弊会が主催する「ペットロス・パラ（準）カウンセラー養成講座」は、ペット・伴侶動物との別れの問題を専門とするパラ（準）カウンセラーを育成する講座として2000年より開講しています。

　受講者も多岐にわたり、ペット専門者の方や、医療福祉教育等の対人支援にかかわる方、動物葬儀関係者などお仕事に直結する人々をはじめとして、近年はペットを亡くされた方が、自らのつらい体験を見つめ直すことを通じて回復をはかるために学習される方も増えています。

　しかし参加の動機がどのようなことであれ、ペットロスと人間・動物関係についてご関心を持ち、準カウンセラーの道に進まれることはたいへん意義のあることと思っております。

この講座の受講生に共通する特徴は、ペットの種類が何であれ皆さん動物が大好きだということです。この人たちは動物に深く癒されたり、励まされたりして彼らからたくさんの恩恵を受けています。

　ペットを愛するとは、ペットの持つ可愛らしさや従順さだけを愛するだけではなく、その動物の生涯を愛することでもあります。その生涯とは、ペットが生まれ、成長し、やがてピークを過ぎて老いてゆき、病を得て、最期には命つきて土に帰ってゆく過程のすべてです。そのすべてを見とどけていくことが、飼い主さんには課せられているといえるでしょう。

　本講座は、ペットの生老病死のなかでも、特に老死や病死の部分に深くかかわっています。この問題はペットを愛する飼い主さんにとって、もっとも心身を消耗するつらい出来事となっています。それゆえに時としてペットが生きているうちから援助者による介入が必要になることもあります。

　ペットロス・パラ（準）カウンセラーは、こういった方々の心の支え手となり、ペットの終末期ケアや死別についての正しい知識を教育指導する大切な役割を担っています。動物の生と死を通して命の意味を考え、人間と動物の死生観についての理解を深めたい方のチャレンジを待っています。