不景気カレー2009

文 村上 義明

 世の中、不景気です。カレー業界も不景気のようです。こんな不景気にも関わらず、新しいカレー屋が今年も沢山?オープンしました。中には、消えて行った店も有るけど。去年は、冬の時代と言う事で、だいぶ悲観的になっていたけれど、今年は、もう不景気ですから、どうにもなりません。開き直るしかないのかな、と思い始めました。

 新しくオープンする店に、傾向とか流行とかはもう無い気がします。とにかく、売れる店は売れるし、売れない店は売れない。これにつきます。つまり、残っている店は売れている店、と言う事なのかもしれない。

 北大通りの元祖トンコツカレーHの近くにオープンしたK。おしゃれな店内、広々とした窓、カレーを食べると言うよりは、おしゃべりしたりお茶したりする方が、似合う店内である。スープカレーと焼きカレーの2本ダテで、スープカレーの方を食べたのであるが、可も無く不可も無く無難なカレーだったと思います。最近は焼きカレーのほうに力を入れているらしい。

 月寒高校の近くにオープンしたE。ルーカレーというか、インドカレーというか、両方が合わさったカレーというか、スープカレーとはまた違った融合の仕方のカレーである。旨いといえば非常に旨いが、手間が掛る割りに、お金がとりにくいカレーに仕上がっている。ただ、こういうカレーを作る人に有りがちなのであるが、辛さに対して選択枝が少なすぎる傾向が有る。多分辛いカレーを食べていないのだろうと思われるが、辛いものが食べたい向きには、非常に物足りないのである。

 店に来るお客さんもそうであるが、カレー屋には辛いものを食べに来るのではないのか?少なくとも、わしは、そう思っている。それが、4人で来て辛さが全員0番なんてのは言語道断である。きさまら!何しに来やがった状態である。わしは、腹が立つので、そういう場合、5番以下は、お子様用の辛さとなっております。と言うことにしている。たいがいの場合5番程度でも、辛いけど美味しかった、と言ってもらえる。それで良いのだ。

 Eの話に戻ろう。美味しくて良いのだけれども最近のスープカレー屋のコストパフォーマンスと比べると、若干見劣りがするのが難点かもしれない。あと、アクセスが不便な割には、駐車場が少ないのが難点かもしれない。

 狸小路1丁目裏のP跡にオープンしたのが、D。店内はPの時代とは打って変わって白くて小奇麗なおしゃれな空間に変身していた。カレーは高級感の有る洋風カレーで、この手のカレーでは定評の有る円山のCに匹敵するカレーである。ただ、カレー単体で提供するのではなく、サラダやドリンクと一緒に提供して客単価をUPさせるという方法を取っているので、ちょっとカレー一杯という向きには、合わないかもしれない。街中に出てきてカレーとお茶してくつろいでという方にはちょうど良いのかもしれない。ただ、道産食材を使ったりして、非常に好感が持てるので、頑張って欲しいと思う。

 西線のC跡にオープンしたのが、M。タイ料理のTのKさんがオープンしたM。長年タイ料理をやってきたKさんの店なので、味は保証つきである。ただし、回りが住宅街で、駐車場も少ないのが非常に難点である。アクセスは車がメインと成る筈であるが、駐車スペースが少ないので、難しいかもしれない。

 西屯田通りのCがリニューアルして出来たのがNである。スープの種類が2種類になりパワーアップしての登場である。以前のスープと比べると重量感が希薄になった気がするのは、気のせいだろうか。

 藤野の奥のほうにオープンしたのが、銭函のSの支店、S藤野である。インド・ネパールカレーの店であるが、味は銭函の店で立証済みである。店の前には数台の駐車スペースがあり、段差に気をつければ楽に駐車できる広さである。店内は広く、カウンターの他に小上がりもあり30人ぐらいは入れるであろうか。ただ、市内から遠いのが難点かもしれない。近くのお客さんが定着してくれれば安心なのであるが。

 ちょっと話はそれるが、以前 円山のラーメン屋さんが、スープカレーつけ麺なる物を出していたことが有る。麺の上に鶏肉やニンジン、イモ、ナスなどが載り、スープカレー風の付けだれを絡めて食べると言うものだった。発想は面白かったが、普通の冷やしラーメンよりも高い¥850だった気がする。食べた時は、悪くは無いけど流行るかな?と思っていたのであるが、数ヶ月後その店は別の店になっていました。チャンチャン。

