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TRANS 〜時間紀行〜
1999.4.9 大阪フェスティバルホール<追加公演>

いよいよ追加公演です。 仕事の打ち上げを欠席し、この日のライブに参加したバチ当りもんです。それも出張先からフェスティバルホールへ直行。前回に引き続き今回も強行すべきか諦めるべきかかなり悩んだけど、やっぱり行ってしまいました〜。

席は、40列目くらいの下手側。初めての後ろの席です。
ステージからは遠くなったけど、今日はコ客だわ〜(コ客:端と後ろのコの字の客のこと)。
前回が追加公演級の大盛り上がりを見せたので、正直今回はあれほどの盛り上がりになるんだろうかと心配でした。でもそこは盛り上げ上手な大阪のこと、きっといいライブになるに違いない・・・と祈るような気持ちで臨んだライブでした。今回は一人だったので、早速隣りの人に声をかけておく。「ぶつかったらごめんなさい」をまず始めに言っておくのは、ライブを気持ち良く見るためのちょっとしたコツでして。幸い隣りの人はとても気さくな人で、初対面なのに関わらず、すっかり仲良くなってしまいました。

それでは、ここで前々回、前回とことごとく聞き逃している開演前珍アナウンスを披露してみましょう。「みなさま日本は。・・・失礼いたしました。みなさま、本日は TATSUYA ISHIIコンサートツアー1999『TRANS』にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。」
「場内は禁煙となっております。お煙草は所定の場所でポーズを決めてお吸い下さい。」だの
「客席内での洗濯や車の運転、出産分娩などはおやめください。」だの、笑わしてくれる。
しかし、さすがに追加公演とうことで、最初の時のような笑いは出ずに、それぞれが心の中でアナウンスを楽しんでいる感じです。
「公演中のカメラやテープレコーダの使用は固く禁止されており、今も全国野鳥の会のメンバーがお客さま一人一人を監視しております。・・・・・、椅子の上に立ち上がったり、ご自身の席を離れて前へ駆け出し、あろうことかバック転などされますと大変危険ですからおやめください。・・・・・係員はすべて空手や珠算の有段者ばかりです。以上のことが守られなかった場合はコンサートを一時中断、もしくは海外に売り飛ばしてしまいますのであらかじめご了承ください。・・・・・それでは、まもなくトンデモナイものが見られます。お席をはなれているお客様はご自分のお席におつきください。」と、だいたいこのような内容でした。

まずはテープによるシュークのあいさつ。この内容、3/25とは少し変わってました。
そして石井登場のテーマが流れ、会場にいつものように三角形の箱が・・・。扉が開き、高らかに(?)インディアン民謡を歌い上げながら出てきたのは、インディアン石井 ではなく謎のおじさん 安倍さん! いやいや、のっけからやってくれる。テッペイ氏は袖でモニターを見ながら声を出しているらしく笑って歌が歌えない。その後もテッペイ氏かと思いきや、上手、下手からスタッフが現れては、客をじらすという戦法ダ。それでもこの手の演出は客の方も慣れていて、「ハイハイ」とばかり適当に手拍子で合わせている感じがイイ。

やがて一曲目「ONE MORE」のイントロが始まると、ステージ上段からようやくレッドインディアン石井が姿を現した。
続いてはシングルカットされた「HI TENSION LOVE」。2コーラス目からダンサー・ミナコちゃん登場で会場も一層盛り上がる。さらに、ノラ(オルケスタ・デ゙・ラ・ルス)とデュエットした「リズム」。

