<式>
新郎入場
新婦入場
誓約
結婚指輪の交換
結婚の宣言
「祝福の唄」合唱
祝辞
挨拶
新郎新婦退場
<PARTY>
クリスマス・メドレー
星に願いを
メッセージ
X'mas HoneyMoon
加油
宴
Funky Boogie Sisters
なんちゅうこというの
浪漫飛行
ラリ法王
Shake Hip!
When a Man Loves a
Woman
The Road
入り口には、「Just Married / Congraturation Ryo-J &
Kumi 」の看板が掲げられている。
それを見た途端、早や涙ぐんでしまった私。
ガラスの扉を入ったところでなんとWドリブルまんじゅうが配られていた。
それも紅白のおまんじゅう。
一緒に式次第も手渡される。これが活字じゃなく手書き文字だったりして、あったかい。
ダンスパーティだとばかり思っていたら、本格的なセレモニーのよう。
チケットには「ちょとだけオシャレしてお越しください」と書いてある。
私は、前々日より、AU SHARISHARISM の
コンサートのため博多に来ていた。
良ちゃんの結婚に合わせてのことだろうが、ここ福岡で前日最終日を迎えたのだった。
そして、今日は二人に結婚を祝うイベントがあるということで、友達のチャコが休みを取って合流。
会場へ入ると、昨日までのステージにいくつかのアレンジが施されていた。
まず、ステージに上る白い階段が設置。さらにステージと取り囲むように赤と緑の絨毯が敷かれている。
ステージへの白階段にも赤い絨毯が敷かれている。
ウェディングでありながら、クリスマスムード満点のセットです。
鐘の音が響き渡る。
白いモーニング姿のリョーちゃん登場。
そして、「Heart Of Love
」のメロディに乗って、ウェディングドレスのクミちゃん登場。
エスコートはタキシードに身を包んだテッペイちゃんでした。
新たに作られたステージへの階段を上って円形ステージへ向う。
ステージには、せりよりジェームス神父が現われて2人を待つ。
厳粛な面持ちでステージに上がる2人。その後にメンバー達も続いてステージへ。
そして、国府田氏の司会で、厳かにセレモニーが始まった。
ファンの前でこんな素敵な結婚式を挙げてくれるなんて!
しかもツアー最終日の翌日、さらにはその日、市内ホテル日航福岡で本物の式を挙げたその夜に……。
なんてすごい人たちなんでしょう!
まずは「誓いのキス」。厳粛な雰囲気で見ている方もドキドキする。
小野田神父の前で、ウェディングドレスのヴェールをそっとめくった良ちゃんが、クミちゃんに優しくキス。
小野田神父が厳かに2人の結婚を宣言する。
その後、式次第に乗っている歌詞を見ながら、みんなで賛美歌風「お祝いの歌」を歌った。
もちろん、この日のためにメンバーが作ったものでしょう。
歌詞を披露すると──
祝福の唄 詞、曲:米米CLUB 今宵 集えし 人々
総てに 幸あれ また
ひとつの愛が稔る この夜空の下に |
そして、米米とアマゾンズのメンバーより一言ずつ祝辞が──。
ユウコ(アマゾンズ):
「先に結婚してしまったけど、出産は一緒にしようね(笑)」
(表情は涙目)
トコ(アマゾンズ):
「故郷に錦を飾った良ちゃんは男の中の男…」
2人の20年来の友人であるまたろうさんは感慨ひとしおのよう。
そして、──
テッペイ氏:
「米米らしい結婚式をしなければと思っていた……」
そういう彼の言葉にはいつものオチャラケはない。
マリちゃんは涙ながらに:
「人並みの幸せじゃ許しません。絶対にクミちゃんを世界一幸せにしてください。」
と言えば、会場からすすり泣きの声が。
湿っぽくなった会場を救うようにボンは、
「良ちゃんのふるさとある『福岡』の『福』は『幸福』の『福』──」
とうまいこと言っていた。
祝辞を述べたメンバーから、順番にステージを去っていき、一番最後はミナコちゃん:
「私は言葉の代わりに歌を──」
と、金ちゃんの伴奏でオリジナルの歌を披露。
途中涙に詰まって歌えなくなる場面もあり、励ますような金ちゃんのピアノが印象的。
客席は涙涙……。そんな2人を息を呑んで見守った。
軽快なクリスマスソングが流れ、頭上にはAU
SHARISHARISM
で会場を飛んでいた、あのインカの気球がふわり……。
新郎新婦のお色直しの間、クリスマス・ハネムーンバンドの登場です〜。
新郎良ちゃんの代わりにベーがドラムを叩く。なかなか上手い。なんて器用なのかしら。
代表的なクリスマスソングをメドレーでつなぎ、各メンバーが1フレーズずつ歌っていく。
クリスマスメドレーを楽しんだあとは、ナナナント!あの萩原健太氏が駆けつけてきた!
彼のギターでテッペイちゃんの「星に願いを」
ツアーの後でさすがに声の調子が良くないようだ。後押しするように見守る客席──。
ここで、主役の登場。
キャンドルサービスのコーナー。
やっぱりここでもやるのね〜。ちょっとクサイ……なんて思いつつ、
「ひとつ目のキャンドルはファンのみなさんのため…」
なんて目の前に火が灯ると何とも感動的。
一番最後のキャンドルに火をつけると、炎が高く上がって思わず拍手〜〜!!