 下手稲通りを西に向かって走って行くと新発寒のあたりにできたのがC手稲店。店の前には数台の駐車スペース。わしが行ったのは、オープンして間も無い頃だったので駐車待ちが出来るくらい込んでいた。CとSはどれくらいの店舗数になったのだろうか。相変わらずブンブン言わせているようである。

 そして、待望のIの再開である。去年の春、火事で無くなってしまったIであるが、西屯田通りの南4条に復活しました。店内はカウンターと、テーブル席が3つと収容人員は、少ないが、別のスペースには釣りのルアーを展示するスペースがあり。店と趣味が一体となった店舗になっている。ちょっと羨ましいですな。

 またまた、ブンブン言わせている店の登場である、R裏カレーSの西野店。旧5号線と北1条西野通りの中間あたりにSの西野店がオープンしたのである。駐車スペースが5、6台と、広い厨房。ワシも狭いプルプルの狭い厨房から、広いデストロイヤーの厨房に移ったとき凄く嬉しかったので、広い厨房は、嬉しかったと思う。しかも、路地裏からの脱出である。おめでとうございます。

 狸小路のHUGマートにオープンしたのがA。鳴り物入りでオープンしたHUGマートであるが、北海道産の食材を観光客向けに提供するのが目的らしいが、地元の人間からみたら、こんなんで良いのか?感じである。道産の食材を観光客向けにパッケージングして、観光客値段で売る店にしか見えなかった。そんな店のイートインコーナーにオープンしたのがAである。何故か○○焼きなるスナック風焼き物の店と同一の店舗である。わしは、2回カレーを食べに行ったが、2回とも「売り切れ」「カレースープ切れ」と食べる事が出来なかった。暫くしてやっと、3度目の正直で食べる事が出来たのであるが、市内全域のスープカレー屋さんのレベルと比べるとかなり?の感があった。

 HUGマート自体、官民共同の施設であったと思うが、そうであれば、なお更、店選びには慎重になるべきではないのかなと感じたものである。難しいとは思うが、札幌スープカレーの代表的な店に出店してもらうべきではないのだろうか?スープカレー横丁も、そういうところで、流行らなかったのではないのだろうか?

 そして、新川にオープンしたP・I。去年オープンした八軒のE・IにそっくりのネーミングのP・Iである。そのネーミングから、E・Iの支店かと思い期待に胸躍らせたものだった。E・Iと言えば新店でありながら、かなり質の高いカレーを提供してくれる上に、次から次へと斬新なアイデアでカレーファンを楽しませてくれる店である。その店の支店かもしれないと言う事で、期待が大である。

 新川方面の地理に関しては、わしは、ほぼ無知である。住所を見てこの辺ね?などとは全然わからない。仕方が無いので地図を頼りに何とか新川の1条というところに辿りつく。そして、うろうろしながら新川1条4丁目なるところに辿りつく。ここまでくればしめたものと考えたのが間違いであった。目的地までたったの4丁と思っていたが、1丁が長い事長い事。知らない道をキョロキョロしながら進むものだから、なかなかたどり着かない。そうこうしているうちに、新道に出てしまう。住所的にはこの先のはずだと考え、新道を超えて更に進むと、やっと目的の住所へ。その住所をぐるぐる回るうちに、ついに店らしきものを発見。ここで店らしき物と書いたのは、立派な看板が出ているわけでもなく、近くに案内があるわけでもなく、近くに近づいて張り紙のようなものを見て始めて「店」と認識出来たからである。ついに辿りついたP・I。中に入ると、先週までスナックだったのよーみたいな作りの店内。メニュー票も、なにやら怪しさ漂う手書きメニュー。この時点で既に、E・Iとは、まったく関係無いとほぼ断定できる。当然のようにチキンカレーを注文する。出てきたカレーは当然の事ながらE・Iとは、まったく違うカレーである。かなり苦労した割には、ガッカリした記憶がある。

 清田区北野のF跡にオープンしたのが、〇&〇N。インド料理店である。ランチタイムは格安な値段でカレーを食べる事が出来る。ランチのセットで、カレー、ナン、ターメリックライス、ミニサラダ、チャツネ、ちょっとしたサブジがついて、1ディッシュで、全てが味わえるお得なセットである。最近のインドネパール料理の店は、低価格路線なので有りがたい限りである。ただ、最近そういった店も、徐々にメニューのリニューアル等で値上げされてきている事も確かである。Nのカレーであるが、割りとトマトの利いたうす味系のカレーであった。もう少し塩味が強い方が、一般受けするのではないかと思われた。しかし、ネパール人が接客していて、日本語が余り通用しないらしくて、そこは非常に問題があると思われる。

