素晴らしき世界2015

文 村上 義明  

 2015年は、個人的にも、店的にも、すごい変化の年でした。春に母親が亡くなり、4月から5月にかけて人の入れ替えがあり、プルプルの店長が倒れて、デストロイヤーを一時閉店したり、新しいスタッフで営業を再開したり。そうこうしたバタバタの中で、父親が交通事故で亡くなったり。目まぐるしく変わった一年でした。

 そんな中で、ジャマイカのトロンボーン奏者のリコ・ロドリゲスの訃報が届きました。年齢的にも、そろそろなのはわかっていたのですが、ああーついにその時が来たのだなという感じでした。1995年のリコの「ワンダフルワールド」は、今でも、ワシの愛聴盤であります。曲もいいし、演奏もいい、リコの歌声もいい。悪いところのない作品なのである。レゲエのCDは、大体音が悪いと言うか、普通の音楽とは低音と高音のバランスが極端に悪かったりするのであるが、このCDは、レゲエ的にも、音楽的にも、音響的にもちょうどいい感じなのである。最近(と言っても5,6年前かな)「ワンダフルワールド」のフレンチホルンバージョンが出ていて、そちらもほしいなと、ずっと思っているのだけれど、何せ年収200万以下の身では、そうそうCDを買ってもいられないのである。なんせ、年金や、健康保険料などは、常に滞納しているし、支払いが遅れれば、腐れ年金野郎どもから督促の手紙や電話やらが、家やら店やらにかかってくるのである。あれ、違う話になってしまったか?今更、リコの新譜が出るとは思えなかったのですが、寂しい限りではある。思えば、2トーンスカの時代に、何も知らないで、スペシャルズの中のリコのトロンボーンを聞いて、知らず知らずの35年?長いねー。合掌。

 そんな2015年でしたが、カレー的に素晴らしき世界だったかと言われると、どうもそうは行かない気がします。ざっと数えただけで26軒、しかも、この中には、カレー屋と呼ぶには難しい店も何軒か入っています。まー、たくさんオープンすればいいってもんじゃ無いよってのは有りますが・・・。去年はオープンした割に、閉店する店が多かった。

 それじゃ、2015年の新店めぐり行ってみようか?

①老舗アジャンタの近くにオープンしたスリランカ風カレーPC
 2種類のカレーが、ワンプレートで出てくるスリランカカレーのカフェです。ご飯と、赤いカレーと黄色いカレーに辛い和え物(サンボール)と付け合せが付きます。カレーと、つまみが色々付くのは最近のスリランカカレーの流行です。肉系の赤いカレーは、チキンとポーク(マンゴー味)から選びます。黄色いカレー=野菜カレーが、付きます。辛さが選べないのが残念ですが・・・。バリエーションとして、ご飯の代わりに、うどんやそばも選べるようになっています。ランチタイムには、ヨーグルトと紅茶が付いてます。カレーの定食に飲み物が付いていると考えると、これで¥1000以下は安いと思います。

②西28丁目のSの地下に出来たキーマカレーのB
 昼はキーマカレー&ルーカレーの店、夜は、梅酒&果実酒バーの店として営業しています。カレー屋か?と言われるとちょっと微妙な気がします。カレーの種類は基本のキーマカレーと、玉子、チーズ、野菜の4種類です。辛さやご飯の量の指定は、ありませんでした。丸い皿の中央にご飯が盛って有り、ご飯の上にやさしい味のキーマカレー(汁無)が乗っかって、ご飯の周りを酸味の強いルーカレーが囲んでいます。大人の男性ならちょっと量的に寂しい感じがしますが、ご飯の大盛りができれば、申し分無かと思われます。

③西11丁目の西側に出来たスパイスカフェV
 宮の沢のVの支店的なお店ですが、スープカレーはなく、インドカレーライクなカレーが食べられるカフェです。辛さの指定はなく、辛みスパイスが付いてきます。カレーのほかに、スイーツも多少あるようですが、カフェ?としては、ちょっと物足りないかなと思います。宮の沢のVファンとしては、やっぱりスープカレーが食べたいよね?って感じでした。

④新琴似のカレーのJ
 屯田にある「カレーのJ」の2号店です。屯田の店はひらがなでJなのですが、新琴似はローマ字でJになっています。本店が豚骨スープを使用しているかどうかは確認できていませんが、豚骨スープを使用したルーカレーです。(本店も割と濃厚な酸味のあるルーカレーだった気がするので、多分豚骨スープを使用したルーカレーだったんだと思います。)メニューは、カレーライス、カツカレー、玉子のせカレー(自由軒っぽいカレー)の3種類です。テイクアウトもやっているようでした。シンプルな店内なので(元パン屋さん)、メニューを増やすのが難しいのかもしれませんが、もう少し増やしていかないと、難しい気がしました。

