双体神のまわりに彫られた空間を「中区(なかく)」といいます。道祖神を見て回るとき、いちばん目に付くのは、この中区の形でしょう。代表的な形をいくつか挙げておきます。
<円形中区>
道祖神といえば、すぐにこの形を連想するくらい、代表的な形です。特に安曇野に多く見られ、江戸後期以降の、わりと新しいものに多い形だと思います。

安曇野市 豊科 本村 本郷。弘化三年(1846)。
<方形中区>
四角く彫られたものです。

富士見町 瀬沢新田。
<駒型中区>
将棋の駒の形、五角形です。おそらく屋根を表しているのでしょう。

茅野市 北大塩。
<龕灯中区>
龕灯(がんとう)は、聞きなれない言葉ですが、ろうそくを入れて使う照明道具のことかと思います。わかりやすく凸型(とつがた)とでも言っても良さそうな気もします。

富士見町 立沢。
<寺院窓>
寺院窓(じいんまど)は、栗のようにとんがっているのが特徴で、お寺の窓によくある形に似ているでしょう。

諏訪市 豊田 文出。平成五年(1993)。
<櫛型中区>
昔の竹の櫛(くし)の形から、櫛型(くしがた)と呼ばれます。要するにアーチの形です。

松本市 奈川 野麦峠。