Dragon Quarter〜BREATH OF FIRE 5~


 このゲームは、発売もされていたのに、それまで全然意識していなかったのに、ある日見たCMで猛烈に欲しくなったのです。私の大好きな鬼束さんが、主題歌を担当していて、尚且つそのCMがかっこよくて気に入ってしまったんです。そのモノローグがよいのですが、やっぱりここに載せるのはまずいよなぁ…と思い自粛です(^^;)とにかく、CMでいきなり魅せられてしまい、衝動買いしたソフトでしたv


 まず、難しいです…かなり制限されていて、不便なゲームと感じてしまう方も多いと思います。常に、ぎりぎりすぎる勝利と、ゲームオーバーが迫ってくるDカウンターの上昇が、どうしよう、どうしようという気持ちにさせてくれます。でも、何度もやり直し、クリアしいくことによって、イベントが追加される特殊なシステムは面白かったです。感覚的には、追加というよりは、最初は深い物語を部分的にしか見せてもらえなかったものが、後から、実はこんなこともあったという風に、見えなかった部分を見せていっているような感じです。でも、難しいことに変わりはなですね。とりあえず、リュウ弱いし〜(><)、お金全部回復アイテムに消えていくし、今、全滅したら何処まで戻されることか(; ̄Д ̄) 、まだ〜まだ続くのダンジョン!!もう、無理〜無理無理ありえない。といった叫びは普通でした(笑)


世界観もストーリーも、もう大満足で、どうしてここまで惹かれるのか?と思うくらいです。売れてないんですけどね…くぅ。人は空を忘れ暗い地下世界で暮らす。生まれた時から、D値と呼ばれるその人の潜在能力を測られて、低いものは、空気も悪く、電気も来ない、食べ物もないところで差別を受ける世界。下層の町で苦しそうに咳をしながら、「もう少しD値が高ければ、孫を空気のよいところに住ませてやれるのに」と悲しむおじいさんがいる一方で、豊かな上層の町で「D値が高くて本当よかった〜」と下層なんてまっぴらという具合にしゃべる女の子。ストーリーでは触れられない部分も気になります。それに、画面がすごく暗いのですが、これは電気も満足に届かない下層を視覚的に表しているんですよね、きっと。


何といっても、主人公のリュウとニーナの間の関係がすごくやさしいんです。リュウの背中にしがみつくニーナと、それをかばって広げる手。個人的には、恋であって欲しい願望もあるのですが。「恋」というにはあまりにやさしく、「愛」というにはあまりに幼い二人の間の感情と絆。その二人の間の空気が、なぜかどこまでも優しくさせてくれる気がします。とても短いのに深く作りこまれた物語。Newゲームの時の光の見える天井の隙間に手をかざして「後悔なんて…ある訳がない」という言葉とともに、力を失う手、画面は暗くなり静かな、でも強いメロディーとともに現れるタイトル画面に、一発で夢中にさせられました。逃れられない死を迎えるために…そのフレーズからは、強い想いが感じられます。ラストは、本当にリュウのニーナに対する悲しいまでのやさしさが、「お願いだから、待ってよ」とつい言いたくなります。悲しいラストを予感させるのですが、やってよかったと素直に思わせてくれる作品です。エンディングの鬼束さんの「Castle・imitation」もすごく、物語にあってるんです。「生きて 生きて 生きて」このどこまでも響き渡るようなフレーズに、全てが詰まっている気がします。売れてないし、難しいので人には薦めにくいのですが、いいゲームですよ(><)
公式サイト(フラッシュで結構重いです)


「チェトレよ、人は空を手にする。 人にはその資格がある」


どこまでも広がる空に そうであることを願って。






ドラゴンクォーターを、CMでひと目惚れした私の
興奮冷めやらぬその夜の友達へのメールの件名
「ラブストーリーは突然に」

どうかしてますね(笑)