そしてMC。3月公演の流れを受け、やはりこの日も上機嫌。
第一声は、「みんな良く来たな〜! 最後まで遊ぼうぜ〜!」
途端に歓声が沸き起こる。米米時代、ライブの終わりに決まって「また遊ぼうぜ〜」で締めくくっていましたが久々にこの言葉を聞いて嬉しくなりました。テッペイ氏はかなりハイテンション、
「大阪のみなさん、 昨日から大阪に来たくて来たくて寝られなかったんだ。今日はみなさんの名前を全部覚えてきました!」 ── ときたもんだ!(爆) さすがに口から生れただけのことはありますねえ(笑)。
そして「2階〜ィ!」、「後ろ〜!」と、客席を一通り煽っていく。後ろの客にとってはここでどれだけ騒げるかが重要なポイントです。やはりここで盛り下げるとコンサート全体のノリに関わるので目一杯の声で応じる。これが後ろの楽しみというわけです。「端のみなさま。会場に入ってきて帰ろうかと思うのがその席なんです。でもそこはすばらしい席なんですよ。スピーカーの真ん前でしょ。もううるさくて寝られません。オラ〜ッ!(と大声)・・・ほらうるさいでしょ。この端と後ろのコ客のみなさまよろしくお願い申し上げましょ〜!」

「・・・・・恋人同士の方、恋人は捨てて下さい。友達同士の方、友情関係ありません。お子様と来られた方、親子離れてください。この世の憂さをすべて忘れてお届けする石井ビューティーショーというわけでございます。」

そして、イェ〜の言い方の研究というわけで、──
「まずは友達同士で『おう、どうしたんだよ最近・・・。』なんて言うときのこの『おう』という感じ・・・。」
すると、客席のあちらこちらから「おう」の声が上がる。何かしら突っ込まないといられない大阪人気質です(笑)。
テッペイ氏もその雰囲気をすぐに察して、
「『おう』という感じで『イェ〜』を言うんですよ。『おう』じゃワタシに対してあまりに失礼じゃないですか(笑)。」
と、すかさず応酬。気心が知れた感じがイイ。。
2段階、3段階と進むにつれてだんだんと馬鹿さ加減がでてくる。 前回同様、5段階目の脳ミソ100グラムのイェ〜をやった後、
テッペイ:「今日はこの後さらに6段階目があります(爆)。6段階目は声にならないヤツです。」
と言って口パクで「イェ〜〜〜!」。
目を剥いたその表情と身振りがあまりにおかしい。
テッペイ:「じゃこれをみなさんやってください。誰もあなたを見てません! みんなワタシしか見てませんから(笑)。ワタシはみなさんに6,000円で買われた男ですからどこを見ても構いません! (笑)」
そして、絶叫型の5段階目に引き続き、声の出ない6段回目をやらされたのでした。声を出さないとなんとも間抜けで、思わず笑いが起こる・・・。
テッペイ:「今やってる人いましたね〜!・・・呆れますねぇ。」
客をおもちゃにして楽しむのも相変わらずです。

MCもいよいよ本題に入っていく、
「みなさん今日ブラジャーつけてますか?」 そんなMCもないもんだと思いますが、5段階調節ブラやら、男を小さく見せる(爆)という、フロントホックブラの話しなんぞでえらく盛り上がっている(笑)。
ここでテッペイ氏、『男性』と『女性』を言い間違って 客席からドッと笑いが起こるが、テッペイ氏その意味が分からない。
テッペイ:「・・・?・・・。話の腰を折るのはやめてくださいよ〜。次言うことが飛んでいっちゃったじゃないですか。」
そこからは、客席からチャチャが入れられる度、壊れたテープレコーダーのように延々と、フロントホックは男小さく見せる。のフレーズが繰り返されることに(爆)。
何かの拍子に、一人の客が「やらし〜い」(爆)
またもや笑いでテッペイ氏のMCが中断させられる。な〜んか冷や汗かきかき喋ってる感じのテッペイ氏がいじらしい(笑)。
再びMCを本題に戻し、「だから、フロントホックブラは男を・・・(爆)」
言いながら、「・・・何が何でもこの話に戻そうとするね〜。この辺がオレのまじめさが出てんですね。」
マジメさだったのかぁぁ(爆)
テッペイ:「・・・普通のブラだとここで外せますけど、フロントホックブラだと、こうやらなきゃいけない。だから男を小さく見せる・・・受けないじゃないですか(笑)。」
客が完全にダブっているわけで、オチがバレている中、喋るのはちょっと大変でしたね〜。でも客の方もそのへんは十分承知していて、さかんにチャチャを入れて来る感じがとってもアットホームでよろしゅおます。

