SACDプレーヤ SCD−XE6(SONY)

 DV−600AVに味をしめてSACDプレーヤ第2弾を中古購入。パソコントランスポートの経験から通常のプレーヤの改造では音質は追い付かないと諦めていたのだが、SACDプレーヤは600AVで試してみたところ廉価でも時代の進歩かそこそこの音がする。ただし600AVでは中低音が少し物足りなかったので、その辺の厚みのある音がするXE6をチューンしてみた。
  電源がアナログトランスなのがいい。ただし、12V系のレギュレータが結構熱くなる。ダイオードはショットキーに交換、定電圧回路は印加電圧を少し下げて熱対策、後はコンデンサの増量をする。
 右側上のA/D基板も電源デカップリング、信号カップリング、基準電源、基準発振回路等のコンデンサをOSコンに換装。ASCなりメタライズドポリプロをパラ追加。

 メカはまだ手をつけていないが、ここまでするだけでも音質は一変する。元は上手く中高域のあばれを押さえて聞き易い音質に仕上げていてこれはこれで結構聞けるが、改造版は全体域でストレス無く伸びきっていて、音場も深い。その分粗も出やすいがまあ何とか聞ける。むしろ鉄ケースの音が厚みをつけている感じで音像はしっかりしている。

 メカ改造はおおごとになるのでその前にクロック部分を見直すことにした。DACチップのシステムクロックは個別の発振回路で各チップにバッファを介して256fsを供給しているが、このチップのデータシートを見るとfsは自動検出で127fsから768fsまで対応とある。
 そこで例の33.8688MHzの高精度OCXOがダイレクトに使えそうなので水晶を外して突っ込んでみた。丁度OCXOの電源電圧も3.3Vなのでこの基板の電源構成とマッチする。
 早速試してみたがCDは音が出るがSACDは無音。データシート上は問題ないはずなのだがとよく見るとDAC基板から下のメイン基板にも256fsクロックを供給している。どうやら256fsも必要のようだ。しょうがないので33Mを3分周した信号を用意して供給、DACチップは768fsをダイレクト供給。今度は無事音が出た。DACチップのシステムクロック自動検出はやはりOKのようだ。

 流石に高精度クロック改造はやはり効く。音場の奥行きが深まり、現場の雰囲気が伝わる感じだ。ダイレクトなだけあってWCの交換に以上に効くようだ。

追:OCXOの代わりに外部からルビジウムスーパークロックを接続できるようにクロック入力端子を増設、OCXOとの切換でルビジウムCDプレーヤの誕生!OCXOを上回る音質で驚異のローコストCDプレーヤになった。

 後はメカをトップローディングにしてがっちりとアルミブロックやケースで固定すれば、この辺は更にすっきりとして本来の音になるだろうが、どこまでやるかはこれからの思案のしどころか。
 
 2009/3/8 追記改定
 2008/7/20追記改定
 2008/7/17記