瞳にうつるもの
  私たちは瞳にうつるもの全てを見ている訳ではないですよね。瞳にはうつっていても、見えていないものはたくさんあるはずです。同じ風景を見ていても、つりが好きな人なら、川を泳ぐ魚が見えていたり、草花が好きな人なら、足元に咲く小さな花が見えていたりします。

  逆に、草花になんて興味がないよなんて人にとっては、周りにある草は、全てただの草でしかないんです。私は普段からぼ〜っとしているたちなので、「私の目にうつっているものは、決して私が見ているものではないのよ!」なんて言い訳をしたりもしますが…(笑)

  私が、車の免許を取るために自動車学校に通い始めた頃の話です。教習を始め出すと、必然的に学科の中で、道路標識や道路標示を習いますよね。そうすると、普段歩いていた道が、標識だらけなんです(笑)ここにも標識、ここにも標識、標識ってこんなにあったんだ〜!!とドキドキしながら歩いたものです。

  つまり、私はそれまで標識を瞳にうつしてはいたんですが、見えてなかったんです。標識の意味を知る事で初めて、その存在に気がつくことができたんです。

  人間、知らないと見えないことはたくさんあります。私は普段目にする毎日の中でどれだけのものを見ているんでしょう。移りゆく時間の中で「あなた」と同じものを見ているという「真実」が「あなた」と「私」をつなぐ何かなのかもしれません。


あなたに見えない何かを探してみてはいかがですか?