かえりみちのこびん


はじめてのかえりみち
幼稚園のバッグを揺らすふたり
白いコンクリートの道と
うめの木の道に
お茶のかきね

あなたと何をしゃべったのだろう?
全ては記憶の底


いつだって
道草をして
飛び跳ねて帰った


道の途中で立ち止まり
ぺしゃんこの虫を見て
きゃ〜って叫んで
ふたりで 笑いあいながら

走り出す


そんなあなたの背中を追いかけて

どこまでだって

走っていける気がした