<日輪月輪>
辰野町に多く見られるもので、頭上に太陽と月が彫られています。庚申信仰の影響とも、月待ち・日待ち信仰の影響とも、陰陽道の影響とも言われています。

辰野町 横川 門前。櫛型中区、酒器像。「猿田彦命・天鈿女命」の名が刻んであり、これも辰野町に多く見られる。
<御幣(ごへい・おんべ)>
諏訪地方に多く見られ、また辰野・高遠・佐久など、広い範囲にわたって分布しています。ちょうど相合傘のように描かれていることが多いです。

諏訪市 中洲 神宮寺。櫛型光背。昭和四十三年(1968)
次の例は、御幣の上に唐破風が描かれているもので、珍しいと思います。それに、つばさを広げているようで美しい絵だと思います。

諏訪市 中洲 神宮寺。自然石光背。
諏訪の人たちは、とにかく御幣(おんべ)が大好きで、御柱(おんばしら)祭のときには、大きい御幣を作って、大人も子どもも振り回します。御幣の描かれた道祖神は、諏訪信仰と結びついたものだという説をとなえる人も多いです。
それから「幣」は「ぬさ」とも読みます。前にも書きましたが、かつて旅人が、ぬさを道祖神に撒き散らして、旅の安全を祈ったといいますから、その関係かもしれません。
佐久市に、子づれの珍しいものがありました。旧諏訪神社の跡地です。

佐久市 塚原。駒形光背。