 そして北24条の名店MD系の市内3店目となる、RI元町店。MD系のカレーは好きで、あちこち寄った後に、つい引き込まれるように、寄ってしまう場合が多い。元町店は実は、丘珠の実家から戻るときにちょうど良い位置にあるのである。RI元町は、MD系なので、味は保証付きである。

 国道12号線沿いにオープンしたのがD。12号線と環状通りが交差する交差点の東側である。油の使用量を極力押さえて、カレーでダイエットみたいなものが、店のコンセプトらしい。確かに出てきたカレーは油が少なく、味も薄めでダイエットには良いのかもしれないとは思った。最近の市内のスープカレー屋のレベルの高さを考えると、ちょっと?的な感じがあった。美味しいカレーでダイエットというのは、ひょっとして難しいのかもしれない。

 同じく国道12号線を東に向かい、Rブラを超えてJICAを過ぎた道をちょっと入った所に出来たのがIカレー店。洋食系のシェフが作るルーカレー&スープカレーのお店である。店内は大きめのテーブルが2つと、4人ぐらい座れるカウンターのみの小さなお店である。ちょっと古めの珈琲屋さんみたいで、落ち着く店内である。ルーカレーとスープカレーと、どちらがオススメかと店員さんに聞いてみると、どちらもお薦めであると言う。わしは、こう言う店は、大体信用しない。何故なら、初めて来店する客に、店が始めて食べてもらうものは、決まっているだろうと思うからである。始めてのお客さんには、店を象徴する食べ物を食べてもらうのが当たり前だと思うからである。それなのに、ルーカレーもスープカレーもどっちもお薦めですとは、どういうこっちゃ?わしは、スープカレーでお勧めを教えてくれと、お願いした。そうすると、ミートボールのスープカレーを推薦された。チキンではないのか?わしは、疑問を憶えなからも、ミートボールのスープカレーを注文した。暫くして出てきたカレーは、スープのコクもしっかりしていて、なかなか美味しいカレーだった。最近、新店に恵まれていなかったので、非常に嬉しかったのを憶えている。そして、問題のミートボールだか、これも非常に美味しいものであった。出来合いのミートボールとは一味違うよと言う余裕のようなものが感じられるものであった。確かに、このミートボールとこのスープカレーを作る人なら、他のカレーも美味しいに違いないと、実感させられるものである。スープカレーとルーカレーの両方をオススメする店で信用出来る店もあると、認識を新たにしたものである。残念ながら、その後ルーカレーを食べに行けていないが、暇を見つけて食べに行きたいと思う。

 Iカレー店、今年の新店で一番かもしれない。

 さて、市内何店舗目となるかCの西13丁目店が、電車通りの○○脳神経外科の斜め向かいにオープンした。ここも、ブンブン言わせているカレー屋である。引き続きブンブン言わせてくれ。

 市内といっても北区あいの里となると、早々行けるものではない。北区あいの里の駅の前のビルにオープンしたのが、ネパールインド料理のH。店内は小奇麗でオープンしたての匂いがした。(新築の家の匂いとはちょっと違うかな?)ランチはセットのみで、低価格でカレー、ナン、サラダがついてくる。ワシが行った時は、近所のおばさん達が大きなテーブル席で盛りあがっていた。ワシは、カウンターに座ったのだが、隣には、近くのベーカリーの職人さんらしき2人組みが、カレーを食べていた、1人の辛さが2番で、結構ヒーヒー言いながら、食べていたが、もう1人の辛さが4番で、そのカレーを味見して絶句していたのが、印象的であった。スタッフは多分ネパール人なのだと思う。是非とも根付いて欲しいものである。

 狸小路4丁目のTMの跡にオープンしたのが、超有名インドカレー店TMの廉価版TEである。TMの廉価版であるので、TMに比べると安くて味的にもちょっと安っぽくなっている、ちょっとカレーを食っていこうという向きには、最適な店である。

