新編井月全集の疑問箇所
気付いたところを列挙していきます。

P.30 L.10
「出席者百三十人」→「出席者百十三人」
(円形の参加者名簿を数えてみると113人である)

P.34 L.4
「春近し」→冬の季語。

P.90 脚注L.1
「家づと集 巻末に出ている一句」→ 巻末は誤り
(巻末の句は「ちりそめてから盛なりはぎの花」)

P.98 脚注L.3
「鷲雄」→「鵞雄」
(新編P.331 L.3を参照。五版P.424 上段 L.1が間違っている)

P.141 L.4
「ちりそめて…」→ 詞書「しほらしくもいとなつかし」を追加
(井月編俳諧三部集P.165、家づと集の巻末)

P.205 L.9
「新し」→「新らし」
(井月編俳諧三部集P.74)

P.206 L.11
「持つ」→「もつ」
(井月編俳諧三部集P.76)

P.210 L.10
「踊り」→「踊」
(井月編俳諧三部集P.78)

P.211 L.2
「島原」→「嶋原」
(井月編俳諧三部集P.78)

P.217 脚注L.2
「母袋」→ 地元では茂田井と表記する
(日下野学校史P.64 L.3)

P.233 L.8
「五位鷲」→「五位鷺」
(五版P.163 L.8)

P.241 脚注L.2
「彦兄」→P.414脚注L.2には「彦児」とある
(高遠藩の刀工、野溝彦右衛門のことらしい)

P.267 L.9
「込あふ」→「込合ふ」
(五版P.197 L.1)

P.273 L.3
「おどか」→「のどか」

p.283 L.9
「がっちゅう」→「びっちゅう」

P.288 L.12
「口の口」→「□の□」(不明字を表す四角形に)
(五版P.529 L.11)

P.301 L.12
「賑やかな」→「賑かな」
(五版P.435 上段 L.18)

P.304 L.5
「支度」→「仕度」
(五版P.436 上段 L.15)

P.312 L.9
「蒔きちらし」→「蒔ちらし」
(五版P.439 下段 L.3)

P.319 L.4
「じゅうしょく」→「ちょうばみ」
(二つのサイコロを使った遊戯、双六か丁半のことであろう)

P.323 L.12
「誉らるる」→「誉らるゝ」にすべきか?
(五版P.444 上段 L.3は「るる」だが)

P.327 L.7
「ふぶきの」→「ふゞきの」にすべきか?
(五版P.445 上段 L.15は「ふぶ」だが)

P.330 L.7
「つづく」→「つゞく」にすべきか?
(五版P.446 上段 L.16は「つづ」だが)

P.332 L.1
「ひじ」→「すね」
(五版P.530 L.5)

P.347 脚注L.5
「る弓」→「弓」
(五版P.218 頭注L.2)

P.352 L.5 および L.7
「甲の表紙には」「乙には」→ どこが甲・乙か分からなくなった
(時系列で並び変えたので仕方ないが、「ここまで甲本」「ここから乙本」
「ここは丙本」などと書いてあると、原典と照合したいときに助かる)

P.354 L.2
「頭註を」→頭註ではなく脚注になった
(版を改めたため仕方ないが、ひとこと註を入れたほうがよい)

P.357 L.12
「掛乞達の」→連句なので一字下げが必要。

P.367 L.14
「如月七日」→ゴシック体に。

P.379 脚注L.3
「池上四郎 境の屋号大輪亭」→西春近諏訪形では?
(新編403 脚注L.10)

P.396 脚注L.22
「煮かけ 手打ちうどんを煮込んだもの」→ これでは煮込みうどんになってしまう
(正しくは、煮込んだ汁物をうどんにかけた料理、であろう)

P.403 脚注L.10
「池上四郎 西春近諏訪形」→ 伊那市の境?
(新編P.379 脚注L.3)

P.412 L.11
「十二日」→ ゴシック体に

P.414 脚注L.3
「彦児」→「彦兄」?
(新編P.241 脚注L.2 なお五版P.461に註はない)

P.426 L.1
「大久保とあるを→「大久保」とあるを
(カギカッコが足りない。五版P.467 下段 L.10も同様の誤り)

P.468 L.5
「ア、うれしやと」→「アゝうれしやと」
 
P.473
『まし水』(仮題)→ 『紅葉の摺もの』
(実物を見ると、あざやかな紅葉の挿絵が添えられており、井月自身、柳の家
 宿願稿の中で『紅葉の摺もの』と呼んでいる。新編P.463 L.6)
 

P.480 L.2「夜の□は」→ 不明字は、繋? 栞? 染?
 
