まぶたをおろすように
1日ごとに深まっていくその彩
その秋を描いていく秋風

そのパレットに秋を広げ
ゆっくりと 少しずつ
その中に冬を隠し味にして

日が沈むごとに
寒さが増すごとに

葉に 花に こころに
たくさんの色をのせ
景色を変えていく

ざわめくもみじに
舞い散るいちょうに
高い 高い 空に
秋風はくまなく描いていく

遥かなる想い出を混ぜて


秋の夕暮れが鮮やかなのは
秋風が
その日の秋の絵の具をつけた
筆を洗ったから

あの夕暮れにかすかに混ざった
想いを 記憶を見つけて
私は 不意に立ち止まる

明日はどんな色が
この瞳に写る景色に
足されていくのだろう


秋の景色にひかれるのは

かすかに溶け込んだ

忘れかけた記憶を

知らずに 見つけるから


13579hitを踏まれたすうさんへvv