そして、次は音楽界のそうそうたる方々からのテープによる祝辞を披露。
玉置浩ニ(安全地帯)、久保田利伸、ユーミン、バブルバムブラザーズなど豪華な顔ぶれ。
絶妙なタイミングで入るテッペイちゃんのチャチャもグッドでした。
クリスマス・ハネムーンバンド締めくくりの曲は、
テッペイ氏:「この日のために2人に内緒で練習を重ねていたけど、リハーサルですっかり聞かれてしまった(笑)」
という、ウットリシットリのラブソング「X'mas
HoneyMoon」。
これが本当にいい曲でした。アルバムでは、後に発売される『聖米夜』に収められることになります。
さて、しっとり落ち着いてしまったところで、ここからお祭り騒ぎ!ノリノリ・ライブの始まり〜!
良ちゃんがドラムセットに座る。クミちゃんもアマゾンズの定位置へ。
フルメンバーになったところで口火を切ったのは「加油」!
《きゃほーー》
お祭り騒ぎ好きのチャコと私は大喜び。
続いて「宴」。
AUの流れを受けての選曲だ。
ここで、テッペイ氏おいしい段取り忘れをやらかす。
次の曲をカン違いして、「なんちゅうこというの」だと思った彼は、一生懸命歌前のセリフをしゃべりだす。
それもアマゾンズに対しての失礼な暴言……
「いやぁ、1人がいってしまうと、残された2人としては、ねぇ……あれでしょ……ハッハッハ……」
ところが、周りの反応が何かヘン(爆)。
あれ……っ
自分でもおかしいことに気付き始めたところ、ボンの「ハハハハハ〜〜!!」の高笑いで会場大爆笑〜!
何ともオイシイ展開でした。
で、本来の曲は、アマゾンズの「Funky Boogie Sisters」
これは、91年7月発売の「IDLE CHATTER」に収められている曲。実はこのアルバムのうち3曲をBHBがアレンジ担当しているのです。(もう廃盤なんだろうなぁ)
再びテッペイ氏がしゃしゃり出てきて、今度は本当に「なんちゅうこというの」
続く、「浪漫飛行」は2番を客に歌わせるという、生バンド付きカラオケ!(爆)
「みんなよかったねー」だなんて、このイイ加減さがたまらない(笑)。
すっかりお馴染み「ラリ法王」。
締めはヤッパリ「Shake Hip!」
あっと言う間にライブは終わり、テッペイ氏のMCが続く。
良ちゃんを語る彼の言葉は仲間を思う心がにじみ出ている。
「いつも良ちゃんは必死で頑張るヤツなんです。ギリギリのところで必死ンなってる男ってカッコ悪いもんなんですよ。でも、そんな良ちゃんをみてて、『…コイツ、カッコ悪リィカッコイイな…って…』」
そして、2人のためにと歌うは「When a Man Loves a
Woman(男が女を愛するとき)」
調子の良くない喉を痛めつけるような熱唱。自分自身を叩きつけるようで心が掻きむしられる。
なんだか、良ちゃんへの祝福とオーバーラップして自らの思いを激しい歌い方に込めているような。
《一体どうしたの?》
ただただ、テッペイちゃんを見守るばかりでした。
セレモニーはフィナーレへ。
2人の思い出の曲。「The Rord」
若くして亡くなった女性ロックシンガー、ジャニス・ジョプリン
を描いた映画「The Road」の主題歌。
初めて二人で見た映画がこれだった。
ペッドミドラーが主演したこの映画を若きロックシンガー達は泣きながら見、そして憧れたたという。
初めてこの映画を見て感動した良ちゃんが、クミちゃんに言った言葉が、
「もし、僕達が結婚するようなことがあったら、僕がピアノを弾いて歌ってあげる……」
その言葉どおり、良ちゃんがキーボードを弾く。たどたどしい弾き方で一生懸命……。
それが会場の涙を誘う。
その横で、クミちゃんが思い出の曲を歌い上げる。
会場、拍手、拍手、拍手……の嵐
さらに、男泣きの良ちゃんの挨拶。
夢だけで生きていた若い日。そしてこれだけ大勢の人々の祝福を受け、挨拶している良ちゃんに涙が止まらない。
メンバーもすでにみんな泣き腫らしている。こんなにグシャグシャのメンバーを見たことがない。
そして、「ライスシャワー」が流れる中、良ちゃん、クミちゃんが会場を一周。
客席から祝福のライスシャワーを全身に浴びながら退場していく。
続いてメンバーもゆっくりと退場していった。
さあ、そして ──
アンコールの手拍子が起こる。
この上もう1曲というのはあまりに酷。それは百も承知。でも顔だけでも見せてほしい。
会場の思いはおそらく同じだったろう。
しかし、客電がつけられ、入り口が大きく開け放たれる。
ちらほらと帰っていく客。しかし、終わりを告げるアナウンスがまだない……。
スタッフサイドも迷っているのか?
3分の1ほども帰っただろうか、「カンッ」とスポットがつけられる。
《おおお!?》
大歓声に迎えられてメンバーが戻ってきた!
ステージに上がり、360度ぐるっと礼をしてまわる。
ひとしきり、拍手に応えた後、まずは良ちゃん、クミちゃんが、
それを見守るようにメンバー達が後に続いて退場しようかいう時だった──
何を思ったかクミちゃんがステージへ引き返して来て、後列にいたミナコちゃんへブーケを手渡したのでした。
会場にざわめきと歓声が沸き起こる。
その中、泣きじゃくるミナコちゃんの肩を抱いてテッペイちゃん、兄妹並んで退場していきました。
しばらく感動で、呆然としていた私たち。
フヌケのようになりながら、夜行バスの乗り場へ急ぐ。
二人とも明日は仕事だ〜。
夜行バスに揺られて帰った次の日は案の定仕事にならなかった(爆)。
以上
Special Thanks to:チャコ