。前回は曲がりなりにも小説としてがんばろうとしている気概が見えたが、今回は各キャラのモノローグ形式で進行するという事もあって、一気に安っぽい代物に成り下がってしまった。あとがきに「人気次第で続編を」的な事が書いてあったが、こんな内容ではもう次はないだろう。薄っぺらい新キャラにありがちな展開とラスト、見所は挿絵のサンタ姿の斗貴子さんだけという有様だった。



「武装錬金//」

(原作) 和月伸宏
(著) 黒崎薫
(ジャンル) 同名漫画のノベライズ
(ランク) Cクラス
(付記) イラストはもちろん和月伸宏。タイトルの「//」は「ダブルスラッシュ」と読み、「11」とかけてある。公式の続編(話的には過去だが)という事もあり、さすがにキャラを掴んでいる。漫画を意識した読みやすい文体で、読破には2時間もかからないだろう。裏を返せば、読了後の満足感は希薄。ストーリー的には防人・千歳・火渡を核にした、過去の彼らの「任務失敗」を描く(小学5年生の斗貴子も登場する)。彼らのトラウマなった事件らしいが、正直インパクト不足であり、サプライズもなかった。不必要にグロ描写があるのもマイナス。PS2版ゲームへの伏線が張られていたりする所は面白かったが。



「BLOODLINK」シリーズ

(著) 山下卓
(刊行) エンターブレイン・ファミ通文庫
(ジャンル) 伝奇アドベンチャー
(ランク) Aクラス
(付記) ライトノベル界に新スーパーヒロイン登場、その名は“天使の容姿に悪魔の心を持つ9歳”カンナ。イラストはHACCAN。まるで一本の上質なアニメを見せられているかのように、脳内を駆け巡るストーリーに圧倒される。この臨場感は全くの未体験。感情の波に押しつぶされそうだ。……どうして最終回はこんな残念なB級ホラーアクションになってしまったのだろう。



「フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人」

(著) 佐藤友哉
(刊行) 講談社ノベルス
(ジャンル) 「ああっ、お兄ちゃーん」と云う方に最適のミステリ(嘘)
(ランク) Cクラス
(付記) 第21回メフィスト賞受賞作。「衝撃の二十歳」のデビュー作。大塚英志と法月綸太郎が絶賛したらしい。正直な話「デビュー作ならば大した物」、という印象。ベテラン作家がこれを書いたら色々心配されるだろう。ひたすらにショッキングなファクターをジェットコースター的に詰め込み、スピード感はある(ただし乗り物酔いの危険性あり)。極論すると、頭の良くない少年の転落人生を垂れ流される内容。小説と言う媒体だからこそ成立した仕掛けだろう。気付いてしまえば面白味は激減する。主人公の苗字の「鏡」は実に暗示的だ。



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