ひとしきり。喋っておいて、
テッペイ:「オレもよく喋るね〜。初めてきた方はさぞかしがっかりしてることでしょうね。なんて」と言うと、
客:「そんなことないよ〜」
そこでテッペイ氏、すかさず、客席に背を向けて涙を拭う振りをする(爆)。いやいや、さすがでございます。」

「インド映画のように」、「愛のメモリー」の後、コータローとマリーザのパントマイムのコーナーへ。この日は二人の立場が入れ替わってました。コータローに告白しようとするけなげなマリーザ。それに対し、冷たい仕打ちのコータロー。本公演でマリーザがやってたことをそっくりそのまま仕返しされるのでした。コータローがマリーザに往復ビンタをすると客席からはどっと笑いが起こる。そこへ謎の男出現。すっかりお馴染みになった安倍(アンバイ)さんです。その男とタイタニックポーズなんか決めて、サッサとコータローを見限るマリーザ。残されたコータロー「許しまへんで〜」と一言、去って行きました。

代わって着替えを終えたテッペイ氏登場。いまどきステッキにシルクハットなんてお目にかかれるもんじゃありません。「夢DE愛魔性」を歌った後、前回はなかった「安心しろよ」。ひょっとして1曲増えた? これは昨年スプライトのCMで使われた曲。 そして、「WHITE MOON IN THE BLUE SKY」へ。ハートフルな曲が続き会場の雰囲気も自然和んでいくようです。

一人芝居、ミナコちゃんの「POWER」、メンバー紹介とあって、後半戦。「DISCO KING」「興奮!BEAUTIFUL」「BOOGIE DEEP IN LOVE」と3曲立て続けのディスコ・ナンバー。テッペイ氏の歌い方もよりデコラティブになっている。ライブも3回目となると何とか踊りにもついていけるようになってきた。しかしなんて難しいんでしょう。ソロになってから踊りがやたら難しくてついていくのは大変。このあたりのミディアムテンポの曲は80年代を彷彿とさせてなかなかイイ。グルーブ感が魅力の「BOOGIE DEEP IN LOVE」では、ステージと客席、否、お立ち台とステージが一体となって揺れてる感じが心地良い。3曲終わるとコンセプトにそぐわない優雅なBGMが流れだした。手鏡を取り出しうっとりと見つめるテッペイ氏がメイクのお直し(笑)。そのオカマっぽい手つきが最高。今度は水なんか飲み始めたりして人を食ってるわ〜。おいおい休憩している場合じゃないっしょ。でも休みながらもちゃんと笑いはとるところはさすがです。
またもや例の「イェ〜」を連呼しエンジンふかして「BODY RHYTHM」へ。歌も踊りもかっこい〜い! そのノリのまま「壮絶夜舞酒家(ソーゼツ)」へ。
曲の合間に「二階〜ィ!」「後ろ〜!」の声が飛ぶと、その度に脳ミソ100グラム「イェ〜」で応戦する。文字どおりガンガンにかっとばして本編終了しました。

次は、2部構成のアンコール。
まずはエンジェル・ショータイム。曲は前回(3/25)同様「水の星」。ステージに吊り下げられていた時計のオブジェが反転し、胎児のオブジェに変わる。違う世界にひと時迷い込んだみたい。曲が終わって再び時計に戻ったら時刻は23:00を指していた! 客を驚かそうとする悪いおふざけです。

テッペイ氏引っ込みのパフォーマンスにひと笑い起こったところで、手拍子が始まる。バラバラだった手拍子がだんだんひとつになってリズムを刻み始める。私はこの瞬間が大好き。やがて、プレミアム・ショータイムのテーマが流れ、アナウンスの紹介でメンバーが一人ずつ登場する。テッペイ氏&シュークが出てきたところで、米米CLUBメドレーの始まりです。シュークとコータロー、マリーザが一緒に踊る姿は未来の米米復活の姿を想像させるものがあります。その時々でいろんなメンバーが入れ替わり立ち代わり参加して、枠にとらわれないショー形態をとっていくというのもひとつの手じゃないでしょうかねぇ。その後、「インフォメーション・コーナー」へ。ここでも客席のチャチャが入り、なかなか前へ進まない。
テッペイ:「しゃべらせてくれよぉ。これ以上ここを長くしたくないんです。」
アンコールの時間を気にしてんな〜。てことは期待できるってこと〜?

