いまのこびん


記憶に残るあの日があって
記憶にも残らない毎日がある
想いに刻まれたあの日
それらを繋ぐ日々は確かにあって
わたし を創ってきた

変わらない とき の流れの中で
区切られたいくつかの時間がある
その時間を見送るたびに
何かを得て 何かを失ってきた

卒業という儀式の中で
時間を去って行く人を見送りながら
自分もいつかは
あの場所に立つのだと
かすかな未来をめぐらす

でも たぶんその いつか は
次の瞬間には いま になり
いつのまにか あの日 へと姿を変える

おぼろげな いつか が
確かな いま になり
記憶の結び目となるときまで


いま を見失わないように


追いかけて