⑤花川のインドカレーA
 市内で、数店舗展開しているインドカレーのお店「A」の花川店です。場所的には、同じインドカレーのHの店舗の、ちょっと南側に当たります。花川にインドカレー屋さんが2店舗もあるのは、ちょっとうれしいかも?それだけ需要があるなら、石狩市も捨てたもんじゃないよってことかな?(石狩市のみなさんすいません)。カレーはAさんのカレーなので、保証付きです。店舗は元焼肉屋らしくて、テーブルにはコンロが付いています。夜は、インド焼肉が食べられるらしいです。昼のランチのAマンセットは、カレー2品とライスまたはナンにサラダ、ヨーグルトが付いて¥880。ナンがほかの店舗に比べて軽くてサックリした感じだったような気がしますが、シェフが変わると変わるような気がします。夜のインド焼肉が気になるけど、誰か行っていたら、教えてください。

⑥手稲富丘のインドカレーRC2号店
 円山にあるインドカレーRCの手稲店です。RCはスープカレーもインドカレーもあり、ワシ的にはインドカレーがお勧めです。ただし、改めてスープカレーを食べてみたら、ザラザラっとしたスパイス感のスープカレーで、なかなか良い感じでした。ただ、今まで食べたインドカレー屋さんのスープカレーとも、日本人の作るスープカレーとも違った感じだったので、次行ったときに同じスープカレーが食べられるかどうかは、多少疑問が残ります。RCの本店にもあったのですが、納豆カレーがあったりするのも、インドカレー屋にしては珍しいです。

⑦大麻のMM
 昔(と言ってもそんなに昔ではない)、西線9条の辺りにGと言うスープカレー屋があったのを覚えている方はいるでしょうか?GをやっていたO氏が、地元の大麻に戻ってオープンさせたのがMMである。スープの種類が、オリジナルスープとトマトスープがあります。割とすっきり系のスープに、ゴマがアクセントになったスープカレーです。個人的にはもっとスパイスが効いていたほうが好きなのですが、だれでも食べられるスープとするには、スパイス感を押さえたほうが良いのかな?

⑧東札幌のパキスタンカリーS(没)
 白石の南郷通りの一本南側の通りの喫茶店跡にオープンしたのが、パキスタンカリーSでした。味的に石山のKカリーのような味でした。店舗での実食は出来なかったのですが、来店時に1食しかなかったので、テイクアウトして食べることができました。カレー&サラダに飲み物が付いて¥880で、テイクアウトだと容器代+¥20で¥900でした。いつからか、シャッターが閉まったまんまになっていました。

⑨北24条のアークスのフードコートに出来たLフードカフェ
 Lカレー、札幌発進出。カレーの種類は赤、黄、緑とスープカレーと種類は多いです。セットメニューはお得ですが、単品だと結構な値段になります。辛さ10段階で、6番だと物足りない感じがしますが(ワシ的にはね)、10番だとかなりヤラレル感じになります。フードコートでなくて、普通のカレー屋さんでこの値段なら満足できるけど、フードコートならもう少し安くてもいいんじゃない?と思うのはワシだけか?

⑩白石のスープカレー&ネパールカレーPD
 白石の環状通りの秀岳荘の外側の元生協の建物の中にオープンしたのが、スープカレー&ネパールカレーのPD。中富良野にあるお店の、札幌店という事です。最近のネパールカレーのお店にしては、ちょっと味が濃い目のような気がしました。カレーの種類によっては、スパイス感が強烈だったりするのは、シェフの加減によるものなのかなと思います。ナン&ご飯食べ放題は、最近の流行なのかな?割と定食っぽいネパールセットにネパールの漬物が入っているのが、ちょっと珍しかったです。

⑪東区東苗穂の三角点通りのB
 東区の東苗穂の奥の方にオープンしたのが、スープカレー&ネパールカレーBです。前述のPDと系列が同じらしく、メニューの作りも値段も、ほぼ同じだと思われます。ただ、PDの様にスパイス感が強い事はなかったので、その辺は、シェフの加減なのかなと思われます。周辺にインドカレー屋さんが無いので、定着してくれればと思います。

⑫南1西13丁目N
 電車通りの中村記念病院の近くの、スープカレー屋SAIの跡地にオープンしたのが札幌ルーカレーN。名前はルーカレーだけど、スパイスジャンキーの名前に相応しいスパイスのバッチリ効いたチキンインドカレーと、デミグラスソース使った上に酸味の効いたルーのビーフカレーを、食べることができます。券売機でカレーの種類と盛りを選んで、食券を買います。食券を渡す時に、無条件でついてくるトッピングを選択します。暫くすると、皿にご飯とキャベツトッピングの具材が盛られてでてきます。それとほぼ同時くらいに、何故かコーヒーカップに溢れるようにカレーが注がれてやってきます。カレーをご飯にかけて食べます。もっと普通にカレーかけて出してくれたらいいのにな、と思います。

