I saw the light 2022

文 村上 義明

 2022年は、相変わらずのCOVID19の影響の元、前半は蔓延防止法などで自由に動き回ることができない状況でしたが、後半では、WITHコロナとして、COVID19と共に生きるみたいな、よりあるべき方向へと転換していった。これによって、経済も少しずつ回り始めたのかなという、感じでした。

 こんな状況なので、前半は、新店が皆無の状態でした。後半に入ってようやく新店のオープンが聞こえ始めました。なので今年も、新店は少ないです。でも、少ないながらも、希望の光がちょっと見えるかな、いや、希望の光が見たいなという気分なのである。なので、トッド ラングレンの「I saw the light」です。

 それでは恒例の、新店チェック2022の始まり始まり。

①MD手稲店
 言わずと知れた北24条に本店があるMDの手稲店である。2021年にオープンしていたのですが、訪店が2022になってしまったので、2022版に入ってもらいます。2020年のカレーそばのお店の時は、期待していったのに肝心の「そば」がなくてただのインドカレーを食う事態に見舞われたことがありました。あの時もう少し早い時期に食べに行っていれば、インドカレーそばを食べることができたのにと思うと、悔しくて仕方がない。なぜなら、その数日後には、カレーそばの店は閉店してしまっていたのだから。その時に、あとから入ってきたオーナーのMさんが「ソバはだめだったからパスタかな?」みたいなことを言っていたのを思い出しました。M手稲店は、パスタや、ピザのメニューがあるカレー屋さんである。しかも、ルーカレーなんかではなく、バリバリのインドカレーである。カレーパスタ(キーマカレーベース)、カレーピザ(ピザにカレーソース)、カバブロール(カバブの包み焼き?)、タンドリーチキンバーガーなんかがあって、インド料理屋のような?、そうじゃないような?不思議なお店です。インドカレーのメニューは普通にあります。しかも、ナン生地とパイ生地は別々に用意していて、窯もタンドリー釜と、ピザ窯の二刀流だそうです。無駄のような、当然なような・・・。面白いことは確かです。興味のある人は是非!おススメです(誰にや?)

②GGカレー北海道大学前店
 金沢カレーの札幌進出2店舗目です。金沢カレーの札幌進出としては東札幌のチャンピオンカレーが、11年位前に既に果たしている。遅れること11年で2大金沢カレーのもう一つ、GGカレーの札幌進出である。銀色のカレー皿にご飯とカツとキャベツ=金沢カレーの定番です。ご飯の量とカツの種類や量が選べます。エビフライが割と安目にトッピングできます。キャベツは食べ放題なので北大生には受けるのかな?カレールーはそこそこ濃厚ですが、ルーの量がちょっと少な目かも?という気がします。辛口指定(¥100)がありますが、そんなに辛くはなりません。なので、辛いもの好きには物足りないです。ただし、カレー自体の値段がそれほど安くはないので、ご飯だけ大盛りにしておなかを満たすのも、ちょっと厳しいかな?

③カレーP(Gopの間借り)
 言わずと知れた?Gopのアナグラのスタッフの間借りカレー屋さん。シンプルなスパイス主体のスープカレー、シンさん直伝?のスープカレーを提供してくれます。不定期な営業で、まだ1回しかやっていませんが、「早く次をやって」という意味も込めて、ここに上げておきます。各種副菜とカレーとの相性はバッチリ。スープの量や具材のバランスと値段を調整して、いいところに落ち着かせて定期的に間借り営業をやってほしいところです。(休みがなくなるかもしれないけど) 

 ④スパイスカレーH移転オープン
 札幌スパイスカレー三銃士の一店Hが南一西13の三誠ビルに移転オープンしました。チキンカレー、パリップ(出汁の利いたダルカレー)、豆腐キーマの定番のカレーに、その日の日替わりカレーなどカレー数種、と各種副菜で、カレープレートの2種盛、3種盛。更には、ビリヤニの提供など、盛り沢山です。3種盛で¥1600ですが、そこそこ量があります。メニューのバラエティーが多いので、複数回来店していろいろ楽しむのがお勧めです。最近は、カレー弁当や、ビリヤニのテイクアウトなどもあり、宴会のコースも始めました。宴会コースの〆はカレー数種類で大満足です。正に、楽しみ方もいろいろで、スパイスカレー好きには、鉄板のお店です。

