(あとがき)


 この詩は、ぽんぽん草によくついている頭が赤くて体は黒と白のしましまの毛虫を見るとつい思い出してしまう思い出です。なんて名前だったのか知っていたはずなのですが、いまいち思い出せません(苦笑)


 幼稚園生の頃、帰り道でこの毛虫が大量発生したことがありました。もちろん小さい頃の記憶なのでかなり脚色されているとは思うのですが、見たこともない毛虫の大群に道は埋め尽くされていました。一生懸命によけながら帰ったものです。一緒に帰っていた友達がかなり恐がっていて、なんとなく恐いから名前を「バイバイ虫」とつけて、出会ったら「バイバイ」と手を振るという決め事を作ったんです。どちらが言い出したのかはわかりませんと言いたいところですが、そんなバカなことを言い出したのは100%私でしょう(笑)2人で、大量の毛虫みんなに手を振って帰ったものです。そうするようになってからは不思議と恐くなくなっていたんですよね。


 今も、帰り道ふとこの毛虫に出会うことがあります。もちろんいい年をして手を降るようなことは出来ませんが、なんとなく見かけると笑顔になってしまうものです。もちろん、毛虫は気持ちが悪いので嫌いですし、触るなんて出来ませんけどね。あの毛虫を見かけて、いろいろな不安や恐怖に負けずに歩いていけるように、なんとなく「バイバイ」と唱えたくなってしまいます。不思議と落ち着いて、笑顔になれる呪文です。毛虫はどこにでもいますし、どこでだって歩いて行けますよね。



もう一度 心で唱えて

どこまでだって歩いて行ける

バイバイ