 北1条西野通りを西野に向かって行くと、有名なラーメン屋Sを超えて暫く行くと、R堂が、見えてくる。ちょっとプレハブっぽい作りの店である。店の前に数台の駐車場があるが、段差やのぼりなどがあり、駐車にはちょっとコツが必要である。店の中は小さ目のテーブルが数席あり、そんなに席数は多くは無い。スープは、かなりのサラサラ系ですっきりした味付けである。

 旧月寒グリーンドーム(今はなんて言うんだったけ?)の横を東に向かって暫く行くところにオープンしたのが、B。店は肉屋さんの隣に有って、駐車スペースは2台?すぐ隣は肉やさんの駐車場で、ここからこっちは肉屋の駐車場だよと、看板に書いてある。くれぐれも肉やエリアにはみ出さないように注意しないとならない。店内はそんなに広くは無いが、中央にカレーを運ぶ通路がありその脇がカウンター席になっている、なにやら牛丼屋のような作りだが、カウンターの前の仕切りが高めなので、落ち着かないと言うわけではない。カレーの種類はチキンとラムと野菜のカレーぐらいで、種類は多くは無かったが、ラムのカレーがあるのが印象的だ。当然ラムのカレーを頼む。暫くして出てきたカレーは、普通のラムカレーとはちょっと違った風味で、若干ジンギスカンっぽい美味しいラムカレーであった。なかなかレベルの高いカレーだった。満足満足。

 菊水の住宅街にオープンしたのがSP。菊水の中心部から住所を元にグルグル表通りを探すが、全然見つからない。枝道に入ったり、なんだりしながら、やっと辿りつく。外見は、ほぼ住宅であるが、数台分の駐車スペースが確保されている。店内はそう広くは無く、席数は20くらい有っただろうか?チキンカレーを頼む。出てきたカレーは、普通に美味しい札幌スープカレーの標準形といって言い味であった。場所が場所だけに難しいかもしれないけど、カレーは美味しいので是非とも頑張って欲しいところである。

 駅前通の一本東側にオープンしたのが、P街中店。Pの中心部進出である。店内はそんなに広くは無く、20人も入れば一杯であろうか。ただし、注文方法がテイクアウト形式で、注文するカウンターまで行き、カレーを注文して、出来たら持ってきてもらうと言う方法である。どうやら、この店の基本は、テイクアウトのようだ。確かに、近隣はオフィス街なので、テイクアウトの方が需要があるのかもしれない。

 STVの南側のビルの地下にオープンしたのがZ。地下へ入っていくと喫茶店があり、味噌ラーメンが有名な店があり、その奥にオープンしたのがZである。遥か15年前は、ここに洋食屋さんが入っていたと思う。その後、カレー屋さんが入ったけど半年ぐらいで閉まってしまった。洋食屋さんの頃はよく食べに行っていた。Zのカレーであるが、有機野菜を使用した、あっさり系のカレーである。非常に注目したいのがジャークチキンのカレーがあることである。ジャークチキンは、ジャマイカのスパイス付けの焼き鳥で、タンドリーチキンみたいなものである。ワシの好物の一つであるが、カレーばっかり食べているとなかなか食べに行けないものの一つである。

 円山の裏参道にオープンしたのは、M。元R(C・S)の店長が、円山に戻ってきたのである。広くて綺麗な店内、かなりおしゃれである。まさしく円山的な店内である。デストロイヤーとは大違いである。値段設定もR系なので、こちらもデストロイヤーとは大違いである。

 琴似のメインストリートのビルの1階にオープンしたのが、岩見沢から進出してきたBB。インドカレーのお店である。入り口から厨房スペース横を通りすぎて店内へ案内される。ちょっと変わったつくりであるが、ホールのスペースには大きなテーブルが2つと、小さ目のテーブルが幾つかあり、席数は充分確保されている。厨房の中ではインド人らしいスタッフが数人忙しそうに働いていた。サグチキンを注文したが、充分美味しかった。値段も昼のランチはセットメニューがあり、非常にリーズナブルである。こう言う店ならどんどん札幌に進出して欲しいね。