⑤桑園高架下のS
 桑園駅の高架下東側にオープンしたお店です。小麦粉を使っていないようですがルーの種類をスパイスカレーとトマトカレーの2種類から選びます。辛さは1から10まで、8を選択しましたが、そこそこ辛いです。アチャールや副菜がカレーと一緒に盛り付けられます。ただしこの状態は、カレーのソースとご飯だけでメインの具材が乗っていない状態で¥900です。ここにメインの具材のアラバマチキン(¥380)をトッピングすると、そこそこいい値段になります。ご飯は雨竜町のご飯をパリッと堅めに炊いていて美味しいです。それぞれの具材は、そこそこ美味しいです。どちらかというと飲み屋さんのおつまみカレーなのかなって感じです。

⑥中沼のNレストラン
 本町のチャンドリカの娘さん夫婦ののお店です。スリランカ料理店です。チャンさんのお店が家庭料理とすると、Nは、レストランのスリランカ料理ということになります。なので、料理の種類もあるし、スパイスの使い方も「カッチリ」しているような気がします。今までに聞いたことのないメニューが、たくさんあるので、回数を重ねて色々食べていかなくてはなりません。未知数な部分が多いので、今後さらに期待して行きたいところです。

⑦Pカレー
 菊水元町の雨は優しくの近くにオープンしたPカレー。スパイスカレーのお店です。店の前に2台分の駐車スペースがありますが、狭いので軽以外は2台停めるのは、無理かもしれません。クミンやコリアンダーが主体の標準的なスパイスカレーです。タンドールがあるそうでナンはタンドールで焼いているようです。ノーマルPカレー(メイン具材なし)、やわらかチキンカレー、豚角煮カレー、シーフードカレーの4種類があり、ご飯かナンかを選びます。ご飯とナンで盛り付ける皿が変わります。辛さの指定はありません、卓上の辛味スパイスで調整します。ご飯にもガーリックライスやジーラライスのバリエーションがあります。近くにカイエンオルタナがあるので、ちょっとしたカレースポットになればいいかな?

⑧Aカリィ
 手稲前田のレイの跡にオープンしたのがAカリィ。スープカレーとスパイスカレーのお店です。どちらがメインなのかは分かりませんが、スープカレーもスパイスがきっちり効いたカレーになっています。スパイスカレー(Aカレー)もトマトとスパイスの効いたスパイスカレーになっています。辛さは0~15で、6から10がマニア向け(+¥50)で、11から15はサイコパス(+¥100)になってます。6以降でピッキーヌが入ってきます。辛いもの好きには11以降がお勧めかもしれません。チキンレッグは、ほろほろに煮込まれていてとても食べやすいです。おススメの食べ方は、「スパイスカレーをメインにして、スープカレーを汁代わり」にするです。お金はかかりますが、この食べ方がAカリィを堪能する最良の方法だと思います。スパイスカレーのAカレーが人気になると玉ねぎの仕込みが間に合わなくなりそうで不安です。

⑨Hのカレー部屋
 定山渓のハレとケ洋菓子店の2階でやってるのが「Hのカレー部屋」。ルーカレーのお食事コースで、前菜やスープがついて一人前¥2860です。前菜に和風なサブジやアチャールなど、スープはそこそこスパイス感のあるチキンスープ、メインのルーカレーはエビか牛肉で(その日によってメニューが決まっています)そこそこスパイシーなルーカレーです。マニア向けの限定メニューっぽいですが、逆にこのメニューしかないカレー屋と考えると、かなり面白い分野であることは間違いないです。この形態でずっと営業できるのかどうか、興味深いところです。この店を手本にして、高級カレーコースの店ばかり増えると、食べ歩く側としては困ってしまうのですが・・・。

