school life ex〜pray〜
Genius149



君がこうしてコートに立つ瞬間。
君の圧倒的なまでのplayをみる瞬間を、僕達はどれだけ待っていただろう…
それはこんな形ではなかったけれど、でも仕方ないんだろう?
君なら、きっと涼しい顔して、こういうだろう?
「これは必然だ」って…。


例えば、ここでボクが「やめろ」といえば、どう思う?
でも君は確信してるよね?
絶対にそれだけは言わないってことをさ。
君はこの時がくることをちゃんと知っていたんだから…。
ボクは忠告はした。完治していないなら、負けるよって。
だけど止めはしなかった。
それは君自身が決めることだから…。

例えば、ボクが跡部だったとしても…
ごめんね、ボクはきっと彼と同じことをしたと思う。
だって、そうだろう?
君は戦うためにコートに立っているんだから。
同情されるためでも、負けるためでもない。勝つために、そこに立ってる。
だから…戦うことを選んだ君を何故止める必要がある?
君だって、もしボクが君と同様にハンデを背負ったままでコートに立つことを選んだとしても絶対に止めないよね。
これは君の戦い。ほかの誰とでもない。きっと今までの君自身との戦いなんだ。
そう判ってる。だから、君も判ってる。ボクは決してとめない。
きっと、この試合を続けることに、オトナたちはいうだろうね。
「先のことを考えろ」ってね。
だけど、それが一体、何になるっていうの?
ボクたちには「この瞬間」が何よりも大切で、彼らがいう「判らない先の未来の事」
なんて知ったことじゃない。そうでしょう?手塚。

君がどんな戦いを挑んでいるのか。どんな思いで今、走るのか。
君の喜びも、希望も、痛みも、どんなことも何一つ決して見落とさないように…。
どれほどそれが辛いことだとしても、ボクは君から絶対に眼を逸らさない。
ボクは君の目に映るものを君がみているように見よう。
そして、その意味が間違っていないように祈っている。
君がそこから、どこへ向かうのか。
君のしていること、しようとしていること、すべて見つめている。

そして、もっと先に行こうよ。君が望むように、より高いところへ行こう。

だってそうだろう?
手塚。
君は充分我慢してきた。

だから…

より高いところへ行こう。

こんな場所で終わるボク等じゃないってことをみせてやろう。

ボク達の先輩がまだ見たことのない世界へ。


一緒にいこう…