⑬南1西7移転オープンのZ
 大通り西8の地下にあったZが、南1西7のコーヒー屋さん「ぎんなん」の跡地に移転オープンしました。ぎんなんは、ワシがサラリーマン時代から(20年以上前)、昼の定食も提供する水出しコーヒーが有名な喫茶店でした。そのぎんなんが閉店して、その跡地に、スープカレーZが移転オープン。ランチタイムはスープカレー3種とルーカレーが提供されます。ワシがお気に入りのジャークチキンは、焼くのに時間がかかるので、昼の提供は有りません。これまで通り、スパイスにキレのあるスープカレーを食べることができます。

⑭西野のGカレーINC
 西野のMK屋コーヒーの跡地にオープンしたのがGカレーINC。昨今流行のインドカレーライクなルーカレーです。チキンはパリパリッとした食感でGOODです。とろとろ玉子もカレーにマッチしています。メニュー的にバリエーションが少なめなのが気になりますが、これから増やしていけば問題はないかな?元LのY氏が補助しているようなので、今後の成長に期待しましょう。

⑮石山通りの中央病院となりカレーP
 西屯田通りにあるパン屋さんSPが経営するカレー屋さんカレーP。SPのパンを食べさせるためのカレー屋さんとしてオープンしたらしいのですが、ワシらが行ったときにはパンが1種類しかなくて、パンを食べさせるためのカレー屋としては???って感じでした。 デザートORサラダ+パンORご飯+トッピング+ドリンク=¥900でした。カレー自体は、チキンのルーカレーで、特別パン向けに作られたものでは無い様な気がします。パンを食べさせるためにもっと特別な何かがあると、納得するような気がするのですが、難しいかな?

⑯創成川イーストのMsスペース2Fのテキーラ&カレーのH
 基本的には飲み屋さんですが、昼の時間帯にインドカレー(パキスタンカレー)を提供しています。基本のインドカレーに具材やスパイスを加えて、それなりにスパイシーなカレーが提供されています。¥800くらいで本格的なカレーを食することができるのは、嬉しい限りである。

⑰MD琴似店
 北24条に本店を構えるMDの琴似店です。地下鉄琴似駅のすぐそば、スープカレーのSBの表通り側、琴似のメインストリートにオープンしています。メインストリートのインド人!!オーナーのMさんは店にいませんでしたが、味はMDそのものだった気がします。インドカレーのお店は、シェフごとに味のばらつきが大きいといつも感じているのですが、Mさん系列のお店は、割と味がぶれないような気がしています。さすがMさん。ただ、店舗が増えてくると、店舗ごとの特徴が欲しくなってくるのは、客のわがままかな?

⑱スープカレーA
 西11丁目の電車通り、アトリエ・モリヒコ(森彦2号店)の向かいの、元さるや跡にオープンしたのが、スープカレーA。市内の有名カレー屋数軒を渡り歩いた末に、オーナーのH氏がオープンさせたお店です。スープのコク、スパイスの切れもバッチリです。チキンの旨みやスパイス使いは、最近のスープカレー屋よりもインドカレーベースのスリ狂やGopのアナグラと言ったお店に近い味です。値段も1000円前後で、リーズナブルな値段です。いわゆるスパイス系のスープカレー屋好きには、お勧めの一店です。

⑲南郷通りMobile裏のカレーショップR
 小麦粉を使わないルーカレー=インドカレーに野菜と果物を配合したカレーの様です。小麦粉を使わないものをルーカレーと呼ぶのは、札幌独自の呼び方だと思います。辛さは、甘口、辛口、激辛から選択できます。基本のカレーに、野菜や肉をトッピングした形で提供されます。具材や辛さのバリエーションがもう少しあると、楽しい気がしますが、一人でやっているようなので、大変なのかな?

⑳北郷の本格インドカレー3S
 北郷通りの割と奥の方にオープンしたのが本格インドカレー3S。店の並びには同じ店名のカラオケ屋さんがあります。明らかに系列店です。しかし、カラオケ屋さんが趣味でカレー屋をやっているのではない気がします。店内に入ると、作りこそ喫茶店のようですが、厨房の中にはインド人が2人とタンドール。出てきたインドカレー(ネパールカレーか?どうかは確認できていません)は、本格的です。軽めのナンと、カレーにサラダが付いて¥1000以下。十分満足のいく値段です。ただし、皿がインドカレーらしくないのは、愛嬌ですか?