⑩M発寒
 発寒のセイコーマートの向かいにオープンしたインドカレー店です。インドカレーのお店ですがインド ネパール カレー&スープカレーのお店になっています。インネパのお店で、何でもありってところでしょうか。プレーンナンとライスがお替り自由。ヒマラヤセット、チーズナンセット共に¥1290円。辛さは激辛4までで、辛くはないです。カレー本体は普通に美味しいカレーです。サイドメニューも結構あるので夜の宴会とか期待ができそうです。わざわざ発寒まで来ないけど、近くの人にはお勧めです。

⑪Hやカレー
 白石平和通8丁目にオープンしたのはHやカレー。スパイスカレーのお店です。基本はチキンとキーマ、Hジャーク、パクテーSPのほかに日替わりでちょっとスープっぽいものがあるようです。スパイス控えめでだれでも食べられるカレーになってます。副菜のサツマイモのサブジや自家製?「なめたけ」がいい感じでした。辛さの調整は、卓上の辛味スパイスで調整します。ご飯は普通盛で220gです。自宅を改造して店舗にしたのかな?店の前には3台ほどの駐車スペースがあります。

⑫A2
  桑園にオープンした利尻昆布のだしを贅沢に使用したスープカレーのお店です。利尻ラーメン味楽の姉妹店だそうです。倉庫か何かを改造した店内はかなり広いです。駐車場は5台。チキンカレー、野菜カレーは¥1480で、¥20円でエビスープになります。シーフードカレーは高くて¥1980になります。¥20円でエビスープにできるのは驚きである。カレーのほかに出汁カレーつけ麺がありますが、食べていません。辛さの指定はありません。辛味をお願いすると、ほんのちょっとの辛味オイルが提供されますが、たいして辛くはなりません。カレーの味自体は、昆布のうまみと相まってスパイス感もあり、非常においしいです。エビスープにするとさらにおいしくなります。(シーフードにエビスープトッピングはありません)全体のボリュームを考えると、ちょっと高めの感じです。とろろ昆布や、昆布チップ(本当はゲキ高)など工夫はされていますが、割高感はぬぐえません。テーブル上のタブレットメニューの画像が、利尻のものではなく、北海道観光向けなのが笑えます。いまだに観光客目当ての商売なのかな?

⑬R食堂
 西野にオープンしたシーフード専門のルーカレー屋さんです。エビだしの効いた小麦粉使用の本当のルーカレーです。隣の魚屋さんから魚介を仕入れているらしいです。辛さの指定はありませんが、卓上の辛味オイルで調節します。店内には50年代のオールディーズが流れていていい感じです。店の端っこにはジュークボックスが置いてあります(調子が悪いらしく鳴らしてはいませんでした)。店の前には2台分の駐車スペースがあります。各種シーフードやエビフライが乗ったRカレーで¥1500円、チーズドームスペシャル(ご飯にチーズとエビフライの乗ったカレー)で¥1200です。シーフードなのでちょっと高めです。絶対食べたほうがいいわけではありませんが、一度食べたほうがいいカレーです。美味しいよ!!

⑭A中の島
 老舗のAの「中の島店」です。母さん(山田さん)系の3店舗目のお店です。店の隣に1台分の駐車場があります。スペース的には2台分ありますが、道路側のスペースは店の駐車場ではないので停めてはいけません。席数は5席です。1人で注文を取って調理するので、5席で手一杯かと思われます。3店とも微妙に違うような、同じような、Aには、変わりないような気がします。割と遅くまでやっているはずです(売り切れなければ・・・)。

⑮O商店秘密基地
 白石南郷通のちょっと入ったところにオープンしたO商店秘密基地。店内の席数はカウンターのみ8席で、非常に狭いです。本当に秘密基地的な店舗です。基地限定のモツと砂肝のメニューがあります。鉄なべ?で直接提供されるので、アツアツです。触るとやけどするので危険なのですが、すするときも熱々なので、冷ましてから食べないと口の中をやけどします。

 実質的な新店舗というのは、10店舗くらいですが結構いい感じだと思います。
 なにより、ハズレ的な店舗は少なかった気がします。
 今後、期待ができそうなお店が多いのが今年の特徴なのかもしれません。特にNレストランやスパイスカレーHとか、普通に「乞うご期待のお店」だと思います。
 これはこれまでCOVID19でオープンできなかったお店が順次オープンしてきているからかもしれません。

 2023.1.2