ささぶねのこびん(あとがき)




この詩は、帰り道、暑い〜とへとへとになって帰っている途中に、ふと笹の葉が目に入り、そういえばよく水路に流して帰ったなぁと思ったことから作りました。

 小学校の頃は、よく帰り道に笹舟に限らず、花や葉っぱを流したものです。それを追いかけて、見えなくなるまで追いかけて、そんな思い出の詩です。そこで、ふと今笹舟をつくって目の前の水路は違うけど、そっと流したら、夏の日差しにゆらめく流れが笹舟をあの頃まで流していってくれるような…そんな気持ちになったんです。大きくなった私は、追いかけることなく、その笹舟を静かに目を細めて見送るのみ…。その笹舟にはどんな気持ちが乗っているんでしょう?





強い 強い陽射しの下で
ゆらめく流れが見せた
一瞬の幻影