をことば15:お受験(12/5)
前回からめちゃ、間隔があいてしまったけど。
今回も、また思いつくままに。
でも結構まぢめに進めてみますよ。
さて、そろそろ受験生はせっぱ詰まってくる時期だと思います。
私自身、中学受験と大学受験を経験していますが、特に今回は「お受験」について話を進めてみようかと思います。
いわゆる「お受験」は、幼稚園受験と小学校受験を指すと思うのですが、個人的には中学受験も含まれるのではないかなとおもうのですよ。
つまり「お受験」とは、「親の希望する学校への受験」を指すと思うけど。
私の中学受験の時には、2つ上の兄がすでに私立の中学校に入学を決めていたので、「あぁ、私も受験するんだろうな」と思っていて。
母親から「あんたは公立の中学校に行ってもいじめられるんだから、とりあえず私立を受けて、失敗したら自分の責任なんだから」って言われても、「うん、その通りだ」って自分で納得して、私立受験を決めたんですわ。
当時、近くの公立中学校では毎日窓ガラスが全部割られるとか、ヤンキーのたまり場とか、いろいろよくない話題が豊富だったこともあって。行きたくなかったんですね。そこには。あとちょっと足をのばした公立中でも軒並み同じ状況で。
だから母親から「学校案内」の本を放り投げられ、「あんたが自分で行きたいところを探しなさいね」って言われたときには、嬉々として自分で学校を探したモノです。
ちなみに私の希望は。
1:共学であること
2:通学方向が都内方面とは逆であること
3:学費が安いこと
・・・今にして思えば、なんてできたがきんちょだろうと(涙)。
うちの兄貴も学費が安いところに行っていたし。
これであたしが入れなかったら、自分が悪いんだし。
うん。(探している)
・・・ここがいい。ここにきめた。
かくして、自分の偏差値を顧みず、志望校が決まったのでした。
参考までに、私、自分の偏差値知らなかったんですわ。
行っていた塾が偏差値でテスト結果を判断していなかったので。
えーと、つまり、当時の偏差値で言うと、私の偏差値は48とかそれくらい。
志望校の偏差値は63とか60とか、それくらい。
話をしたところ、周囲には「無謀」と言われました・・・
でも、自分の希望を満たしているのはそこしかなかったので、とにかく受験本番までに何とかなればいいんだよって、自分に言い聞かせて。
勉強、しましたよ。
塾も友達がいたし、勉強楽しかったし。
その甲斐あって、志望校にはめでたく合格しました。
実は私、「ここ以外に行きたいところないから」って言って、受験を1校しかしなかったんですわ。
あと、国立の中学は抽選ではずれるのがわかっていたけど、親の希望により、とりあえず願書だけ出して。
予想通りに抽選ではずれました。しかも1番違い。
すごいね、自分。
つまりは、私の受験は、親の理解と支えがあったおかげで、自分で志望校を決めることができたんです。
だから「お受験」で、母親の希望に流されるままに志望校を決めさせられる子たちが、受験に失敗した後、親からの風当たりが強くなっているという話を聞くと、つらくなってしまいますね。
小学校の同級生の女の子の話で、見事な「お受験」のエピソードがありますけど。
そこのお兄ちゃんとうちの兄貴が同い年でクラスも一緒。
そこのお兄ちゃんは超一流の中学に入学して、うちの兄貴も私立に入学。
そして妹は母親に叱りつけられたり、ハッパかけられたりと、かなり家でも中学受験まではかなり兄と比較されていた様子で。
一方うちは昔から「お兄ちゃんはおっとりしているけど、妹は生意気」と言われていたので、あまり比較するラインに並べられることもなく。
妹同士は表面上は特に仲が悪くもなく、同じマンションで、同じクラスで、普通に接していたけど。
その子は背も高くて運動神経も抜群。スタイルもいいし学級委員長。
一方私は背も低くて運動神経も特にいいところがない。強いて言えば水泳がそこそこできたくらい。
すたいる?なにそれのパンピー。
だけど、私も成績がよかった(らしい。本人気にしたことなし)ので、その子よりもその子の母親が勝手に私をライバル視してしまい。
「あの子とは遊んだり近づくな」とまで言っていた様子でした。
信じられないよね。
しかも自分の娘と同じ土俵に立たせて優位を見せつけたいがために、私を同じ塾に入れるよう薦めて。
まぁ、受験を考えようって時期でもあったから、ちょうどいいってことで、誘いに乗ったけどね。
その教室の中ではあまり成績はよくなかったから、受験目的の別の塾(ぶっちゃけ四○大塚なんだけど)にその教室で一斉受験したときに、優秀な成績(らしかった。本人まるで自覚なし)で合格した私を周囲が見る目が奇妙なモノだったのは、なぜだろう?
ふん、能ある鷹は爪を隠すってことよ。<自分でいうな
人のいやがることをやる、イヤな奴とも言う?
