短歌-1  TOP

ルビは(  )のなかにいれてあります。

OXALIS SPP


水へ 解く 蜻蛉(せいれい)の絲かげにまぎれて銀の川面 青 いまは五月


曳かれ 風の いざなうままにみたされて笑うぼくたち綿毛の種子…うかぶ空へ


眠る日々 背中 うなじ 髪 ブルーグレイ かたわらに病みふれる静脈(Vein)も


拾うことなど 鳴る ファスナー 魚の骨やわらかに産毛あたたかに 海、は


連ねた 輪 金の紫の 瞳なおこときれてのちにみちていた黄昏(こうこん)


追うこと…を…亜鉛の函を抱くきみ…を…兎、迷路の躯(トルソ)に包まれ


陶の白 朱 粒子の水連鎖し蕊のさあおに歪み 震え…震え


その傷口の白い糸 きぬ、哄笑を聞くうすやみの唇の 暗紫


背に、重くかいなを、巻きながら撚られゆく蛇(くちなは)われら 終の化身を


音離(さ)かる通路いまかぎりなく続き水銀のしたにはじける かたばみ


Wasted Garden  
 
(く)るる秋の果漿は吻(くち)に滴るを暗紫(あんし)の匂い倦みつつも夜は


空あかるむ雲流れぬまま中庭の氷雨に眠る午後 遅くなる


ミノタウロス獣なす夢 空の色…ログの底0とせよ…過冷却しながら


狂母野をかけりて消えぬ幼きものも いま背には充ちぬ歪(ひず)む光


藁の馬、頽れてゆく屋根陶器人形 (チャイナドール)陽に散金のすがれゆくは紗か


四時 午後の 琥珀色 そら 舞いあがり逝く みな いつか こときれ そして


そしてうたう うたう うたう草の花枯れ 枯れ果ててあかるむ のちの


玉蜀黍(ぎょくしょくしょ)折れそののちの野の道に集(すだ)く 鬼青黒く痩せ果てし父


夕顔の実の赤紫に連鎖する錆び果てつつなおも断たれえぬまで


剥離して途絶えゆくままに抱握を いまもなにものかたちの蠢く空
 

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