Regia Caeli


 

      すさ             み どよも

水荒ぶ川を渡らん躬殷し布留の神杉神寂ぶもいま

   
                      おぐら                       くれない

移り雪うつりゆく森椋からんきみの傷痕の暗き紅


霙ながれ真白きゆびに静脈は青紫揺蕩う水緒の水藻も


ひくくかたるのちの日のこととだえして霧にも紛う雨ののち 雨

      まか               すず

血凶しき媼をみなご凉ろかに笑みぬ木洩れの若葉病葉

         

蝶を喰むこねこの背の毛たち戦ぎ末期の部屋に結露ひかるも


ひとこときれ舫索を解かれふね漂いゆきしがやがてしずむ靄の朝


やませ積む胸を病むきみのうつむくとき花苞さあをの露滴るる


いま終の夏に驕らん十七才のワイシャツ白く南風に乾くに


わが霊憑く流沙とともに疾風うつ窓辺にきみは髪を解く午後


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