子供の心を無視して、自分のプライドを守りたいなら、自分が受験すればいい。
外で鼻が高くいられるのは、自分のしたことじゃなくて、お兄ちゃんが一流校に入学したから。
あなたは威張っていただけで、お兄ちゃんが努力した成果を横取りしているだけなんだから。
だから受験本番の時期が来て、私の志望校に関してそのおばさんは平然と「滑り止め」って言って回っていたらしいのね。
私の志望校は受験時期が少し早いからって、当てつけがましく「あんたの第1志望には家の娘は受かる上に、蹴るのよ」って言わんばかりの勢いで娘の受験校リストに、入れるし。
なのに受験当日には同じマンションから出発するんだから、私と一緒に行けばいいのに、わざわざ別に行くし。
で、案の定、私だけ受かって、その子、直前テストで合格確定が出ていたのに落ちちゃって。
しかもおまけに受験したところも全滅しちゃって。
そしたら、受験終了後に「アンケート」を書かされたんだけど、それが「合格のきっかけになった」って周囲に言って回って、しかも「家の娘は正直に志望校が別にあるって書いたから落とされた」って言っていたんだって。
笑わせるよね。つか、小学生のときの自分が大笑いした記憶あり。
あとで入学後に先生に聞いたら、「面接をやる時間がないので、あくまでも参考資料にする目的だけでアンケートを採っているし、それを合否に利用するなら、きちんとした形で面接なり、意志が見えるところで判断する」って言われました。
あたりまえだよね。
アンケートって、参考にするために使うから「アンケート」なんだし。
しかもちゃんとその旨書いてあったもん。
母親のエゴに振り回されて、志望校も選ぶことができず。
一流女子校ばかり受験していたけど、本人は共学とか違うところに行きたかったんじゃないかなって。
受験に全滅したのは「行きたい学校がないから」という本人の抑圧された意志が働いた結果、じゃないかなと思っています。
参考までに、うちの小学校で、同じ学年の中でも中学受験をした人数は約100人中15人くらい。
うち、合格して志望校へ行けたのは私含めて5人くらいでした。
ほとんどが自分で志望校を決めていて、ほぼ希望通りに合格しました。
#幼なじみで私の喧嘩相手が第2希望の学校に行ったり、同級生で早くに合格を決めて他の学校の受験をやめたとかの話もありますが。
心冷え切るエピソードでしたけど。
いかがでしょうか?
はっきり言って、中学受験のときに募集をかけている学校のほとんどは、中高一貫教育のところばかり。
つまり「行きたくない学校に6年間も通うこと」を強要していると言うことなんですわ。
考えてみてください。
自分だったら、行きたくもない学校に通って、楽しく勉強も、生活も、6年間、もしかしたらそれ以上、できると思いますか?
自分ができなければ、自分の性格を受け継ぐ子供が、できると思いますか?
これから子供の受験を考えている方へ。
子供は遅くても小学4年生の頃から、自分の意志を確立できます。
もしどうしても私立の学校へ入れたいと思っても、そのときに、話し合ってください。
親としてはこういうところがいいと思うけど、あなたはどう思う?と。
そして子供の希望を聞くだけ聞いてみて、一緒に希望通りの学校を探してみてください。
なければないで、「ないみたいだけど、どうする?」と、話し合ってください。
きっかけは一言でいいんです。
話し合うかどうか、まずその段階で、子供の中で受験しても合格しようとする「意志」が働くか、決定します。
誰だって、やりたくないことに懸命になれますか?
頑張ろうとする意志が湧くと思いますか?
そして、あくまでも受験は「自分」の問題であって、他の人の問題ではないです。
だから決して「あの子はできるのに、おまえはできないのか」という比較は、その子の性格如何ではやる気をそぐキーワードになります。その見分け方は「自分がそれをいわれても悔しくなるか、へこむか」を考えてみること。
自分の性格を顕著に受け継ぐのが、同じ家庭で生活して親を見続けている「子供」ですから。
自分にできないことを棚に上げて、偉そうに振る舞っている人に、誰が従いますか?
会社などでそう言う上司がいた場合、格好の陰口のネタになることは、経験上わかりますよね?
子供と向かい合うことは、イヤな自分とも向かい合うことになること。
だから子育てを拒否する人も多いのかな。
うちの母親は、私の受験用のテキストを見ながら一緒に問題を解きたくて、娘からひったくったりしながら問題を解くことで、受験を一緒に体感しようとしていたようでした。
自分が解けないと恐れる前に、一緒に問題を解くって、結構いいのかなと思うのですけど。
どうでしょう?
今回の話題は、身近なところで「お受験」の話が出てきたので、触れてみました。
なんか、自慢した訳じゃないけど、そう聞こえた人には申し訳ないです。
でも、こうやって自分は受験をしてきたわけだし、子供だからって、大人が押さえつけていいわけじゃないってことも、その「子供」のころに体験した、その経験はずっと自分の中で「負の教訓」として、残っているわけです。
子供って、大人が思っているよりも早く、自分を、周囲を見る「目」が成長しているものですよ。
その前に、まず子供を持てって、言われそうだな。
最後に。
経験者からの意見ですが、中学受験って勉強を楽しめないと、かなり、きっついです。
大学受験と違って、やりたくない科目でも必須科目にあればやらざるを得ないですから。
でも、私、大学の編入試験ではやりたくないけど化学を選択したなぁ。
だって生物・化学・物理・数学の中から選択なんだもん。英語必須で。
言い換えます。
受験全般、勉強することに何らかの「楽しみ」が得られないと、受験期間中、本気で自分不信と人間不信に陥ります。
年齢なんて、関係ないね。
そう言う人が、その学校で学問を修める資格を得るために受験をするわけで。
受験生、頑張ってね。
必勝祈願、というよりは、自分に克つことができますように。
経験者として、陰ながら応援します。
P.S.
中学受験どころか実は小学校も受験して、高校、大学受験も経験した、うちの旦那に聞いたところ。
フィルタリング条件は「共学校」と「近いところ」だったそうで。
なりゆきで受験した小学校は抽選で失敗。
中学受験の時には、義理で受けた男子校は全滅。
すごく遠いうちの学校だけしか合格してなかったので、「やばい」と思って一念発起(?)したら、家の近くにある志望校に合格したそうな。
でも付属高校に入れず高校受験をしたら、結局うちの高校に来たという。
最初からうちにきていればいいのに・・・と思ったのは、私だけではないはずだ。