小説書庫 せ〜

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○ 「世界は密室でできている。」
○ 「絶望系 閉じられた世界」
○ 「西風の戦記(ゼピュロシア・サーガ)」
○ 「零崎双識の人間試験」
○ 「零崎曲識の人間人間」
○ 「零崎軋識の人間ノック」
○ 「戦場の夜想曲(ノクターン)」
○ 「全日本じゃんけんトーナメント」



「世界は密室でできている。」

(著) 舞城王太郎
(刊行) 講談社ノベルス
(ジャンル) ボーイミーツガールミステリ
(ランク) Cクラス
(付記) 第19回メフィスト賞作家の第3作。とにかく何から何まで異色の作品。講談社ノベルスなのに上下二段書きではなく、著者自ら全てのイラストを手掛けており、内容も超異色。トリックも奇抜で、オンリーワンの作風である。キャラも立っていてハイテンションな会話はなかなか楽しいのだが、オール福井弁なのは勘弁して欲しい。改行のタイミングが特殊で、何かと読みにくくて仕方がなかった。



「絶望系 閉じられた世界」

(著) 谷川流
(刊行) メディアワークス・電撃文庫
(ジャンル) ブラックな実験作
(ランク) Cクラス
(付記) 萌え作品ばかり書いてきた著者が、「このままではいかん」と思って一念発起、不条理な設定と個性に特化したキャラと刺激の強いシーンの連続で突っ走ってみたものの収拾がつかなくなり、とりあえずそれっぽい結末を用意してあとは読者の想像力に丸投げしてしまった、という感じの作品。これに関しては「訳が分からん」と「こういうのもアリ」と「衝撃的な問題作だ」と言う3つの感想がいつまでも平行線をたどって行くのだろう。「死神たん萌え」とでも言ってみれば、この高い買い物をしてしまった溜飲も少しは下がるのだろうか。イラストはG・むにょ終止下劣な品のない内容だった。



「西風の戦記(ゼピュロシア・サーガ)」

(著) 田中芳樹
(刊行) ソノラマ文庫、講談社
(ジャンル) 異世界転移アドベンチャー
(ランク) Aクラス
(付記) イラストは高田明美。「田中芳樹ファンなら両方とも持っているのが基本&常識」とか考えていた時期が私にもありました……。キャラクター先行のライトノベルばかり読んでいる青少年&少女達にぜひ読んで欲しい、爽やかなファンタジー。田中芳樹作品入門編とでも呼ぶべき内容である。



「零崎双識の人間試験」

(著) 西尾維新
(刊行) 講談社ノベルス
(ジャンル) 超人アクション
(ランク) Bクラス
(付記) 元はWeb小説だった物に加筆&修正した上にノベルズ化した代物。デスクトップアクセサリCD-ROMが付属している。物語の時間軸的には「クビシメロマンチスト」の時のお話で、零崎人識が登場していーちゃんの話をしてくれたりする。「人喰い(マンイーター)」の匂宮兄妹や「呪い名」に赤い人も登場、立派に「戯言シリーズ」の1つといって良い内容。今回は終始バトルアクション。伊織のキャラクターが非常に愛せる。言葉遊びは相変わらず激しいが、今作はそれに結構無駄が多く感じられたのが残念。



「零崎曲識の人間人間」

(著) 西尾維新
(ジャンル) 殺人鬼アクション
(ランク) Bクラス
(付記) Mr.中二病小説家・西尾維新の零崎一賊「人間」シリーズ四部作の三作目。中編4作が収録されているが、時系列順に並んでいないのでやや混乱するかもしれない。オールスタートまではいかないまでも、過去作品からのキャラも多数登場。哀川さんモテ過ぎ、子荻は著者に愛され過ぎ、アンドロイドはやり過ぎ、総角三姉妹の扱いはもったいなさ過ぎ。「零崎一賊の人間コロシアム」第2弾カード6枚入り。相変わらずパワーバランスがインフレを起こしており、アクション物としては結果が見え過ぎているのが難点だが、バイプレイヤーのポジションのキャラをあえて主役に持ってきた手法は面白かった。



「零崎軋識の人間ノック」

(著) 西尾維新
(刊行) 講談社ノベルス
(ジャンル) 戯言シリーズ派生作品第2弾
(ランク) Cクラス
(付記) 時間軸的には前作の5年前ぐらいに位置する作品。書き下ろし部分もあり。もちろん「戯言シリーズ」との連動もかなりある。相変わらずのあっさり死なせたキャラを補完させる手法で、お気に入りだった玉藻の出番があったのが嬉しい。序盤から中盤まではかなり楽しめたのだが、主役である軋識が実力も大した事なく、魅力も薄いので竜頭蛇な読了感が残った。竹描き下ろしイラスト入りトレカ封入。



「戦場の夜想曲(ノクターン)」

(著) 田中芳樹
(刊行) 徳間文庫
(ジャンル) 短編アドベンチャー7編
(ランク) Cクラス
(付記) 表題作も当然収録されているのだが、私としては「銀環計画(プロジェクト・シルバーリング)」が非常に印象的で好きである。読んでいて脳内に展開されるビジュアルがとても美しく、壮大なスケールに感動を覚えた。普段長編しか読まない人にも挑戦して欲しい1冊だ。



「全日本じゃんけんトーナメント」

(著) 清涼院流水
(刊行) 幻冬社文庫
(ジャンル) 空前絶後のじゃんけんミステリ
(ランク) Bクラス
(付記) 多分、文芸史上最初で最後のじゃんけんミステリだろう。とにかく最初から最後まで、じゃんけん一色。負けたいのに負けられない主人公は、果たして優勝してしまうのか?というのが見所。著者入魂の文庫化なので、新書版を読んだ方もぜひ再読を。



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