命題「この命題は証明できない」(ゲーデル)の答え (「フェルマーの最終定理」サイモン・シン著 青木薫 訳 新潮社(\2500)より抜粋) 「もしもこの命題が偽だとすると、この命題は証明できることになる。 しかしそれはこの命題(自分自身を証明できないと述べている)に矛盾する。 したがって、矛盾を避けるためにはこの命題は真でなければならない。 しかしこの命題が真だったとしても、それを証明することはできない。 なぜならこの命題(それは真である)がそう主張しているからである。」 要するに、この命題は「真」なのですが、それは決して証明できない。 この命題の持つ意味は、確かに真ではあるのだが、そのことを証明できない “決定不可能”な命題が確かに存在する、ということを示唆しています。 (真実はすべて証明できるわけではない。) このゲーデルの発見は「不確定性定理」と呼ばれているそうです。 この定理は数学そのものが「無矛盾」であることは数学によって証明できない ことを証明してしまった、ということらしいです。(よくわからんけど深い) それと、奇しくもこの4年くらい前に物理学の世界では「不確定性原理」が発 見されているんですね。