BAPスピーカ
無指向性スピーカの試行錯誤を重ねているうちにスピーカの背面傾斜を利用することを思いつき、発展してきたのがBAP(BAck
Pressure)スピーカの始まりだ。しかし何となくジャーマンフィジックスのDDDユニットに似てきたが、これああくまで偶然?である。本家はチャンとベンディングウェーブと謳っているが、こちらはどうなっているのか保証は無い。
元のユニットはDAITO VOICEのPN−15というローコストの16(15?)cmフルレンジスピーカで手ごろだったので採用。コーン紙、フレームを取去り、背面の放射角度を考え伊勢型紙のコーン紙を作成、取付けネジ棒でフレームを構成した。エッジは最終的にエッジレスとして糸釣りになっている。許容入力の向上と振動打消しの目的で上下2ユニットを背中合わせに止めている。エンクロージャは逆テーパーの3段折返しで高さは約60cm、トータルで1.8mとかなりなトールボーイであるが狭い我が家では、占有面積が小さいのがありがたい。
構成上からも水平無指向性なので独特の音場感がある。定位が曖昧になることは無いが音像は後方に展開し、奥行きと深みのある音場を構成する。コニカルコーンのため中高域にはいくつかのピークが発生するのでネットワーク、もしくはイコライザで潰して使用する。補正さえ上手く行けばコーン紙の重量でfoが結構低いのでフルレンジとしても充分使えるが、エッジレス部分の精度とコーン紙の共振でビリ付くので余りパワーは入れられないのが欠点だ。高域はエネルギー的にかなり出ているはずだがうるさくはならない。この辺がベンディングウェーブモドキの効用か。
2006年9月のAVフェスタ自作オーディオ自慢大会でアイデア賞受賞
概略仕様
サイズ (cm) 20.5Wx25.0Lx182.5H(本体) 22.5Wx12.6Lx33.0H(ネットワーク)
重量 9.5kg(本体)、3.5kg(ネットワーク)
周波数特性 50〜16000Hz(水平無指向性)
インピーダンス 4Ω
耐入力 約20W