足元について


円形中区は足元が平らではないので、どう足元を処理するかが、石工にとって一つの課題だったと思います。うまく処理しないと、ふたりが空中に浮いているように見えてしまうからです。


左:松本市 山浦。円形中区、繭玉持ち。
右:波田町 原村。円形中区。ふたりとも座って浮いている。

安曇野地方によく見られる、着物のすそがピンと跳ね上がった図柄は、円形中区に足元を上手に納めるのにちょうど良いデザインなのだと思います。


安曇野市 穂高 神田町。円形中区、酒器像。

空中に浮かないよう、板状のものや、台の上に乗っているように描いたものが多く見られます。


左:松本市 曽我。円形中区、跪坐像。板状のものに乗っている。
右:安曇野市 三郷 楡。円形中区、酒器像。なにか幾何学模様の台の上に乗っている。

空中に浮いている様子を生かして、神々が雲に乗っている図にしたものも見られます。


左:安曇野市 豊科 吉野。円形中区。弘化三年(1846)。
右:安曇野市 堀金 小田多井。円形中区。文政七年(1824)。