知らない者を悪く言うな

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２００２クラブに興味深い記事があった。たしか西村編集長による編集後記だったと思うのだが「セレッソが好調と聞いてはいるが、関東のチームではないのでよく分からない。今度の横浜戦を楽しみにしている」という趣旨のコメントだった。 　西村さんでもそうなのかとガッカリし、また一方でやっぱりとも思った。専門家でもこうなのだ。自分の住んでる地域や好きなチーム以外のことを私たちはどれほど知り得ているのだろうか。 　一見公平な作りに見える専門誌ですら取材は明らかに首都圏偏重である。たとえば原博美氏の担当する試合評も、早野監督がかって持っていた連載コラムのネタも題材は首都圏開催のゲームばかり。つまり、首都圏をホームとしないチームはアウェイゲームでしかあのスペースには登場しないのだ。 　昨年ガンバは宮本の個性を活かして五輪代表以上に美しいＦ３をやっていたが、見事にそのデキにはホーム＆アウェイがあった。そのせいかガンバの流麗なＦ３について正当と思える評価を私はマスコミではついぞに目にすることはなかった。この程度のことなら首都圏のチームにもあって、近畿地方に住む私が知らないだけのことなのだろうか？ 　しかしである、私が昨年怒りを感じたのは、たらみオールスターにおける神戸の海本選手選出に対する関東の一部サポの傲慢な反応だった。私は神戸の格安バックスタンド年間パスも持っている。そして海本兄弟は、弟くんのガンバ入団以来ご贔屓にしている。それなりの試合数を見た上で海本兄弟の実力を評価しているつもりだ。実際、地元で海本兄弟の評判は高く、昨年来海本（兄）をフル代表に！という声が高まっていた。私もささやかながら、某掲示板でそういうカキコもした。 　だから無論オールスターの投票では海本（兄）に投票した。ツレアイや父も同様である。開票の結果神戸の選手の票が不自然に多いとは思えなかった。神戸サポが目に余る組織票を投じたとは思えない。私同様、神戸を見る機会の多い他チームサポが海本（兄）選手に投票しただけのことだと思う。私は、海本（兄）選手を高く評価している人がたくさんいるのだと機嫌をよくしていのに彼と神戸サポを中傷するようなカキコを二、三、目にした。 　「自分が海本選手の名前すら知らない」それを理由に、ネガティブな邪推を書いた人間が許せなかった。自分が見たことのない選手、知りもしない選手というだけで、その選手の力量を軽んじて疑わない人間を憎く思った。力量があればマスコミに取り上げられるというのは一面真理だが、それは決してどんな選手にも実力に応じて公平に作用するものではないのだ。 　海本（兄）選手は、オールスターという花相撲ながら上手に宮本流Ｆ３のダンスのステップを踏んでみせた。私はこのデキに満足し、Ｆ３を採用したJ-WEST桑原監督にいたく感謝した。そして、この日以来ますます海本（兄）選手をトルシエジャパンに！という思いは強まったのだった。 　帰宅後ビデオを見ると、個人ミスが大写しになっているシーンがあってＴＶ観戦者の中にはソレ見たことか！！というカキコをした人もいた。スタジアムで見た感想を申し述べるとミスはあったが全体としては海本（兄）選手は良かった。同じチームだった鈴木選手に比べると、遙かにＦ３のＤＦとしての適性があるように思えた。 　私は近畿地方の住人です。サッカーの試合を見るのが好きで年間６０試合はスタジアムで観戦しています。しかし、近畿地方以外のチームの事は、あまりよく知りません。だから、私が見知らぬ良い選手がたくさんいてる事と思っています。だから、選手の批判をしたり、欠点を指摘するときはこの目で見てからと決めています。ピンポイントで目に付いた事で褒める事はあっても、批判するにはある程度キチンと見てからというのを信条にしています。