たとえばどこに技術の差があるか
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 東京戦の前半23分。二川が右サイドでボールを奪取してシュート。それを東京のGKがパンチングで弾きます。ボールは二川と東京のDFの頭上に高くあがります。この時の二川の判断と技術が凄い。かなり滞空時間の長いボールの落下点の読みを東京のDFは完全に誤ります。二川は東京のDFのジャンプする位置とタイミングが間違っていると判断して、ボールが落ちてくるところにポジションを移します。東京のDFがジャンプしている間に二川の予想通りにボールが落ちてきます。この間にもう一人のDFが二川に詰めてきます。だから敵DFが触れない方向に地に足付けたまま軽くヘディング、そして胸トラップ右のふとももでボールをコントロールします。残念ながら二人がかりのチャージにボールを失ってしまいますが、CKを得ます。
 二人がかりでないと、二川からボールを取れないこと。そして、168cmの二川が一対一に強いこと。そんなことがまざまざと分かったシーンのひとつです。ボールの軌跡だけで技術は判断できません。ボールを奪い合った時のフィジカルコンタクトだけで一対一の強弱も決まりません。サッカーでは見るべきポイントが実にたくさん存在します。

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