あさのこびん


「おはよう」と言って座る講義室
私が先だったり
あなたが先だったり
いつもと同じ冬の朝


遅れてきた朝の
きまりが悪そうに笑って言う
「おはよう」
あなただったり
私だったり
いつもと変わらない冬の朝


明日も繰り返す「おはよう」
私は後何回
「おはよう」って言って
あなたの横に座るんだろう

私は後何回
あなたからの「おはよう」を
聞くんだろう


まだ 卒業という名の
終わりが見えない
冬の日の朝


明日もあなたに

「おはよう」