続く「SHOW ME」。メンバー同士が踊りながら煽ったり、チャチャを入れ合って楽しんでる感じが昔の米米を彷彿とさせ、なんとも微笑ましい。その中心にいるのがコータロー氏。米米のとき、テッペイ氏がジェームス小野田の後でメンバーとふざけたり客を煽ったりとやりたい放題してたけど、それと同じ役回りをコータローが引き受けてる感じ。マニアックに見るためには彼から目は離せません。

曲が終わった途端にアンコールの手拍子が起こる。
『このままでは終わらさへんで〜』
とでも言うように。この中の大半が3月の盛り上がりを知ってるだけに、何か餓えたような感じ。
テッペイ:「これで終わるのもナンなんで、もう1曲。ちゃんと練習してきました〜。」
そうこなくっちゃ!
というわけで、「歌は世につれ、世は歌につれ・・」の枕詞で紹介された曲は本舗初公開、ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」!
いや〜、ザ・ピーナッツと来ましたか。今度放送されるミュージックフェアで、大地 真央さんとこれを共演するそうな。
テッペイ:「この踊りを大地 真央さんがやったということを想像しながら聞いてください(笑)。ものすごい踊りです。」
その言葉どおり、コミカルな踊り(というより振り)がかなりイケテル。間奏ではマリちゃんのパーカッションソロも堪能できます。この曲の中でここだけがかっこいいところです(笑)。パーカッションやってるときのマリちゃんってなんてカッコいいんでしょ。シンバルを蹴り上げるパフォーマンス久々に見ました。米米時代、大阪では必ずライブの終わりに「雨の御堂筋」という曲をやってたんですが、系統は同じ。踊りもお遊戯風で遊べる曲です。
「これから毎回やります。」
なんて言ってたから多分アンコールの定番になるんでしょう。

メンバーが一列にラインナップ、恒例のメンバー紹介の後、客席に礼をする。客席はまだメンバーがいるというのにもう早やアンコールの手拍子を始め、異様な程の熱気が渦巻いている。火がついたら止まらない。「どうにもとまらない」状態です。
熱い熱い手拍子の中、上手、下手と礼をし、真ん中に礼をするときに、またもやテッペイ氏、マイクを外し肉声で
「オオサカ大好き〜!」
と叫んでくれた。
客席は大喜び!
したのはいいけど、それを潮にメンバーは袖に引っ込んでいく。どうやら全メニュー終了したみたいです。場内からはブーイングが起こり、一際大きなアンコールの手拍子が始まった。このときの手拍子の大きさは忘れられない。

客電がつき、終演を告げるアナウンスと「QUE SERA, SERA(ケ・セラ・セラ)」のBGMが流れる。それさえかき消される程の物凄い手拍子の音! こんなの凄すぎ!これほどの手拍子がかつてあったんでしょうか!手が腫れるのをものともせずに嵐の手拍子がつづく。
さて、出てきてくれるか・・・、と思いきや、出てきた出てきた!! 途端に手拍子が大歓声に変わる。
「・・・帰らねぇんだもん。ヒッヒッヒ・・・。」
なんて、テッペイちゃん切れちゃってる〜(笑)。

テッペイ「よ〜し、お前ら気に入ったァ〜!!」。
「キャーーー!!」
客席は飛び上がらんばかりの喜びよう。
結局今宵も、バトルマッチの締めは「ソーゼツ」(壮絶夜舞酒家)と、あいなりました。安倍さんまで踊っていたのにはウケましたわ。歌い終わって、腰くだけになりながらヘロヘロで帰っていくテッペイ氏が印象的でした〜(笑)。
しかし、今宵のライブ──。伝説は塗り替えられるを実感したすごいライブでした。

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