 またまたブンブン言わせている店の登場である。と言うか、移転になるのかな?R裏カレーSの平岸店である。元々の本店からの平岸への移転である。例によって住所を元にメインストリートを探しまわる。見つからない。見過ごしたのかと思いながら、もう一度通りを流すが、それでも見つからない。仕方なく、住宅街へ入りこむ。住宅街をうろうろするうちに、怪しげな建物を発見。怪しげと言ってもMSほど怪しいわけではない。アパートや民家があるなかで、濃い茶色の明らかに民家ではなくアパートでもない建物を発見。よく見ると、R裏カレーS平岸店の看板。駐車スペースもかなりの数を確保。店に入ると8人ぐらいのカウンター席のその向こうにやたらと広いスペースが。30人くらいは入れるだろうか?後から確認したら小さいライブくらいは出来る広さだそうだ。但し住宅街なので、大きい音は難しそうですね。厨房の中もかなり広そうです。これからもブンブン言わせて頑張って欲しい。

 清田のR。36号線沿いにオープンしたR.ルーカレーのお店である。特に何が特徴的と言う事は無いが、清田が好きな人達が集まるカレー屋さんのようである。食べた感じも、可も無く不可も無く的なカレーであるが、セットメニューで、ドリンクとサラダが付くのでリーズナブルである。

 東区の環状通り沿いにオープンしたのが、Hジャマイカ。ネーミングのジャマイカは気になるところではあるが、プルプルの近くのMUHの支店と言う事で、大体の察しが着く。店内は、「昨日まで居酒屋だったよ」感が残る雰囲気で、カウンター席と、小上がり席が有る。スタッフは若い男性1人だった。カレーメニューの種類はMUHのジャマイカスープで具材が変わる分だけ種類があるという形だった。味はMUH、そのままだった。

 南郷の焼肉屋さんの2階のKの跡にオープンしたのが、K。店内に入るまでは元のKが、リニューアルオープンしたと思って行ったのであるが、スタッフも違うしメニューも違うので、アレ?と思った。メニューにはスープカレーとスープカレーリゾットなるメニューがあり、スープのタイプも2種類あった。ワシは、スープカレーリゾットを頼もうと思ったが、話を聞いていくと基本的にはスープカレーという事なので、チキンのスープカレーのスタンダードのスープを選択した。出てきたカレーは、さっぱり系のスープでチキンレッグの骨がはずしてある事が特徴的だった。ただし、以前のKのカレーを知っている人にとっては、新しく出来たKのカレーはあっさりしすぎて物足りないかもしれない。ワシも元のKのカレーは好きだっただけに非常に残念である。

 街中の大通りのS1W1に鳴り物入りでオープンしたのが、Kのカレー屋さんである。函館や仙台で営業しているKのカレー屋さんの、札幌進出である。店内は入り口は狭いが、奥行きが広く、その更に奥に厨房があるという作りで、非常に街中のお店っぽい作りである。席数は結構有る。スープのタイプも2つ有り、それぞれの具材によりスープのタイプが異なっている。単純にスープの種類を増やして、メニューの数を倍にする店が多い中で、スープの種類と具材を店側が指定すると言うのは、非常に親切である。値段も全体的に1000円を切っていて、ランチタイムの割引などを考えると、非常に好感が持てる値段である。更に、辛さの指定も100番まで有り、充分な辛さである。こう言う店が札幌に進出してくるのは、刺激にもなるし、良い事だと思う。

 以上、2009年にオープンした店は、そこそこカバーしている筈である。

 30店のうち、系列店等新規でないお店が、15店で約半分を占めている。

 スープカレーではなく、ルーカレーや、インドネパールのカレーが9店、約1/3を占めている。

 スープカレーの新店と言う事で言えば、11店と、月1店舗にも満たないと言う状況であった。

 オープンした件数を見ても、不景気なのが実感できてしまう。更に、こう言う風に並べてみると、カレーの質的にもひょっとして不景気だったのかなと思わざるを得ない感じがする。30店のうちで、満足感を得られたカレーは数店しかなかったのではないだろうか?昔は、オープンする数も、満足を得られるカレーの数も、多かったような気がする。やはり、2軒/月以上オープンしていた頃は、いかに異常だったかと言う事になるんだろうか。

 ただ、既存店のスペシャルや、限定メニューなんかでおもしろいカレーが多数出てきているのがせめてもの救いかもしれない。ワシ的に注目しているのは、E・Iや宮の森のSとかL平岸などはスペシャルカレーが異常なほど面白そうだったりするので、毎回楽しみにしている。今後も頑張ってもらいたいものだ。

 不景気で大変かもしれないけど、(実際、既に閉店している店も有る)頑張るしかないんだろうな。

 今年は、不景気カレーじゃなくて、景気好転カレーかなんかが食えると良いのになと、考えてしまう。

 それじゃ、また。

2010.1.2