この2000年秋から始めたニジイロ飼育記も、あまり書くことがなくなってしまいました
ので、ここらでまとめとして簡単なブリマニ(ブリードマニュアル)としたいと思います。

Phalacrognathus muelleri
BREED MANUAL

P.S. あほあほメンバーのブリマニなので、全て鵜呑みにするのは止めましょう!(爆)
あくまでもご参考程度にどうぞ!

ニジイロクワガタ(Phalacrognathus muelleri)
相も変わらず、根強い人気のニジイロくんですが、豪州ケアンズ
産が最もポピュラーな産地ではないでしょうか?

体型から【長歯系】と【中歯系】、【短歯系】などと分類される
こともありますが、累代しても親の容姿を受け継ぐようなので、
お好みに併せてブリードされることが宜しいかと思います。

画像の左が【長歯系】56mmF1、右が【短歯系】53mmF1と
なっております。【長歯系】のほうがスリムですよね?
【短歯系】はどちらかというと身体も太めでずんぐりとした印象
があります。

うちでは左の血統を中心にブリードして最大65mmがでてます。

How to BREED 1.
●ペアリング
 ニジイロの♂は交尾&独占欲が強いので、同居させたら速攻で
 交尾します。
 で、2時間でも平気で♀をつかんだまま交尾し続けます。
 寝ているようにも見えますが。(^_^;;
 そこそこで離れていただき、翌日にもう一度くらい合体してい
 ただけば完璧でしょう。
●成虫の交尾適齢期
 ♂♀共に羽化後1ヶ月位で後食をはじめますが、うちでは羽化
 後3ヶ月を成熟の目安として交尾させています。
●成虫の寿命
 個体差はあるでしょうが、うちでは平均8ヶ月くらいはご存命
 です。
 1年生きる個体も少なくないように思いますが、♂♀ともに交
 尾や産卵の回数が増えれば当然短命になることは否めないでし
 ょう。
 それでも最低半年以上は生きると思います。

How to BREED 2.
●材
 ニジイロは符節が弱くて直ぐにとんでしまいます。
 ですので、うちでは基本的に材が柔らかくて拮抗し易い霊芝材や
 コナラを、皮をむいてセットしてます。
●産卵
 基本的にマットによく産んでますが材にも産みます。
 当方では7割マットで材が3割かな?
●産卵セット
 マットに平面的な産み方をする傾向があるようなので、面が広く
 て高さのない衣装ケースなどで産卵させるのが宜しいでしょう。
 底から5cmくらい加水したマットをギュウギュウと詰め、産卵
 木をごろごろと転がして置き、材が隠れるくらいまでマットを被
 せます。
 この際にはギュウギュウまでいかなくても、そこそこすりこぎ棒
 などで堅めにマットを敷いてやります。 
 あとはゼリーを何カ所かに散らして配置して雌を入れれば完成!

How to BREED 3.
●成虫
 先ほども書きましたが、成虫の寿命は総じて長命だと思います。
 また、ブリードも比較的容易で、健康(?)な♀からは50〜80くらいの幼虫が採れると思いますので、くれぐれも採
 り過ぎにご注意!
 成虫も餌は基本的に昆虫ゼリーで充分だと思います。
 また、サイズの小さい♂(40前後)と♀の区別は難しいですが、よく見ると♀の左右の羽根には白い針の先程度の点刻
 は一列にずらっと並んでいますのでよく見ると分かります。(えっ?難しい?大丈夫ですよ!僕らでも分かったもん。)

 ちなみに前胸の部分はクローム色が主体ですが、限りなく黒に近いシブイ個体もあるそうです。
 最近、全体に赤みが強い個体を【レッド系】と表していますが、人の噂では【ブルー系】の個体も居るそうです。
 ほんまかいな?

●幼虫
 他のドルクス系と著しく異なるのは、その体型です。
 お尻の先が細く尖っていて、始め見たときは「なんだこりゃ?」って感じです。(笑)
 材割りで採卵した幼虫は、うちでは初令から菌糸瓶に投入してます。
 それも添加剤てんこもりの菌糸瓶に! ほとんど落ちたことはないので、ほぼ菌糸瓶飼育で大丈夫だと思います。
 羽化までは♀で6〜8ヶ月くらいで、♂で8〜10ヶ月くらいでしょうか?
 うちではアンテと同じ22度位で管理しているので、成長が遅いということもあるのかもしれません。
 元来、大変綺麗な虫ですが、成虫のデジカメ画像は色がとんでしまって難しいです。
 色が綺麗といえば、羽化間近の蛹が羽化時期に近づくにつれ、乳白色の身体に極彩色が浮かび上がってくるのも必見です!
 う〜ん、不思議な生物だ。
 何故、こんなに美しいのだろうか?

まっ、とにかくブリブリ産ましてください。子供は喜びますよぉ〜!

以上。