10.大失敗の巻き〜はじめてのおつかい篇〜

今日、二人を「はじめてのおつかい」に行かせた。
もちろんテレビカメラは回っていない。
自転車に乗っていくとゴネたあとだったが、自転車は危ないので
歩いていくことにようやく納得して二人で出かけた。

本日の命題は、「牛乳を1本ずつ買ってくること、所持金は各自220円」
近くのコンビニまで1kmもないくらいの距離である。
まずセブ○イレブ○に行ったが牛乳が見つからなかったらしく、
すぐ目と鼻の先にあるFミリーマートへ行った。
そこでも牛乳は見つからず、帰ることに。
途中にあるお風呂屋さんの前にジュースの自販機がある。
じじとおさんぽにいったとき、そこで何度かジュースを買ってもらったらしい。

何を考えたのか、タケルンはそこでグレープフルーツのジュースを1本買った。

それをサトルンが持って二人で歩き始めた。
途中のT字路で曲がらなければならないところをまっすぐに進んだ。
(しかしその先には買い物ついでに自転車で出かけたばばが潜んでいたのだった)

「あんたたち、どこに行くの?」と声をかけられ、ビクっとする二人。
手には牛乳ではなく、缶ジュースが1本。
聞けば牛乳は買えなかったので、直進してずっと行ったところにある
コープで買おうと思ったらしい。
でもばばに見つかって、すごすご帰ってきた。
このとき、ジュースはサトルンからタケルンの手へ渡される。

ばばは郵便局に用事があったので、自転車で郵便局へ行き、その足で
さっき小僧たちが行ったファミリーマートで牛乳を買って帰ってきた。

その僅かの間に、タケルンは家へ帰ってきたのだが、
サトルンはまたお風呂屋さんのところまで引き返し、
同じジュースをもう1本買って帰ってきたのだった。
走りに走ったそうで、自転車のばばよりも先に家に帰り着いた。
汗びっしょり・・・(冷や汗もあったりして)。

さて・・・
買ってくるはずの牛乳は、1本も見当たらない。
そして、あるはずもないジュースが、2本もある。
この事態にママルンは激怒した。

「どうしてそうなるのぉぉぉぉぉ???」
「こんなジュースじゃプリンやバナナジュースは作れないよぉぉぉぉぉ!!!」

帰ってきたばばも途中であったことと、さらに1本のジュースが増えていることが
不思議でならない。
まさか、あの短い間にサトルンはもう1回買いに行ってきたなんてこと・・・
でもそのまさかだったのである。

でも「ジュースがのみたい」という小僧たちの気持ちがわからないわけでもない。
仕方なく、小僧たちの貯金箱に入っていた小銭を全部出し、
その価値を説明しながら(わかったかどうかは不明)、ジュース代をばばに返し、
ジュースは自分で買ったことにした。
ジュースは一度に飲まずに冷蔵庫から出しながら大事に何度にも分けながら飲んでいた。

後から小僧たちに聞いてみた。
「どうしてお店のおじさんに、220円で買える牛乳はどれですか?って訊かなかったの?」
「だって、恥ずかしかったんだもん・・・」

あれだけ騒いで目立つのが平気なのに、そんなことで恥ずかしがるなよ〜!
次回は、うまくできるように、がんばろうね。