○コースタイム
奥多摩8:21/8:35−丹波役場前/9:35−大丹波峠11:05/11:15−林道（休憩）112:15/12:30−鹿倉山12:50/13:10−大寺山14:30/15:00−深山橋16:00/16:07−奥多摩駅

○記事
　晴天続きだった連体明けの今日はこの日のみ生憎の空模様、早ければ昼頃から雨という予報だが、丹波行 のバスは増発がでるほどの満員だった。ハイカーは皆途中で降り、役場前で降りたのは我々6名のみ。早くも 小雨が降り始めたので雨具を着けて出発したが丹波川を渡り高尾集落辺りまで登るともう止んで空は明るくな った。小菅方面へ続く車道から、小さな指導標に従って左へ入る。高原状の畑地から杉林の中を下ってマリコ 川を渡る。川ぞいの林道少し登ると荒れた養魚場があり、放し飼いの黒犬に吠えつかれた。この先から登山道 になり、しばらく沢の右岸沿いに行くが一旦左岸へ渡り、大菩薩への道を分けると右岸に戻り、次第に沢を離 れてジグザグの登りになる。この辺り花穂の出始めたヒトリシズカや小さな白花のフモトスミレが多く見られた。登りが緩やかになり沢筋がやや右へ向うと前方が明るくなり大丹波峠に飛び出す。この峠には今川方面から 林道が登ってきており、これが延長されて鹿倉山縦走尾根の北西1100m圏で屋根を越えて北面へ回りこみほ ぼ稜線沿いに鹿倉山の北面まで続いている。
　一般車の車止めを抜けて林道を進むと所々で草に埋もれた旧登山道が林道を横切っている。尾根状の所に 出てから旧登山道をもう一登りして主稜線に出る。北側眼下遥かに保之瀬の集落が見え、その背後には彪大 な天平尾根が飛龍山へとせりあがっている。屋根上の林道が幅広く平坦になった1160ｍ地点で昼食とする。 今回も前回の奥武蔵と同様宴会抜きで早々に出発。鹿倉山へは途中3つ程小ピークがあるが林道はこれを捲 くように付けられていて遠回りの上歩き難いのでなるべく稜線適しの登山道を行く。鹿倉山北面へ向かう林道と分かれ、50m程の急登で鹿倉山頂上に書く。頂上は小広い平地で樹林に囲まれ展望はゼロ、20年程前に来時は冬期だったこともあり大菩薩など好展望だったが…。頂上から道は左（東）へ90度曲り緩やかに下って行くと、やっと北方の展望が開けたがすぐ又樹林帯に入ってしまう。この辺り尾根道は緩やかな起伏を繰り返し、広葉樹の明るい新緑にピンクのミツバツツジが点綴する気分のよいプロムナードが続く。小さなコブを2つほどこえて117ｍ峰に着く。大マトイ山といぅ小さな標識があった。ここから屋根はヤヤ狭くなるが歩きやすい道は変わらない。15分ほどで1071ｍ地点から前方大寺山の仏舎利塔が間近に眺められた。次の小ピークを越えた所に鴨沢分岐の案内板があったが昔登ったこの道は草に埋もれて殆ど廃道化していた。また大寺山との鞍部から北へ谷を下る地形図上の道は見当らなかった。この鞍部から幅広い尾根を僅かに進み巨大な仏舎利塔の建つ大寺山山頂広場に着く。右手に小菅川大成、金風呂方面から林道が上って釆ている。眼下には森林越しに奥多摩湖の水面が光っているが標高差はかなりある。ささやかなコーヒータイムを過ごし下山にかかる。頂上広場南東端から踏跡程度の細路を辿るとすぐヤセ尾根の急降下になる。高度差100m程を一気に下ると尾根はやや広がり傾斜も緩んで森林帯に入る。尾根は標高770ｍあたりで左右に分かれ道は左の尾掛こ入って行くがこの下は道が落ち葉に隠れ目印の布片も途切れて迷いやすい。やっと明瞭な道形を見つけて下って行くと車道を走る車の音が大きくなり深山橋畔のレストラン（陣屋）前に到着。ここのバス停では小菅からのバスを2Hほども待つので深山橋を渡り青梅街道の深山橋バス停へ行く。ここでは連良く僅かな待ち時間で奥多摩行のバスに間に合った。
　今日は一日雨にも登山者にも合わず、静寂そのものの山行であった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（橋本　衛：記）