これは、卒業のシーズンということと、卒業の詩を書いて欲しいとリクエストをいただいて作ってみたものです。 私は、今までに何回か卒業を体験してきたのですが、小学校の卒業式で思ったことがちょっと反映されています。小学校って6年もあるのですが、やっぱり卒業する時は長いようで短いなぁと、お決まりのことを思います。中学校の卒業式はみんながばらばらになってしまうので、そのことが1番さみしかったのですが、小学校の卒業式は別にみんな一緒の中学校にあがるので、特にそういう気持ちはありませんでした。だから、別にあまり泣かないかなと思っていたんです。 でも、卒業式が終わって退場していくときにふっとよぎったことがあって、体育館の出口で前がかすんでしまいました。私は順番が最後の方になるのですが、アーチをくぐって、拍手の音とメロディーをどこか遠くに聞きながら、「ああ、ここにもう戻ってくることはないんだ」とふっと思った瞬間、涙がでてきてしまったんです。別に、卒業してからでも遊びに来れば、いくらでも来れるのですが…もう、戻れないという気持ちが、どうしたらいいのかわからない気持ちになって、涙に変わってしまいました。 でも、やっぱりそれでも、足をゆるめることはなくて、眩しい出口をでた訳ですが、たくさんの記憶が「私がここにいた時間」を私の中に息づかせてくれている。記憶は少しずつやっぱり薄れていくものですが、思い出せなくなっても、私の中にきっと違う形で残っていくものですよね。 |
私がここにいたということ 思い出すたびに よみがえる記憶を抱いて |