P.497 L.2
「キンサハ」→「オンサハ」

P.503 二段目 L.10
「山村」→ 上伊那郡ではなく、下伊那郡(飯田市鼎)であろう。

P.503 四段目 L.6
「口沢」→「恩沢」

P.510 L.8
「権造」→「権蔵」
(五版P.296 L.3も間違っている)

P.510 L.13
「候へし処」→「候へし所」
(五版P.296 L.9)

P.515 L.6
 の円)。頂戴仕度 →「。」は不要か?
(五版P.301 L.14にも「。」があるが、文脈からして不要)

P.520 L.14
「遺し」→「遣し」
(五版P.307 L.13)

P.539 L.10
「一の瀬」→ 地元では「市の瀬」「市之瀬」「市ノ瀬」と表記している。
(「中条村の石造文化財」には市の瀬。「中条村の神さま仏さま」には市之瀬。
 路線バスの表記は市ノ瀬。)

P.568 L.11
「ぎく」→「ざれく」?

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全集に未収録の連句

 鴨の啼田もはさまりし隣かな 悦燕
  時雨をさそふ風呂の拍木  井月
 染むらを直さす絹の隙とりて 原逸

(『家づと集』より。なお井月編俳諧三部集P.164では「絹」ではなく「箔」となっている)

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全集に未収録の発句

「美しくつよみ持ちけり糸柳 井月」
(俳人井月幕末維新風狂に死すP.249 南佐久郡北相木村の奉納額にある)

「籠礼仏参を観て 鬼面を脱して見れば笑顔哉 井月」
(一ノ瀬所蔵の奉燈句にある)

「料理場の客止礼や花七日」
(井上井月真筆集P.108)

「我宿の貯酒やほとゝぎす」
(井上井月真筆集P.108)

「小簾に半面美人杜宇」
(井上井月真筆集P.108)

「絶間なく客の入来る牡丹かな」
(井上井月真筆集P.108)

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全集に未収録の類句

(井上井月真筆集・井月真蹟集・井月全集五版に載っていて、新編井月全集にないもの
 を挙げる。なお、表記が違っても読みが同じものは、類句と見なしていない。)

P.35 L.13
「遅き日や」→「長き日や」
(井月真蹟集P.69)

P.37 L.9
「開け放つ」→「明て置」
(井上井月真筆集P.13)

P.37 L.11
「春風や」→「長き日や」
(井月真蹟集P.69)

P.41 L.10
「霞かな」→「初旭かな」
(五版P.502 L.18)

P.44 L.4 
「瀬多の茶屋」→「瀬多の店」
(井上井月真筆集P.16/井月真蹟集P.15)

P.49 L3
「時にとりての余り順」→「ときに取ての錺り順」
(井上井月真筆集P.115)

P.59 L.11
「朝風呂好きな」→「朝風呂好の」
(井上井月真筆集P.2)

P.64 L.2
「花の兄」→「梅の花」
(井上井月真筆集P.114)

P.64 L.9
「香かな」→「匂ひかな」
(井上井月真筆集P.99/井月真蹟集P.175)

P.67 L.6
「莚かな」→「宿りかな」
(井上井月真筆集P.24)

P.69 L.4
「散る花や若い女の」→「花散や若い女の」
(井上井月真筆集P.113/井月真蹟集P.199)

P.87 L.8
「余所になぐれて」→「余所へなぐれて」
(井月真蹟集P.211)

P.96 L.11
「村雨の」→「村雨も」
(井上井月真筆集P.41 および P.112)

P.97 L.6
「蚕玉祭の」→「蚕祭りの」
(一ノ瀬所蔵の真蹟による。蚕は「神虫」と書く)

P.107 L.1
「見え透く鮎の」→「見えつゝ鮎の」
(井上井月真筆集P.37)

P.117 L.9
「日覆となるや」→「日除に成や」
(井上井月真筆集P.32)

P.124 L.2
「たのみがひなしあきの風」→「たのみ甲斐なき一葉かな」
(井上井月真筆集P.45/井月真蹟集P.181)

P.125 L.14
「名月に」→「名月や」
(井月真蹟集P.15)

P.150 L.5
「白菊の」→「白菊は」
(井上井月真筆集P.63)

P.168 L.6
「頼まれて庵の留守や」→「たのまるゝ菴の留守居や」
(井上井月真筆集P.88)

P.176 L.7
「不断来た」→「ふだん来る」
(井上井月真筆集P.80)

P.178 L.14
「富士は今年の」→「富士も今年の」
(井月真蹟集P.31)

P.181 L.6
「酒の香の」→「酒の香も」
(井上井月真筆集P.100)

P.188 L.7
「誰見ても」→「誰がみても」
(井上井月真筆集P.102)

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その他

・ページ番号が片側に連番で書かれているが、ふつうに両側に書いたほうが
 参照しやすいと思う。

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