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 場  所 裏剣、仙人池
 期  日
2011.10.5〜10
 メンバー  木住野家  2名 
 記  事 

10月5日
室堂より雷鳥沢を登り別山乗越経由劔沢小屋へ、この山小屋は立て替えて3年だそうで、部屋もきれいで食事やサービスも良く暖房便座やシャワーもあり快適な山小屋になった。
10月6日
天気は雪混じり。剣沢の雪渓は近年に無い位クレバスが多く今年は最悪と言う。右岸の夏道とおぼしき所を慎重に下り、平蔵谷出合で雪渓に降りアイゼンを着けた。また右岸に戻り、大きく口を開けたクレバスの横を板のトラバースやロープ、ハシゴで下った。板は滑ってクレバスに落ちない様に横斜めにセットされており緊張する。長次郎谷出合で雪渓を渡り対岸へ、グズグズになった雪渓のそばを下り、ようやく真砂沢ロッジ着。まだ午前中であったが、みぞれ状態の為ここで天候の回復を待つ事にした。この日の宿泊者は6人だけであった。
夜7時35分頃猛烈な地震があった。小屋が潰れるかと思う揺れで、直後に岩石が崩れ落ちる音が凄まじかった。この地震で下の廊下は通行止めになった。 
10月7日
連日の雨模様、雨具が大活躍である。二股より約600mの登りにかかる頃ようやく雨も上がり時々太陽が顔を出す様になり三の窓まで見える様になった。
やがて仙人池ヒュッテ着。この小屋の名物ばあちゃんはもう登ってこないと言う。
夕方になるとガスも無くなり、これぞ仙人池という裏劔の素晴らしい展望が広がった。この山小屋は従業員が親切で、食事も工夫されていて、風呂も有り、絶景小屋であるが、トイレの匂いが二階まで上がって来るのがやや難点。
10月8日
快晴の朝を迎えた。紅葉の仙人池に投影する八ツ峰の岩峰やチンネの針峰は日本とは思えない位だ。朝の裏劔を満喫した後、仙人湯経由で雲切新道を阿曽原温泉へと下ったが、急傾斜の連続で、ハシゴ、ロープ、鎖は当たり前、最後は黒部川に落ち込む様に見える垂直に近い三本連続のハシゴを降り、ようやく緊張感から開放された。仙人ダムからは辛い登りとトラバースがあり、ようやく阿曽原温泉小屋に着いた。温泉露天風呂は10分も下った所にあり、帰りは15分程の辛い登り。夕食は数年前と同じカレーライス。
10月9日
関電の前身 旧日本電力が作った水平道を欅平へ、黒部川に沿って歩く道は
断崖絶壁、はるか下200mの底に黒部川が白く見える。針金、ロープ、ハシゴが続き、歳をとったせいか前回の「下の廊下」の時より数段恐怖を感じた。長い長い水平道も最後は、しじみ坂と言われる200m以上の急降下、ようやく欅平へ着いた。
ところが三連休に入った為、駅は観光客でごった返していた。 三時間後の指定券が取れ、大人気黒部峡谷トロッコ列車で宇奈月温泉へと向かった。
新雪の裏劔、紅葉の仙人池、素晴らしい山旅であった。


             (木住野:記)                                                               

251-1 真砂沢ロッジの紅葉
2011.10.06 木住野
262-1ナナカマドと八ツ峰
2011.10.07 木住野
69-1八ツ峰チンネの岩峰
2011.10.08 木住野
86-2-1朝の八ツ峰
2011.10.08 木住野
89-1-1 仙人池と劔岳
2011.10.08 木住野
106-1 白馬岳(右)
2011.10.08 木住野
127-1 三連ハシゴを降り仙人ダムへ
2011.10.08 木住野
133-1黒部の峡谷
2011.10.08 木住野
136-1 阿曽原温泉
2011.10.08 木住野
149-1 旧日電歩道
2011.10.09 木住野

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