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GLLERIHTI
− こぼれ話 −

 

シンボルである「塔(TOWER)」について

HATIに足を踏み入れると、まず天井付近まで届く白い塔に目を奪われます。
塔の頂上には、空の絵が描かれた天幕が掲げられていて、
まるで天に向かってまっすぐにそびえているようです。
私にはこの塔が、HATIの精神性を表しているように思えてなりません。
何か高尚なもの、デザインに対して石井さんが持っている理想とでもいうような、
高い精神性を感じたのです。

『塔』というのは、もともと仏教用語でした。広辞苑によると、──
・仏陀の骨や髪または聖遺物をまつるため土石を椀形に盛り、あるいは煉瓦を積んで作った建造物。
・聖跡を表示するために作った支堤(シダイ)を塔と呼ぶこともある。
・日本では木造塔が多く三重五重の層塔や、多宝塔、根本大塔などがある。<以下略>
となっていました。

英語では『TOWER』となりますが、この言葉には文字通りの意味のほかに、
「高さ」、「熱望」、「純潔」、「見張り、幽閉などの象徴」、「保護してくれる場所」
といった意味が含まれているようです。

石井さんはGALLERIA HATI を開設した直後に、全国主要都市で巡回型の「未来遺蹟展」を開催していますが、HATIはもしかしたら現代に甦らせた遺蹟なのかも知れません。
そして「塔」はこの遺蹟の聖なるシンボルであり、石井さんのアートに対する理想の象徴なのかも知れません。

最終更新日: 2004年8月12日

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