+存在+


とぼとぼ歩く帰り道で

薄闇に空を仰ぐ花に会った

思わずつられて

顔をあげる


かすかな陽の残り香に

空がゆらめいていた


気の早い星が1つ


いつからそこにいたのかと

かすかにゆるむ口元


溜め込んだ息を吐き出して

足に力を込めた




見上げる余裕さえないときがあります。
何も見えなくなっていても
必ず見てくれている人はどこかにいるものです。