㉑北27西4のパキスタンカレーT屋
 北大通りの北27条のマルキタプリン本舗を、東にちょっと入ったマンションの2階に出来たのが、パキスタンカレーT屋。パキスタンカレー+サラダバー=¥880です。カレー屋と呼ぶにはちょっとと言う感じですが。いわゆる石山のKカレーライクなパキスタンカレーを食べることができます。基本的には飲み屋さんなのかな、店内にはちょっとした楽器なんかも、あってミニライブなんかもできるのかな?と思うのだけど、マンションという事を考えると、危険な感じがします。友達同士が集まって、酒のつまみ的にカレーを食べるには良い場所かもしれない。

㉒12号線のすしろーの裏 スープカレーS&M
 白石のR大サーカスの近く、12号線のすしろーの裏手にオープンしたのがスープカレーS&M。すっきりとしたスープにスパイスがほんのり香る食べやすいスープカレーです。チキンはパリパリッとあげたチキンに永谷園のあげ玉が付いてパリパリ感がさらにアップしています。皿の底には揚げもちが入っていて、ちょっと現在のスープカレーにはない感じです。スープカレーブームの頃には、いろいろ挑戦的なメニューをやってくれる店があって、楽しめたのですが、そのころに近い感じがします。というか、店主は若そうなので、スープカレーブームなんて知らないと思われます。もうそんな時代になったのねって感じです。

㉓円山のS3
 札幌薄野のSの3店舗目です。因みに2店舗目は江別で、3店舗目が円山になってます。円山の上の方、クロックやレイラ歯科の向かい側にオープンしています。店は、小洒落たロッジの様な作りで、1階と2階があり、広々とした作りです。カレーを食うというよりも、食事をした後でコーヒーでも飲んで、お話しして帰るみたいな感じです。まー円山の奥さんたち向けのお店という事でしょうか?店内には絵も飾ってあって、絵には値段が付いていました。絵も売れちゃうんでしょうか?うちなんか絵をかけたら、カレー臭くなって大変な気もしますが、この店なら大丈夫なんだろうな?

㉔桑園駅北側旧TATSUKI跡H
 桑園駅の北側のTATSUKI跡に出来たのが、札幌スープカレーHです。ガッツリ野菜のスープカレーという事で、1日に必要な野菜350gを一杯でとれるスープカレーです。主な具材はチキン、角煮、ハンバーグ、ベーコン、とんかつなどです。スープカレーのほかにルーカレーもあり、辛さが0~5番、トッピングもそれぞれあって、オープンからフル装備のカレー屋さんです。辛さ5番は、そんなに辛くはないのですが、カイエンペッパーの粒子が細かくて舌に直接、効いてくる感じです。ルーカレーは、インドカレーライクなものとは違い、ちゃんと小麦粉を使ったルーカレーになっています。スープカレー嫌いにも安心して勧めることができるお店かな。カレーのデリバリーもやっていて南1条から北23条とかなり広い範囲をカバーしています。メニューも営業形態もフル装備です。

㉕厚別通りのアジアンスープカレー&インド・ネパール料理のS
 厚別通りのカレー&カフェMの跡地にオープンしたのがアジアンスープカレー&インド・ネパール料理のSです。広い店内は、小上がりもアリ、40名様の団体までOKというすごい店舗です。ランチセットは¥790で、ナンとカレーとサラダにドリンクが付きます。全体のメニュー的には、最近のインド・ネパール料理屋さんと変わりはないと思います。ただし、夜の営業向けにトリ焼とか、ブタ焼とか、多分タンドリーで焼くのだと思われるメニューが、割と充実しています。ただ、見た感じシェフは1人しかいなかったので、もし40人の団体さんが、本当に入ったら、絶対間に合わない気がします。

㉖白石菊水のO商店SOK
 O商店の白石菊水方面の支店になります。環状線から米里方面に向かうと、右手にあります。ちょっと奥まっているので分かりにくいかもしれませんが、O商店の看板が見えるので、気を付けて進めば、通り過ぎることなないかな?古い農家のような店舗?なので、家の前に10台ほどの駐車スペースがあり、駐車場に困ることはなさそうです。O商店の定番メニューが、そろっている感じです。スープ自体は、エビスープとチキンスープの2種類のみ。できれば、白石店限定のスープとか、トッピングとか沢山あるといいと思われるが、もう少し時間が必要なのかもしれない。OK唐揚げは、レッグ一本なので、かなりボリュームは、あります。

 今年は26軒の新店。うちスープカレーが6軒、インドカレー屋さんが16軒、全体の数も少ないのですが、スープカレーが、特に少ないような気がしています。スープカレーに限らず、インドカレーにしても、進歩的、挑戦的な店が少ないような気がします。従来のやり方でやれば、うまくいく確率は高いのだけれども、新しいやり方で切りこんでくる店や、人がもう少しいてくれたらなと思います。現実を見れば、失敗することができないのは解るのだけれども・・・。新しい年が、是非ともカレー的に素晴らしい世界になってくれることを、願います。

それじゃ、また。

2016.1.2